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2007年02月19日  演技全般

空気岩

写真家「ポール・スミス」との、ヘッドショット(顔写真)の撮影は3時間を要した。

この写真家は俺のエージェントの「シーバ」が直々に推薦した人だ。
一流の写真家らしく、3種類の撮影で、掛かる費用は$450。

俺は5種類なので・・・・・・$600だ。


 ・・・高けぇぇええええ!


$600って言ったら、結構な性能のカメラが買える値段じゃないか!
本当にそれだけの価値があるんだろうか?

・・・しかし、彼のウェブサイトを見ると、
確かに写真のクオリティは非常に高い。
特に柔らかな照明が素晴らしい。


1種類につき100枚撮るらしいので、
5種類の俺は500枚って事だ。


・・・500枚も撮って貰えるなら・・・良いか。
  俺も「自分の事」に集中できるし。


 自分の事・・・、そうだ。自分の事に集中しよう。


今回の俺は本気だ!
$600も払うわけだから、まあ当然だ。

「撮らなければいけない写真」は5種類

 ・探偵系
 ・カジュアル系
 ・クール系
 ・ファミリー系
 ・ビジネス系


慎重を期する為、まずは「下調べ」からだ。

インターネットや雑誌をフルに使い、まずは自分で、
どのような写真を撮りたいのか、その明確なビジョンを構築した。


2007-02-20-017.jpg


キャラクターを最大限に引き出す為の照明も調べ、
写真家「ポール」の過去に撮った写真を一覧にし、
どの照明をどの写真で使いたいかをハッキリさせた。


2007-02-20-018.jpg


次にそれらをプリント数枚にまとめ、シーバのオフィスに持って彼女の了承を得た。

 シーバ「ちゃんと宿題をやってるわね。偉い。偉い。」

お褒めに預かって光栄だ。


次は衣装集めだ。

「サルベーションアーミー」、「グッドウィル」など、
LA中の古着屋さんを回って、可能な限り衣装を揃えた。

それらの衣装を自分で一度着てみて、
写真に撮り、印刷してデータベース化した。


2007-02-20-019.jpg


こうする事により、現場で実際に着てみる必要が無くなるからだ。

衣装のカメラ写りは写真家「ポール」が良く知っているはずだから、
自分では一切選ばないつもりだ。


++++


オーストラリア人の写真家「ポール・スミス」は、気さくな人で、
撮影は非常に楽しく進んだ。


・・・さあ、お待たせしました!


 一体どんな写真が撮れたのか・・・!




■探偵系

衣装:
黄土色のスーツ上下 $20
黄土色のシャツ $5
ネクタイ $3
コート $20


おっしゃああああああああああ!!!
狙いは完璧だッ!

これは文字通り「探偵」や、
「犯罪者」の役などに使われる予定のヘッドショットだ。


 次、行ってみよう!




■カジュアル系

衣装:
普段着 $0
普段着 $0
普段着 $0


これは、普段のままの自分を撮ったヘッドショットだ。
俺は普段は大体こんな感じだ。

一番正直なヘッドショットなので、
使う機会も一番多くなると思う。


 次、行ってみよう!




■クール系

衣装:
黒シャツ $0
黒Tシャツ $0

これは一般的に「映画用」と呼ばれるヘッドショットだ。
特別なキャラクターを消し、
照明、背景、共にドラマチックなショットを撮る。


・・・ちなみに俺は「クール」という言葉の響きが嫌いだ。何が「クール」かッ!うおぉぉ!


 はい、次、行ってみよう!


・・・おっと、その前に、ヒゲを剃らねば。

ヒゲをキレイにそり落とし、もみ上げをバリカンで適当に刈り上げ、
整髪料で髪の毛を後ろに押しやった。




■ファミリー系

衣装:
水色シャツ $0
半パン $0

これは、一般的に「CM用」と呼ばれるヘッドショットだ。
キャラクターを前に出し、明るい感じを演出している。

 
 次、行ってみよう!




■ビジネス系


衣装:
スーツ $0   ($135の高級品!)
水色シャツ $13
青ネクタイ $3

これは、ビジネス系のキャラクターに使うヘッドショットだ。
オンライン用なので、印刷はしないと思う。


 以上が今回撮影した5種類の写真だ。


・・・うーむ。悔しいが、さすがプロ。
あまりのクオリティの高さにグゥの音も出ない。


各種100枚程度あって、
その写真の中から「良い」ものを選ぶわけだけど、
・・・この「良い」という感覚がクセモノだ。

まず、友達に聞いていけない。自分でも選ばない。
実際にヘッドショットを使う相手は「キャスティングディレクター」で、
彼らは何十万枚もヘッドショットを見ているわけだから、
価値観が一般人とズレているんだ。

だから、そこで友達にヘッドショットを選んで貰うと、確実に失敗する。
参考程度に留めるのが良いと思う。


俺は「シーバ」の意見を尊重しようと思う。

彼女は今までの幾年もの経験で
どのようなヘッドショットが仕事を生むかを
感覚的に知っているはずなんだ。

そしてその感覚は俺達の何十倍も鋭いはずだ。


・・・さあ、$600の価値はあったのか!
それは全て、これからの俺の頑張りに掛かっている。




投稿者 ユウキ : 2007年02月19日 01:27

コメント

わ~!素敵じゃないですか!さすがプロの仕事ですね。
今までのも好きでしたが、さりげなくて素敵な写真ばかりですね。
・・・ところで、「鼻にお箸を・・・」の写真も使われるんですか?(まさか・・・)

