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2005年07月01日  オーディション

寿司侍

今日も今日とて声のオーディション!


キャスティング・ディレクターの「ミシェル」は
日本語を喋れる俳優を探しているらしい。

「来週の火曜日に会議を開いて俳優を決めたいので、
 それまでにこっちが送る台本をCDに録って送ってくれないかしら」

との事。でもどうやってCDに録ればいいんだ・・・?

思いあぐねていると、
ミシェルが彼女の知り合いのレコーディング・スタジオを紹介してくれた。


サンタモニカに位置するそのスタジオでオーディションはスタートした。

ミシェルが送ってくれた台本は
2つの「握り寿司」が繰り広げる壮大なラブストーリーになっていた。


~ ハマチはマグロに恋をした。
   ハマチはその胸の内を明かしたが、マグロは真剣に考えてくれない。
   ・・・その時、2本の角を持った巨大な怪物がやってきて、
   ハマチは皿の上から連れ去られてしまった!

   一人残された皿の上でマグロは呟く。
   「私も愛してたわ・・・」と。


素晴らしい。


その録音スタジオに設置されてたのは高性能の全指向性マイクで、
俺が少し身体を動かすだけで衣服の擦れる音が聞こえる凄い代物だった。

現在サンフランシスコにいるミシェルとは電話で繋がり、
リアルタイムで彼女の指示を仰ぎながら録音した。

「次はこのセリフをドラマチックに言ってみて。」
「今度はセクシーに。」
「最後に「七人の侍」風にやってみて。」

「・・・ありがとうユウキ。
 来週の火曜日までに結果は出すわね。」


果たして来週の火曜日に電話は掛かって来るだろうか?
掛かって来なければ、次のチャンスを探すまでさ。

投稿者 ユウキ : 23:20 | トラックバック

2005年07月02日  オーディション

印象勝負

映像系のオーディションはほぼ印象で決まる。

今日のスケッチコメディ(ショートコント)のオーディションで、
俺の役はスキーウェアを着ている。

なので、俺もそれっぽい格好で行くつもりだ。

どんな格好か、だって?


こーんな格好さ!

2005-07-02.jpg


では、行ってきまーす!

投稿者 ユウキ : 12:02 | コメント (4) | トラックバック

2005年07月03日  オーディション

超高速戦

コメディ作品「ローディング・ゾーン」のオーディションへ行って来た。

場所はバーバンク。
・・・サインインをして待つ事十数分、いよいよ俺の出番がやって来た。


部屋の中には5人の関係者がいた。
コメディ作品だけあって、皆フレンドリーだ。

場をほぐすため監督のニックが他愛も無い質問をいくつか聞いてきて、
俺は落ち着いてそれに答えた。

ニック「では、何か台本に関して質問はあるかい?」
ユウキ「いや、大丈夫。やっちまおう!」
ニック「よっしゃ。」

そして台本読みが始まったわけだが・・・


オーディション
2分47秒 .wmvファイル 680kb


はや!!!

読むの速過ぎるぞ!


俺が自分でリハーサルしてたのの3倍速くらいだ。

一応笑いは取れたけど、これはどうなんだろう・・・。

彼等が求めているのは「典型的なアメリカ人」だそうなので
多分俺は2次選考には呼ばれないだろう。
でも今回の経験は次回からのオーディションで大いに役立ちそうだ。

このテンポに慣れなければ・・・!

投稿者 ユウキ : 13:15 | トラックバック

2005年07月04日  楽しい食事

お祝いカレー

7月4日は独立記念日という事で、
バーベキューの代わりにスペシャルカレーを作る事にした。

材料は、

じゃがいも
たまねぎ
にんじん
マッシュルーム
なすび
ブロッコリー
もやし(緑)
キャベツ
にんにく
鶏肉

具沢山!美味いね、これは。

投稿者 ユウキ : 22:09 | トラックバック

2005年07月05日  声のお仕事

鮮魚の気持ち

キャスティングディレクターの「ミシェル」から電話があり、
7月1日に録音した「寿司の声」に俺が決まった事が告げられた。

収録は今週の木曜日、朝の9時との事。


んー。最近何故か調子がいいな。
・・・何かの前触れか!?

