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2005年08月19日  オーディション

選ばれる為の試練

映画"Want of Opportunity"のコールバック(2次選考)は朝8時からだった。

会場には7人の俳優が居た。

監督のブライアンが説明する。

ブライ「君達は600人の中から残った最終の7人です。
    今回は600人の応募があり、
    その中から120人がオーディションに呼ばれ、
    更に素晴らしかった7人をコールバックに呼びました。

    君達は本当に素晴らしかった。それを誇りに思って下さい。」


・・・600人の中から自分が残ったなんて信じられない。
しかも俺の役は白人だし・・・


ブライ「今日は、これを読んで頂きたいと思います。」


そこで手渡されたのは、なんと91ページもある分厚い台本。


  ・・・まさか・・・


ブライ「今からこの台本を、役を交代しながら読んでいきます。」


で、出たーーーーーーーー!!
超特大のコールドリーディング(準備無しの台本読み)だ。

ゆっくり読む時間なんて全く無い。
開いたページにちょっと目を通して、いきなり演技しなきゃいけない。
しかも俺以外の6人はアメリカ人ときてる。

俺にとってかなり不利な状況だ。


・・・やるしか無い。


ブライ「では、まずはジェイソン、ラフィエロ、ユウキ。
    オーディション室へどうぞ。」


オーディション室ではチャッドがカメラを回していた。


ブライ「・・・それでは始めよう!」


台本読みが始まった。

自分のセリフの前にどのような場面があるかは予測できないので
他の役者のセリフをよく聞き、そこから自分のセリフに感情を乗せていく。

・・・感情をあらかじめ用意しておくのは不可能だ。

4ページ進んで、とりあえず一度終了。

他の3人が呼ばれ、同じシーンを演じる。

他の俳優がオーディション室内に居る間は
みな少しでも状況をつかもうと必死で台本にかじり付く。

やがてまた俺の名が呼ばれた。

・・・また5ページくらいのシーンをいきなり演じる。


・・・次は3ページくらいのシーンを。


・・・4ページくらいのシーンを。


・・・7ページくらいのシーンを。


2時間の間、俺達は何度もオーディション室に出入りしてシーンを演じた。

監督のブライアンはその様子を注意深く見ていた。


ブライ「・・・皆さん、結果は追って連絡します。本当にお疲れ様でした。」


全力は尽くした。後は・・・それが認められる事を祈ろう。

投稿者 ユウキ : 23:30 | コメント (0) | トラックバック

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