↑投稿者 たまみ : 2007年02月20日 16:23

う~む。なるほどプロですね。
顔が大部分を占める一枚の中でさえも遠近が感じられます。

>・・・この「良い」という感覚がクセモノだ。
これは多分素人が選ぶと、「これが良いのでは」と思うものがたくさん見る人には陳腐で一般的過ぎるものだからかな。
見慣れると何でも普通に見えてしまうから一般的に良いと思える写真の中で何かアピールする特徴のあるものが良いのかも。

そんな素人の私が選ぶとしたら↓これです。
1)探偵系:一番目 2)カジュアル系:三番目 3)クール系:二番目 4)ファミリー系:三番目 5)ビジネス系:三番目

↑投稿者 カンナ : 2007年02月20日 23:20

探偵の写真すごくいいですねえ(*^^*)

探偵って感じがもろでてると思います!!すごいなあ。。

↑投稿者 れい : 2007年02月21日 01:43

ファミリー系の雰囲気、凄くいいですね。
日本のえなり君を超える人を初めてみました。
勿論、良い意味で^^。

↑投稿者 笹川 : 2007年02月21日 02:02

悔しいが、さすがはプロ!ってとこ?

そして最後は・・・やっぱり箸なのね・・・w

↑投稿者 りりか : 2007年02月21日 20:02

すげぇ。ゆうきがかっこ良く見える。笑

↑投稿者 けーとりん : 2007年02月21日 21:19

ホントにすごい!
ぜんぜん違う人みたい!
にしても、最後でちゃんと落とすところがえらい!笑

↑投稿者 じぇ : 2007年02月23日 05:43

わぁ、どれもかっこいい…!!私はカジュアルが1番よかったと思いました!何か、普段のユウキさんが見れた気がして…!私の方が年下なのに失礼ですが、かわいい感じでよかったです!もちろん、真剣な顔付きも素敵ですが…(^0^)/あと、おひげがないと、あるときに比べて、いくつかお若く見えるんですね?w(゚o゚)w
写真はすべて保存して 待ち受けにしちゃいましたm(__)m

↑投稿者 長山智実 : 2007年02月24日 07:43

こんにちは。
今日見ました、オスカー!ノミネートされて、さらに見る人が増えそうですね。
あわてて前の日に僕も、映画を見に行きました。
この事は、また掲示板に書かせてもらうとして、、
僕も素人意見ですが、、、お気に入りヘッドショットは
ビジネス、カジュアル、ファミリー系でしょうか。
やっぱり、ビジネスはいいものを着てるだけあって
すごく印象がいいですね。ユウキさんは体型もいいので、
そこそこの物でも、キチンと着こなせると思います。
探偵の写真は、少し着させられているという感がありますが、
ビジネスマンの方はパッと見てすぐイメージがわきますね。
写真家さんも上手い!
彼のウェブ見てみたんですが、見覚えがあります。
もしかしてファッション雑誌とかでも写真出してませんか?
だとしたら、本当にいい人紹介してもらいましたねー^^
あと、そのいつも出てくる割り箸は,もしかして常備携帯していたりして、、^^

↑投稿者 トルコ : 2007年02月26日 02:03

突然ですが…実は私、松崎かんなと申します。自分の名前で検索してみたら、このブログを見つけました。コメントされてらっしゃる方の中にもカンナさんがいらしたので、びっくりしているところです…(>▽<)

↑投稿者 かんな : 2007年02月26日 04:32

最後の写真に一票!!

↑投稿者 うめこ : 2007年02月26日 05:54

一番最後クールです!(爆)

↑投稿者 ちばっちょ : 2007年03月07日 09:02

>たまみさん
どーも、こんにちわ!
鼻割り箸は・・・どうしましょうか・・・ねえ・・・

>カンナさん
役柄を選ぶ時、基準はカッコ良いかどうかじゃなくて、
「どのような性格に見えるか」とかが重要になってく来るから、
需要に沿った写真が「良い写真」って事になるんじゃないかな。

>れいさん
どーも、こんにちわ!
探偵は、衣装を揃えるのにてこずりました。
カリフォルニアは暖かいのでコートが中々見つからなかったんです。
古着屋で安くで見つけた時は本当に嬉しかったです。

>笹川さん、
ご帰国おめでとうございます!
これからも、お互いに全力を尽くしましょう!

>りりか
いやー、これが無きゃ締まらないっしょ!

>けいとりん
はい、そこ、黙ってねー

>ジェームズ
やっぱ$600の価値はありそうだね・・・
うーむ。どこか悔しい・・・
この技術を盗んで、次こそはプロ級の写真を撮るよ!

↑投稿者 ユウキ : 2007年03月08日 07:12

>長山智実さん、
どーも、こんにちわ!
ヒゲが無いと写真上では比較的 若く見えるのですが、
実際に会うと身長184センチなので、
かなり違和感があるようです。
こりゃ老け顔で攻めるしかないですね!

>トルコさん
もう10年以上も写真家をしてるらしいので、
色々な雑誌に載っていても不思議では無いかもしれません。
割り箸は、実はちゃんとした使い道があって、
一応常に持つようにしています。

>かんなさん
どーも、はじめまして!
カンナさんは、僕の友人ですが、
本名は少し違うようです。
「ユウキ」という名前は一般的なので、
日本には多くの松崎ユウキがいるかもしれませんね。


>うめこさん、ちばっちょさん
その貴重なご意見、大いに反映させて頂きます!

↑投稿者 ユウキ : 2007年03月08日 08:17