投稿者 ユウキ : 16:56 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月06日  オーディション

待ち続ける

エージェントに18通応募した。

・・・まだどこからも連絡無いなぁ。

可能な限り送ってみて、これでダメだったらヘッドショットを変えて
もう一度片っ端から送ってみよう。

投稿者 ユウキ : 15:01 | コメント (3) | トラックバック

2005年07月07日  声のお仕事

麹の海で遊ばせて

「寿司の声」の収録はサンタモニカに位置する
Audio Banksという収録スタジオで行われた。

収録にあたって、2つの事実が明らかになった。

まずこのプロジェクトは「AOL」のインターネット・プロジェクトであった事。
そして「ミシェル」はキャスティング・ディレクターではなくプロデューサーだった事。

FAXで送られて来た経文みたいに長ったらしい雇用契約書にサインし、
俺は壁が全て黄色く塗られた「イエロー・スタジオ」に入った。


収録はサンフランシスコのスタジオと中継して行われた。
俺以外のスタッフは全員スピーカーの向こう側。

でも俺が付けてたヘッドフォンは向こう側と完全に同期してあったので
遠くにいるようには全く感じなかった。

ミシェル「ユウキ、今朝の調子はどう?」
ユウキ「最高!いつでも行けるよ!」


まずは今回使われる映像を確認し、それを見ながら台本を何度か読んだ。
向こう側の要望は「侍」なので、それっぽく頑張った。

毎度の事だが、その場に居る日本人は俺だけだから、
色々な事を自分で判断しなければいけない。

例えば「君の事。キレイだ。」という日本語のセリフがあって、
英語では"You are so exquisite."と書かれてあるので
「君は本当にキレイだ。」と修正したり。


ベースとなる声で一通り収録した後、
今度は向こうの要望に応える形でセリフを一行づつ録音していく。

ミシェル「ユウキ、「構うもんか!」のセリフで
      語尾を上げて言って欲しいんだけど、
      日本語的にどうかしら?」
ユウキ「やってみます!」


基本的にコメディなので俺もかなり乗り気だ。
収録はガンガン進み、1時間半で終了した。

全パワーを使ったので流石にヘトヘトだ。

しかし・・・、今回は本当に楽しかった!
ここまで収録が楽しかったのは初めてだ。

完成品はインターネット上で公開されるので、皆様にも是非とも見て頂きたい!

投稿者 ユウキ : 17:59 | トラックバック

2005年07月08日  オーディション情報

ワイルドスピード3のオーディション情報

 ※オーディション情報です

映画「ワイルド・スピード3」(原題 Fast and Furious3:Tokyo)が
同映画に出演できる日本人女性を探しています。

2005年7月29日までなので興味のある方は急ぎましょう。


タニ:
17歳の日本人女子高校生。タフでしなやか。
タニはショーン(主人公)と同じ学校に通う美しいアジア人女性。
初めはショーンに対し冷たいが、彼もまた自分と同じく
路上レースに取りつかれた人間だと知り態度を変える。
現在はD.K.(ドリフトキング)のガールフレンドだが、
彼女自身はその関係にうんざりしている。
D.K.がヤクザと関係している事が、レースは純粋なスポーツであり
犯罪行為によって汚されるべきではない、と考える彼女には許せないのである。
D.K.はヤクザにコントロールされていると感じる彼女は
疎外感から友人としてショーンに近づくが、それは遂に恋へと変わる。
彼女はショーンにドリフトレースのテクニックを教え、同時に彼の技術に驚嘆する。
しかし、D.K.が2人の禁断の関係に気付き、嫉妬心が憎悪へと変わった時、
2人の命は危険に晒される事になる・・・。(主役級)


●応募方法
※以下の作業は全て英語で行って下さい。

1、mini DV、もしくは1/2VHSで、30fpsで撮影して下さい。
  もし可能であればポラロイド写真を同封して下さい。
  写真と映像は返還されません。

2、白い紙に大きな黒文字であなたの名前を書くか、タイプして下さい。

3、簡単な録画テストをし、ちゃんと録られているか確認して下さい。
  (真っ暗だったり、音が全く入って無いテープが届く事があります!)

