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2009年02月02日  ストリートパフォーマンス

うずまき

8年の時を経て、俺は「タイムズ・スクエア」に帰って来た!


あたりを見回しても、慣れ親しんだ風景はどこにも無い。
「コンスタンティーニさんのカフェ」は、小奇麗なお土産屋になっていた。


・・・でも、間違いない。
俺が歌っていたのは、確かに「 ここ 」だ。



 全ては、ここから始まったんだ。



・・・5秒間勝負、警官との駆け引き、
恥ずかしがっているようじゃ、その日の飯が食えない!


「常に全力勝負をする事」の重要性を、毎日の失敗の積み重ねから学んだ。


あの時、もしも「ストリート・パフォーマー」になっていなかったら、
「ブラック・ニンジャ」に出演する事も無かったろう。

あの時、もしも「ブラック・ニンジャ」にキャストされていなかったら、
「映画の都、ハリウッド」に来る事も無かったろう。


あの時、もしも俺が「ハリウッド」を目指さなかったら・・・


成功も失敗も、全ての経験は、つながっている。
・・・今までも。 そしてもっちろん、これからも!

投稿者 ユウキ : 23:06 | コメント (4)

2009年02月04日  映画「ピンクパンサー2」

桃色絨毯の上で

映画「ピンクパンサー2」のプレミア試写会に伴う
「レッドカーペットイベント」は、雪の中行われた。

会場となった「ジーグフェルド劇場」の前には、
記者用のテントが立ち並び、
撮影用の真っ白な照明が、明々とテント内を照らしていた。


黒塗りの送迎車の中から見るその光景は、
どこか違う世界の出来事のようだった。

自分がそこに向かっている、という事が、
どうも信じられない。

もしかすると、全ては俺の勘違いじゃないだろうか・・・?


現実感の無いまま、車から「ピンクカーペット」に降り立ち、
冷たいニューヨークの風を、顔に受けた。

それから、深呼吸を一つして、
スタンドにひしめく、数十人の報道陣を間近に見た。



・・・すると、急に恐ろしくなってきた。

えっと、俺は何をしに来たんだっけ・・・?


「プレミア試写会」というのが、
映画の「お披露目試写会」だというのは、俺にでも分かる。

では、「レッドカーペットイベント」とは何だ・・・?


この記者の数、これは・・・、もしや、これは・・・、


 「マスコミ取材用」のイベントなのでは・・・!?


・・・まずい! まだ心の準備ができていない。
直前になるまで、こんな初歩的な事にすら気付かないなんて、
なんてグズなんだ、俺は。


「次は、ケンジ役を演じた、松崎悠希です。」

そう紹介された途端、
カメラのレンズが一斉に俺の方を向いた。



「ユウキ!ここ!ユウキ!」
「ユウキ、目線、ここおねがいします!」
「ユウキ!こっち、こっち向いて!ユウキ」
「ここお願いします!ここ!」
「ちょっとこっち!ユウキ!こっち!」


あわわわわわ。


・・・そこから先は、記憶が非常にあいまいだ。

一体何を喋ったのか、自分ですら思い出せない。
準備不足と、認識の甘さを痛感した。


演じて、そこで終わり、では無かったんだ。

大きな役であればあるほど、
役者は作品と一体化し、
それにより、「作品を宣伝する責任」が生まれる、という事か。


一通りの取材が済むと、劇場内に通された。

そして、そこで初めて、「ピンクパンサー2」を鑑賞した。


・・・でも、俺の頭の中は完全なフリーズ状態で、
目から入った情報が、殆ど脳まで届かなかった。

ただ、観客の笑い声だけが、聞こえていた。


上映終了後、観客の子供達からサインを頼まれた。
俺は、慣れない手つきで、それに応じた。



帰りぎわ、劇場の出口付近にあった、大きな立体ポスターの前で、
美和子ちゃん(母親)と写真を撮った。



宿泊先に戻ると、ようやく少し落ち着いた。


・・・とにかく、やっと・・・、観れた!

一般公開されたら、もう一度、観に行こう。
今度は、ちゃんと冷静に観れるかな。


ウソのような、本当の夜は、こうして幕を閉じた。
おそらく、現実だったのだろう・・・、と思う。


投稿者 ユウキ : 01:19

2009年02月10日  映画「ピンクパンサー2」

混ざらっしゃい

「ピンクパンサー2」が一般公開されたのに合わせ、
親しい友人達と、劇場に観に行った。

これで二度目の鑑賞なので、
今度こそは冷静に観れるはず、・・・と思ったけど、甘かった。

自分の登場シーンが来るたびに、
一瞬で心臓がバクバクと速くなり、
頭の中に、様々な思いが濁流のように流れ込んで来る。


 ・・・わああああ、すげえええええ!

  ・・・へえ! あのシーンがこうなるとは!!

   ・・・うぅ、自分の演技を観るのは、なんとも・・・

  ・・・おお!! このシーン、面白い!!

