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2012年03月12日  演劇・ミュージカル

ゆーりんもく

アクターズ・スタジオ主催の「台本読み」は、
ハリウッド中心部に位置する、とある小劇場で行われた。



「これから、アクターズ・スタジオ、
 監督・脚本家部門の勉強会を始めます。」


リハーサル通り、キャストはそれぞれの位置につくと、
台本を手に持ちながら、演技を始めた。

特に何の問題も起こらず、最後まで無事に読み終えると、
今日の勉強会の司会を務めるお二方が、舞台に上がった。

・・・二人とも、アカデミー賞受賞者だ。


「では皆さん、今日の脚本について、
 コメントをお願いします。」


・・・すると、観客席に座っていた他の監督&脚本家の
メンバーが、言いたい放題に論評を始めたではないか。


 「最初のシーンはいらないと思う。」

 「題材があちこちに飛びすぎてる」

 「コメディを書こうとして失敗してる。」

 「セリフで説明し過ぎている。」


ひゃー、辛口!


・・・しかし、ははあ、なるほど。

こういう風に、お互いがお互いを批評をしあって、
全体のクオリティを底上げするのか。

誰か一人の「先生」が指導するワケではないんだ。


・・・全てが終わると、100作品以上に出演している
「とある超ベテラン俳優」が、俺の元に歩み寄って来た。


 「君はこの前、ブリッジって舞台に出てたよね。」

 「ええ、出てました。」

 「やはりそうか。君の演技は『ブリッジ』の時と、
  今日と、2回見せて貰ったよ。
  君は・・・、ものすごくいい俳優だ。
  でも、時々どもって、セリフが聞き取れないから、
  発音を磨きなさい。もったいないよ。」

 「ありがとうございます。
  ブリッジの時も、『時々セリフが聞き取れない』
  と言われていました。頑張りたいと思います。」

 「うん、それと水曜日に、アクターズ・スタジオの
  俳優部門の勉強会があるから、見学に来なさい。」

 「え・・・?でも正会員でないと、入れないのでは?」

 「本当はそうだけど、私のゲストだと言えば、入れるから。」

 「ありがとうございます!」


・・・というワケで、特別に、
アクターズ・スタジオの勉強会を
見学させて貰える事になった。

何か、知らぬ間に、どんどんスタジオに
飲み込まれて行っている気が・・・

投稿者 ユウキ : 23:37 | コメント (1)

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