4、あなたの名前が書かれた白い紙を手に持ち、撮影を始めて下さい。
  まずはあなたの名前を大きな声で言って下さい。

5、全身のショットを録って下さい。(離れて録って下さい)
  つま先から頭まで全て入るようにして下さい。
  次に顔のアップを、正面、横顔と順番に撮影して下さい。

6、シーンを撮影する時は、カメラがあなたの肩から上を
  画面中央に捉えるようにして下さい。
  シーンを始める前に、あなたの「名前」、「年齢」、「身長(フィート&インチ)」、
  「体重(ポンド)」、「人種」、「住んでいる所」を教えて下さい。
  演技力だけでなく、そのままのあなたが見たいので、
  上記の項目を喋る時は自然に動きながら喋って下さい。
  自分の身長、体重が分からない方はこちらで。

7、シーンを撮影して下さい。
  台本はここにあるtani.pdfです。

8、録ったテープにあなたの名前と連絡先がキレイに
  書く、もしくはタイプされている事を確認して下さい。
  可能であれば「FF3 Tani」と撮影日も書いて下さい。

9、録ったテープを以下の住所に送付して下さい。

  "Fast and Furious 3:Tokyo"
  Finn/Hiller Casting
  588 N. Larchmont Blvd.
  Los Angeles, CA 90004

※できるだけ早く送って下さい。


実年齢よりも「見た目年齢」の方が大事です。
ハリウッド女優を目指す方にこのビッグチャンスを是非教えてあげて下さい。

この記事のアドレスは
http://www.yukimatsuzaki.com/blog/archives/2005/07/post_115.html

トラックバックは
http://www.yukimatsuzaki.com/blog/mt-tb.cgi/131

では、頑張って下さい!

投稿者 ユウキ : 18:38 | コメント (27) | トラックバック

2005年07月09日  オーディション

大いなる失敗

今日はパサデナで「マザー・カレッジ」というミュージカルの
オーディションに参加して来た。


・・・いやー、酷かった。


20分くらいで2ページの台本を覚えなきゃいけなかったんだけど、惨敗。
セリフは飛びまくるし感情は乗らないし、醜態を晒した。

これは鍛え甲斐がありそうだ。

次は頑張ろう。

投稿者 ユウキ : 19:19 | トラックバック

2005年07月11日  オーディション

心地よい自棄

ワイルドスピード3(Fast and Furious3:Tokyo)の
オーディションに俺自身も応募した。

毎朝のコールドリーディング(台本読み)のトレーニングで
最近はずっとこれの台本ばかり練習していた。


・・・まぁ、自分でも分かってる。

 俺はどう見ても高校生に見えないって事くらい。


しかも彼等は現時点で日本人男性を募集していない。

でももしかしたら、「何か」に引っ掛かるかもしれない。
俺に出来る何かがあるかもしれない。

それを決めるのは向こう側だ。俺じゃない。
その少しの可能性に懸けたいと思う。


友人のラファエロに協力して貰い、学校で撮影した。

基本的にシリアスに・・・、ただしラストにコメディの要素を取り入れて撮った。

もしもキャスティングの人達が俺を見て何も感じなかったら
テープの最初の5秒間しか見られないだろう。
「タイプキャスト(見た目キャスティング)」とはそういうもんだ。

ただ、もしも何かの間違いで彼等が俺のシーンを最後まで見たら・・・、
そしたら・・・、ラストでの俺の突然の変貌ぶりに仰天してしまう事だろう。

・・・どうか、良い間違いが起こりますように。

投稿者 ユウキ : 22:41

2005年07月12日  オーディション

まだ待ってる

エージェントの面接用に追加で5通送った。

これで50通くらい送ったはずだけど、まだ何も連絡が無い。


今週中にも残りのエージェンシーに送って、
それで駄目なら何か対策を考えねば・・・

直接エージェンシーに乗り込むか・・・?

投稿者 ユウキ : 23:36 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月13日  オーディション

「待ち」から「攻め」へ

「インパクト・タウン」だか「インパクト・タレント」というエージェンシーから電話があり、
来週の木曜日に直接会って面接をしたいとの事だった。

遂に来た!やっと来た!


俺のふざけたヘッドショット(顔写真)を見た上で電話を掛けて来たのだから、
何か「特別なもの」を期待してそうだ。

ご期待に沿えるよう、思い切って行こうじゃありませんか!