 ・・・ああ、この撮影は本当に大変だったなあ・・・


撮影中、楽しい事もあった。キツい事もあった。

日本人スタッフが自分一人、という、
かつて無いプレッシャーも経験した。

・・・それも全て、映画のためだ。


日本公開は、4月11日。


  日本人が、なぜか「ごく自然に」ハリウッド映画内に存在する。


日本の劇場で観る方々が、
もしその「不思議な一体感」を少しでも感じてくれれば・・・、

俺は「何か重大な仕事をやり遂げたんだ」、と、
はじめて、喜びと達成感を感じる事ができると思う。


さあ、今から怯えつつ、心の準備をしておこう。・・・ぶるぶる

投稿者 ユウキ : 23:27

2009年02月20日  演技全般

振り返るな。

先月オーディションを受けた、「人種の指定されていない役」の事で、
キャスティングディレクターより、マネージャーの「マイク」に連絡があった。


 「ユウキの演技は素晴らしかったわ。
  でも結局、監督があの役は『ユダヤ系』で行く事に決めたの。
  ごめんなさいね。」


・・・うーむ、残念。

でも、キャスティングディレクターは
気に入ってくれたみたいなので、これで良しとしよう。


やはり「全ての人種」が対象のオーディションは、ハードルが高い。
様々な要素が絡んで来る。

例えば、今回の役は「金融関係」で、舞台が「ニューヨーク」だったので、
「ユダヤ系」が選ばれたのは、ある意味必然だ。


・・・俺は、「日本人」だ。

これからの、俺の「立ち位置」はどこになるんだろう?
果たして、俺の居場所はあるんだろうか?

死ぬ気で英語を勉強し、自らチャンスを広げて行かなければ、
きっとこれから一生「日本語を喋る日本人男性」として

「サラリーマン」、「ヤクザ」、「寿司職人」、「日本兵」、「空手家」、「忍者」、「侍」

をやらされ続けるだろう。・・・冗談じゃない!


俺が演じたいのは、
アメリカ人が想像する、「典型的な、寡黙、能面、仏頂面の日本人」でも、
日本人が期待する、「理想化された、容姿端麗、品行方正な日本人」でも無い。

アメリカ人であっても、日本人であっても、
同じように心を通わす事のできる、
世界に唯一の存在である、「一人の日本人」だ。

俺達は、みんなそれぞれ違うはずなんだ。

・・・でも、そこに向かうのに必要な演技力と英語力を、
俺はまだ持っていない。・・・情けない話だ。


さあ、浮かれるのはもう終わりだ。

勘違いするな、「おまけ」の分際で自分が「スター」にでもなったつもりか。
前が見えなくて不安だからって、逃げて思い出に浸るな。情けない。


胸を張り、正面を見据え、また死ぬ気で英語を勉強しよう。

投稿者 ユウキ : 23:38 | コメント (3)

2009年02月23日  死ぬ気で音読★2

言葉の金塊

ここ数年間、メインで使ってきた2冊の英英辞書がある。


常に持ち歩いていたので、もう擦り切れてボロボロだ。

辞書は、何よりも大切だ。
これが無いと、勉強が全く進まない!


・・・これまで、この2冊には本当にお世話になって来たんだけど、
「不満な点」が無くもなかった。

「小さい方の辞書」は、説明が非常に簡潔なので理解し易い。
・・・でも時々、簡潔すぎて、逆に良く分からないんだ。

例えば、「たんぽぽ」の意味を調べて、

 <黄色い小さな花>

だけじゃ、物足りない。

・・・だからと言って、「大きい方の辞書」の

 <Taraxacum officinale>

では、今度は説明の意味が分からず、
「説明の説明」が必要になるので、かなり時間が掛かってしまう。


 そこで、この2冊の「中間」に値する辞書を手に入れる事にした。



さて、「たんぽぽ」は・・・と、

 <良く見かける、黄色い花を咲かせる野草>

・・・うむ。悪くない!


辞書は、どんなに重くても、やはり「紙」に限る。
「電子辞書」ではダメだ。

なぜって・・・、「蛍光ペン」で線が引けないからだッ!!!

辞書は、「蛍光ペン」で線を引くから、楽しいのだッ!!


もしも「蛍光ペン」が切れたら・・・、それを考えるだけでも恐ろしい。

勉強は進まなくなり、やる気が完全に失せてしまうだろう。


その「最悪の事態」を避けるため、
俺は、蛍光ペンだけは「 絶 対 に 」切れないようにしてある。



・・・変態。


さあ、しっかりと勉強して、
新しい辞書をすっかり蛍光ペンで塗り尽くすぞ。ふひひひ

投稿者 ユウキ : 23:05 | コメント (4)

2009年02月26日  映画「ピンクパンサー2」

スッポンのチ新聞

とある雑誌社のインタビューを受けるのに合わせ、
「ピンクパンサー2」関連の資料を一箇所にまとめてみた。


・・・何百枚あるんだろう。ものすごい量だ!

「ケンジ」の役作りに使った資料や、
俺が本気で作って「美術部」に提供したものの、
残念ながら登場シーンが無くなってしまった「日本の新聞」などもある。

うーむ、感慨深い・・・


よし、プレミアの時のような失態をおかさないよう、
一通り、資料に目を通しておこう。

投稿者 ユウキ : 10:04

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