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2012年03月14日  演劇・ミュージカル

すたんだーど

プロ俳優集団「アクターズ・スタジオ」の勉強会は、
この前参加した「台本読み」と、ほぼ同じ方式で行われた。

まず、小劇場を埋め尽くした会員の前でシーンを発表し、
その後、他のメンバーからの批評を聞く、という方式だ。


最初のシーンの発表が終わり、
今日の司会を務める方が前に進み出た。


・・・俺は、その方の「最初の一言」に、びっくり仰天した。


「俳優にはそれぞれ違った演技法があるから、
 演技の方法論についてはとやかく言いたくは無いんだけど、
 自分の役の『目的』は、ハッキリとさせた方がいいよ。」


・・・な、なんですとーーーーっ!!


この人、いきなり、

 「俳優にはそれぞれ違った演技法がある」

と、演技法の多様性を認めてしまったぞ!!


俺がアクターズ・スタジオに対して警戒感を持っていたのは、
これまで関わった正会員が・・・、

 ・・・そう、あのー・・・、

「ユニーク」な方々だったから、という、それだけではないのだ。

・・・俺は、アクターズ・スタジオが教えている、
「メソッド法」という演技法に、
どうしても同意できない部分があったからなのだ。

でもこの人の話を聞く限り、正会員は別にガチガチの
「メソッド法」で演技しなくても、大丈夫みたいじゃないか!

・・・こりゃあ驚いた!おでれーた!


 「ユウキ、この後に『発音』のクラスがあるんだが、
  それもついでに見学しておいで。」


ぜひぜひぜひぜひ!!!


発音のクラスでは、シェイクスピアを使って、
17世紀の「古典アメリカ発音」を勉強していた。

特に今日は、「ア」の音について、詳しく学ぶ事ができた。


・・・あまり興味が無い話かもしれないけど、
具体的には、こんな感じの事だ。


「 cat 」という単語の「 ア 」の音と、
「 can 」という単語 の「 ア 」の音は、

アメリカ英語の辞書を見ると、両方とも、
「a」と「e」がくっついたような発音記号で書かれている。



発音も、「ア」と「エ」をくっつけたような、少し潰れた音だ。

ところが、「現代アメリカ発音」では、
この二つの音は、実は微妙に違っているんだ!

「 cat 」の「ア」の音は口を比較的縦に開くのに対し、「 can 」の「ア」の音は口を横向きに引くため、更に潰れた音になる。これに対し「古典アメリカ発音」ではこの二つの単語は両方とも「 cat 」のアの音で・・・


・・・やぁーーーーーめたっ!!


とにかくッ、俺の大好きな題材だったのだッ!!


発音の先生であるジョンは、俺があまりに熱心に
話を聞いてるもんだから、嬉しくなったようで、
特別に、俺に発音のクラスを毎週見学する許可をくれた。


うぉおおおお!!嬉しい!!!
このクラス!おもしれーぞ!!

本来は、正会員でなければ絶対に受けられないクラスなので、
他の会員の邪魔をしないよう気をつけながら見学させて貰おう。


・・・ああ、楽しかった。

くそぉ、アクターズ・スタジオ、想像以上だった・・・。

投稿者 ユウキ : 2012年03月14日 22:07

コメント

先入観の壁を乗り越えて、ちゃんと足を踏み入れ、自分の目で確かめるだけの度量がある・・・それでこそ、ユウキさん!

現在ある懐疑的な目も、勉強する上ではポジティブに作用すると思いますから、そのままのユウキさんの状態で、沢山の先輩や他の映画人たちから多くの事を学び、吸収してください。

学びの場、そして出会いの場としても、多くの実りを期待できるのでは・・・と思います。

↑投稿者 mikan : 2012年04月01日 22:36

おもしろいですね。前にアメリカで会ったポルトガル人(大人になってからアメリカに来た人)で、TESLの資格を持った人がいたんですが、その人の発音が全くアクセントもなく、アメリカ人が聞いても、ネイティブと思うようなパーフェストな発音だったんです。なので、どう勉強したか来たところ、母音の発音を言語学的観点(唇、したの位置などすべて)から勉強し、これまた大変ですが、普段言うときも完璧にそれを実行した、とのこと。人によって耳がいいとか、そういう才能もあるかもしれませんが、やはり努力なんだなーって、思いました。

↑投稿者 yumiko : 2012年04月02日 11:30

「アノ方」が今、メソッド法を実行されているようですよ!!!

http://news.walkerplus.com/2012/0521/13/

深い思いで、壮絶な撮影をされているようです;;;

↑投稿者 E : 2012年05月21日 19:56

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