投稿者 ユウキ : 23:11 | トラックバック

2005年07月16日  

黒い悪魔(ミニ)

実は一昨日から元気が無いのだ。


事の発端は一昨日の昼。俺はプールサイドで演技の本を読んでいた。

タオルケットを敷いてプールサイドの木陰で読書。
何とも言い表しがたい、優雅で平和な一時だった。

・・・2章くらい読んだところで俺はウトウトと眠気に襲われ、
本を傍らに置いて、吹き抜ける風を身体に感じながら目を閉じた。


・・・1時間くらい寝ただろうか。

・・・何か、頭がザワザワするのを感じた。
風か?いや違う。 ・・・・・・一体何だ?


不思議に思って頭をもたげてみると・・・、


そこには数百匹の蟻の大群がッッ!!

卵持ってる奴もいる。

ぎょええええええええええええええっぇぇあぁぇ!!!!!!


俺様の頭に巣を作るなぁあああああああ!!!


もうね、トラウマですよ、これは。
全身に一気に鳥肌が立って、身体中が痒くてたまらなくなった。

俺は死に物狂いで蟻を振り落とすと、
シャワー室に飛び込んで念入りに頭を3回洗った。


・・・今でも身体のどっかを蟻が這ってるような感覚を時々覚える。
蟻共め・・・許すまじ・・・

投稿者 ユウキ : 23:21 | コメント (8) | トラックバック

2005年07月18日  コメディ

コメディは常識の中に

コメディのカテゴリーの中に「インプローブ」と呼ばれる物がある。
これは台本が無い状態で演技する事を指す。つまりは「即興」だ。

「動きのインプローブ」だったら俺もまだ付いて行ける。
しかし「会話的なインプローブ」だと・・・正直言ってかなり厳しい。

それは、「会話のコメディ」はその文化の「常識」を
基にしている場合が非常に多いからなんだ。

・・・日本人の俺にはその常識が理解できない。


たとえば「昔話」というお題が出たとする。

もし俺がここで 「おむすびがコロコロと坂を転がって・・・」 とネタを振ったら、
彼等は当然理解できずにキョトンとしてしまうだろう。

同じ事が俺にも言える。

彼等がアメリカの昔話のネタを俺に振っても、
俺はその昔話を知らないから応えようが無い。

「歌謡」や「ものまね」なんかでもそうだ。

こういう俺の知らない「常識」をネタとして振られて、
それにちゃんと応える事ができない時、俺はかなり惨めだ。

アメリカ人の中には英語が上手く喋れない人を
"Speak English!" (英語で話せ)
と言って見下す人がいるが、
インプローブで俺が常識を解さない時、相手役と観客が心の中で
"Speak English!"
と言っているような気がするんだ。


・・・さて、どうしたら良いだろう。

俺には毎日テレビドラマを追っかける暇も無いし、
今から彼等の常識を1から学ぶのは不可能だ。

そうだな・・・できるだけ本を読むようにしよう。・・・できれば様々なジャンルを。
・・・今度図書館に行って、児童書でも読んで来るか・・・

コメディの道は非常に深く、険しい。だが進まねばならない。

投稿者 ユウキ : 23:18 | トラックバック

2005年07月20日  オーディション

人種の限界を超えろ

"Want of Opportunity"という映画のプロダクションから電話があり、
大至急「デモテープ」を送って欲しいとの事だった。

でも・・・俺はデモテープが無い。
急いで作る事はできるけど、良い物はできないだろう。

デモテープが無い場合は「チャッド」に電話してくれと言われたんだけど、
募集要項のプロデューサーの欄に書かれている「チャッド」さんとこの「チャッド」さんは同一人物なのでは・・・?


35mmフィルムの本編映画で、撮影はメキシコ。
募集要項に「アジア人」や「日本人」の欄は無いにも関わらず
彼等は俺に電話を掛けて来た。

・・・どうしても役を取りたい。

アメリカ人でも演じれる役を日本人の俺が取ってこそ、
俺は初めて「ハリウッド俳優」を名乗れるような気がする。

明日、気合を入れて「チャッド」に電話しよう。

投稿者 ユウキ : 23:07 | トラックバック

2005年07月21日  オーディション

全力投球

インパクト・タレント・エージェンシーの面接へ行って来た。


面接では、まず4ページ程度の台本が配られた。
これを自分の名前が呼ばれるまでに可能な限り覚えなきゃいけない。

毎朝のコールドリーディング(台本読み)の成果を試す時だ!
何故か俺の頭はスッキリしていて、どんどん台詞が入って来た。

俺の前の人は時間が足りなかったらしく、
 「すいません、もう少し台本を読む時間が欲しいのですが・・・」
と言ったんだけど、逆にエージェントに
 「本物のオーディションで、それは通用しませんよ」
と怒られた上にそのまま帰らされた。


・・・恐ろしい。


そして俺の番が来た。

・・・室内に入ると、3人のエージェントが居た。彼等は一様に笑顔だ。

エージェント「来たぞ!強烈なヘッドショット(顔写真)の持ち主が!」

おお!評判だ!

やっぱりこのヘッドショットはいいな。
俺も気張らず気楽に行ける。

まずは皆で世間話をした。多分、15分くらい話してた。
それから1人のエージェントと台本を読んだ。

エージェント「いいかいユウキ。演技したら駄目だ。」

・・・え?

エージェント「演技しようとも思ったら駄目だ。素で台本を読むんだ。」

・・・な、なんだってーーーーーーー!?


これは逆に難しい。
・・・一応頑張ったけど、彼等の目にはどう映っただろうか。

コールバック(2次選考)は来週の火曜日に行われるらしい。

もし電話が掛かって来れば、コールバックで全力を尽くす!
もし掛かって来なければ・・・、他のエージェンシーで全力を尽くす!

投稿者 ユウキ : 22:31 | トラックバック

2005年07月22日  オーディション

インスタント撮影

映画"Want of Opportunity"の為に大至急デモテープを作成する事にした。

本当は友人の「ラファエロ」、そして「アルベルト」の3人で
撮りたかったんだけど、ラファエロが歯の手術を急遽受ける
事になったので撮影に参加できなくなった。


撮影開始は午後5時からだ。・・・あと2時間。どうする・・・?


とにかく友達に電話を掛けまくって代役を探す事にした。
しかし、こんな時に限って誰にも繋がらない。

やっとの事で連絡が付いた「アキ」に代役を頼んだ時、時計は既に4時。

撮影開始まで・・・あと1時間!

・・・まだ撮影の準備は何もできていない。


とりあえずキャストとカメラマンは確保した。
キャストは俺、アルベルト、アキの3人。カメラマンはミノル君。

あと必要なのは・・・「セット」、「小道具」、「照明」か。

俺は車を走らせると、大型スーパーマーケットで必要な物を買い込んだ。


撮影場所に着いたのは、5時5分。
それからセット(カフェのシーン)を作り上げるのに30分。リハーサルに15分。


撮影が始まったのは、午後5時50分だった。

なにぶん突貫撮影なので、出来の方はそれなりだ。
照明も適当だし、アングルもあちこちおかしい。

何より一番最悪なのは音声だ。
専用マイクが無かったのでカメラに内蔵されているマイクを使ったんだけど、
後で見直したら「ジーー」というカメラ内でテープが回る音が入っていた。


撮影が終わったのは午後7時半。
・・・1時間40分の撮影だった。

セットを片付けた後、手術後でフラフラしているラファエロにテープを手渡し、編集を依頼した。

俺も編集を勉強しよう。自分で編集作業ができたらどんなに便利か。


・・・しかし流石に疲れた。
3分間のシーンでこれだから、2時間の映画を撮る監督は偉大だ。

投稿者 ユウキ : 23:43 | トラックバック

2005年07月23日  

さわやか!

今日は友達の引越しの手伝いだ。

引越し屋に頼んだら$300掛かるそうなので、
それよりも男3人で頑張って片付けて、後で焼肉屋へ行く事にしたんだ。

朝の11時から夕方5時まで、
ダラダラ汗を掻き、ガブガブ水を飲み、フラフラになりながら頑張った。

トラックの中で飲んだスプライトの美味い事!
炭酸飲料をここまで美味いと感じたのは久しぶりだ。

全てが終わった後に3人でガーデナにある焼肉屋で
ジュウジュウ肉を焼き、ガツガツ飯を食い、フラフラになりながら家に帰った。

投稿者 ユウキ : 23:20 | トラックバック

2005年07月24日  オーディション情報

パイレーツ・オブ・カリビアン2、3のオーディション情報

 ※オーディション情報です

「パイレーツ・オブ・カリビアン2」、
「パイレーツ・オブ・カリビアン3」が出演可能なアジア人を探しています。


募集要項

1、個性的なアジア人(性別問わず)

2、海賊タイプのアジア人男性


オープンコールですので、誰でも参加できます。(多分労働許可は必須)
興味のある方は指定された時間に下記の場所に集合して下さい。

期日:7月30日(土) 午前11時~午後3時

場所:The Ricardo Montalban Theatre
1615 North Vine Street
Los Angeles, CA 90028

主催:Sande Alessi Casting 818-725-2905


これは多分登録型のエキストラの募集です。
俳優を目指していなくても良い経験になると思うので参加してみましょう!

この記事のアドレスは
http://www.yukimatsuzaki.com/blog/archives/2005/07/post_138.html

では会場でお会いしましょう!

投稿者 ユウキ : 23:36 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月25日  オーディション

プロローグ

今日は映画「アクター」のエキストラをやっていた。
別にお金が貰えるわけじゃないけど、特に忙しいわけでも無かったからだ。

朝の10時から中華街にあるサイゴンセンターで撮影は行われた。

眩しい太陽が照り付ける中、
商店街のアーケード通りを指示に従って行ったり来たり。


そんな時、俺のプリペイド携帯電話が鳴った。(振動した。)


マイク「やあユウキ、この前は面接に来てくれてありがとう。
    エージェントのウィリアム・マイケルだけど。」


・・・!!


ユウキ「やぁマイク!どうしたの?」


マイク「ユウキ、君をクライアントとして迎えたいんだ。」


・・・?


 ・・・うおおおおおおおおおおおっっ
    きたあああああああああぁあああ!!


ユウキ「そ、・・・それはグッドニュースだ!」


マイク「ユウキ今までにエージェントに属した事はあるかい?」
ユウキ「いや、無いよ。」

マイク「エージェントがどういう物か分かるかい?」

ユウキ「・・・思うに、エージェントと俳優はお互いを支え合うパートナーだと思う。」

マイク「うん。僕達はまず君を3ヶ月サポートして、
    君がどれだけの能力を持っているか試したいんだけど、いいかい?」
ユウキ「望むところさ!」
マイク「オッケー。契約の詳しい内容について話そう。」


マイク「まずは映画だけど、組合に属している大型映画の場合、
    僕達エージェンシーは君の取り分の10%を頂く。
    独立映画などの場合は20%。いいかい?」
ユウキ「分かった。」

マイク「あとユウキ、君とはパートナーになるわけだから、正直に言おう。」

ユウキ「どうしたの?」
マイク「僕が考えるに、君はコマーシャル顔では無いと思う。」
ユウキ「そうかもね。」
マイク「あと、君のヘッドショット(顔写真)だが、何か足りないと思う。
    撮り直す予定はあるかい?」
ユウキ「もしも必要なら、撮り直すよ。」


マイク「ユウキはインターネットのオーディションサービスを使ってるかい?」

ユウキ「一応Actors Accessに登録してるけど、まだ年会費を払ってないなあ。」
マイク「では、できるだけ早く登録して欲しい。
    L.A. CastingBreakdown Services なんかもだね。」
ユウキ「分かった。」


マイク「とりあえず、明日オフィスに来てエージェンシーのロゴを受け取って欲しい。
    君は今からこれを自分の履歴書などで連絡先として使う事になるからね。」
ユウキ「そうだね。」

マイク「それじゃ、また明日!」
ユウキ「それじゃ!」


・・・エージェントが!

・・・とうとう俺にエージェントが!!


・・・渡米5年目にして、初めてのエージェントがっ!!


もうね、死ぬ気で頑張るよ。
これからの活躍に期待して欲しい!よっしゃ行くぞ!

投稿者 ユウキ : 22:22 | コメント (5) | トラックバック

2005年07月26日  オーディション

上へ伸びる手

インパクト・タレント・エージェンシーの正式名称は
インパクト・タレント・グループだった。

俺のエージェントとなるウィリアム・マイケルのオフィスで、
彼からもう一度システムについて説明を受けた。

マイク「ユウキ、これを読んでここにサインして欲しい。
    これは小切手を現金化する為の委託書なんだ。
    ここに届いた小切手はエージェント料を引かれ、
    それから君の所へ回されるってわけだ。」


それから、彼と色々な事について話し合った。


ユウキ「マイク、正直に言って今のヘッドショット(顔写真)はどうかな」

マイク「そうだな・・・、
     今のヘッドショットだと・・・・、」

マイク「左下と右上の奴が好きかな。
    昔の坊主頭のヘッドショットはナイスだけど、今の君とは全然違うからね。
    キャスティングの人達はヘッドショットと同じ人の登場を望むから。」

マイク「・・・でもね、ユウキ。
    君はもっと写真をたくさん撮らなきゃいけない。
    色々なバラエティの写真が欲しいね。
    今週末とか、写真を撮る時間はあるかい。」

ユウキ「もし必要とあらば、絶対に撮るよ。」

マイク「じゃ、お願いするよ!」


俺は・・・今、一刻も早く仕事がしたい・・・!!

投稿者 ユウキ : 22:13 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月27日  演技全般

3倍希釈

今日はミュージカルの授業の発表会だった。

俺は3曲歌ったんだけど、この2ヶ月の間に自分の歌唱法が上達したのが分かって嬉しかった。

その後、友人のラファエロの協力でデモテープに使う為の映像を撮影した。
22日に撮影した映像は逆効果なので使わない事にしたんだ。


ちょっとおかしく聞こえるかもしれないが、
「俳優のデモテープ」で演技力はあんまし関係が無い。

ここで重要なのは「いかにプロっぽく見えるか」。


キャスティングの人達はデモテープを見る時、
 「この人に役を任せて大丈夫だろうか・・・」
と不安になりながら見てるわけだから、
 「僕はプロですよ!ほら!」
と彼等を安心させてやらなければいけないんだ。

22日に撮影したカフェのシーンは明らかにアマチュアに見えてしまうので、もしも俺がこれを使ったら、彼等の反応は「なんだ。素人か」で終わってしまう。


それでは駄目だ。

プロっぽく見せなければ・・・!


という事で良いカメラを使ってモノローグ(一人芝居)を撮影した。
セットは照明1機だけ。他は何も無い。

照明1機を使って、新たな世界を作り出す。


撮影終了後、エージェントのマイクから留守電が入っていた。


マイク「ユウキ、このメッセージを聞いたら電話をして欲しい。
    新しいヘッドショットの写真の撮影は、ちょっと待って欲しい」

・・・???


ユウキ「マイク、留守電聞いたけど、どういう事?」

マイク「ユウキ、君も知っての通り、僕はCM専門のエージェントなんだが、
    君にインパクト・タレント・グループの映画専門エージェントの
    面接を受けて欲しい。だから、ヘッドショットの撮影は少し待ってくれ。
    詳しい事は明日教えるよ。」


へぇー、マイクはCM専門エージェントだったのか!
今まで知らなかった俺って・・・


家に帰ると、なんかご大層な封筒が届いていた。

差出人は「Screen Actors Guild」。

・・・え?SAG?
俳優組合が俺に何の用だ・・・?

封筒の中には両面印刷された一枚の文書が入っていた。


Dear Yuki:

Screen Actors Guildは、2005年7月15日に"Ask the Dust"で声優を担当されたあなたが、世界最高峰の本組合に入会する資格を有した事をここにお知らせします。


・・・なにぃいいいいいいいい!?

俺がSAGに入る資格を得ただと!?

本当か!?信じられない!

SAGはハリウッドで俳優を目指す人が常に夢見る組合だ。
ここに属さなければ成功する事は不可能なんだ。

誰でも入れるわけじゃない。
SAG映画に3本出演するか、大きな役を取らなきゃ駄目だと聞いてたのに・・・。


・・・待てよ?


ブラック・ニンジャ(SAG映画)
ラスト・サムライ(SAG映画)
Ask the Dust(SAG映画)


・・・ああ、なるほど・・・。
俺は気付かないうちに3本のSAG映画に出演してたのか。


今、どうやら俺は大きな流れの中にいる。

でも、流れに身を任せる事はしない。
流れに沿って全力で泳いで加速を付ける!

投稿者 ユウキ : 23:42 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月28日  

自分の足で歩み出せ!

ちょっと遅れて映画"Want of Opportunity"へ速達でデモテープを送った。
届くのは土曜日。果たして間に合うだろうか。

これが今回送ったデモテープだ。


デモテープその1
1分32秒 .movファイル (5.6Mb)


今回はとりあえず

・ラストサムライ
・昨日撮ったシーン
・六

から3シーンを入れた。

今回のは急ぎで作って貰ったので編集が雑だしキャラクターがキワモノだらけだ。
自分で編集できるようになったらもう少しプロっぽく見えるように直したいと思う。


・・・多分、俺は3種類のデモテープが必要だ。

・コメディ
・普通
・悪役

時間が掛かりそうだ。・・・でも頑張ろう。

少しづつ、少しづつだ!

投稿者 ユウキ : 22:05 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月29日  オーディション

人造ウサギ

朝10時。電話が鳴った。

マイク「おはようユウキ!
    早速だが、今日オーディションに行って欲しい。
    プレイステーションのCMで、12時までに行って欲しい。
    コメディで、君の役はイースター・バニーだ。
    できれば「うさみみ」を着けて行ってくれ。頼んだよ!」


う・・・、うさみみぃー!?
そんなの持ってるわけが無い!


さて、どうしようか・・・


・・・無ければ作るまでさ!


材料
 くつした
 ボール紙
 紙
 蛍光ペン
 割り箸
 髪留め


完成


01.jpg


パーフェクト!これで準備万端だ!


俺は車を停めた場所からこの「うさみみ」を装着し、
胸を張って堂々とオーディション会場に入った。


  この「うさみみ」を見よ!


会場には8人くらい居た。
サインイン用のリストを見た所、40人程度の名前が見受けられた。

・・・ただ一つ気になるのは、会場に居た俺以外が全員白人だったのと、
サインイン用のリストにアジア人っぽい名前が無い事だ。

まさか「白人」と指定してあったオーディションに呼ばれた・・・?


・・・まぁ、いい。

20分ほど待って、俺の番が回ってきた。


室内に入り、キャスティングディレクターの女性に挨拶した。
彼女は俺の「耳」とヘッドショット(顔写真)を見て大ウケ。

・・・良い感じだ。


 「シーンを始める前に一つだけ注意して。
  このCMの監督はオーバーアクションを嫌うの。
  だから全ての動作は繊細に行ってちょうだい。
  くれぐれも大きくならないように」

彼女の指示に従い、カメラの前でオーディションはスタートした。


まずは自分のインプローブ(即興演技)を交えて一度。

それから、キャスティングディレクターの指示を聞きながらもう一度。


 「・・・うん!いいわね!」


・・・好感触だ。


 「・・・素晴らしかったわ。その耳も含めて。
  しかし凄いわね。自分で作ったのね!尊敬するわ。

  ・・・この耳、ちゃんと保管しておいてね。」


彼女の最後の1行が何を意味するのかは、まだ分からない。

投稿者 ユウキ : 23:09 | コメント (4) | トラックバック

2005年07月30日  オーディション

少し優しい狼に

今日はパイレーツ・オブ・カリビアンのオーディションだ!

有名映画だけあって、かなりの人出が予想される。


・・・さて、何を着て行こうか。


俺が狙うのは勿論「海賊」のパート。
やはりここは海賊っぽい格好をした方がいいのかな?


何か・・・彼等にアジア人の海賊のイメージを与えれる物がいい。
何か・・・彼等がそのまま映画内で使えそうなのがいい。
何か・・・他の人が着て来ないようなのがいい。


・・・よし、決めた。「これ」にしよう!


会場であるRicardo Montalban劇場は大混雑していた。

凄い数の人だ!
この規模のオーディションはニューヨークで参加した
「ビューティフル・マインド」のオーディション以来だ!

劇場内の椅子に座ってエキストラ用の用紙に記入している時、
キャスティングの人から恐ろしい説明を受けた。


 「もしもキャストされたら、その時はツルツル坊主頭になって頂きます。」


・・・えー、ホントですか。

俺の頭はアリが住み着くほどモサモサしております・・・
俺の頭は後頭部が絶壁で直角になっております・・・


なんか海賊の役が一気に遠くなったように感じた。

用紙に記入した後で順番にステージ上に上がり、
ポラロイドカメラで写真を取って貰う為に2$支払った。


 「できればシャツを脱いで下さい。」

写真を撮る前に係の女性がそう言った。

・・・だが、俺は敢えて着たままで写真に納まった。

Tシャツを着て来た人ならまだしも、
俺の場合は「特別な格好」をしているので着ていた方が良いような気がしたんだ。


撮影はあと16ヶ月間を予定しているそうなので、もしかしたら忘れた頃に

 「明日ツルツル坊主頭にして下さいっ!」

なんて電話が掛かって来るのだろうか。・・・恐怖だ。

投稿者 ユウキ : 23:09 | コメント (3) | トラックバック

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