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2011年02月11日  

廃屋からの脱出

月150ドルの家賃に惹かれて倉庫(車庫)に
引っ越したのは、2005年11月6日の事だった。

・・・つまり、俺は5年ちょっとの間、ここに住んでたワケだ。

「硫黄島からの手紙」に出演した時も、ここに住んでいた。
「ピンクパンサー2」に出演した時も、ここに住んでいた。

思い返してみると・・・、実に辛い5年間だった。
ここに住んでて良かった事と言えば、

 1、家賃が安い。
 2、夜中に大声で音読をしても誰も文句を言わない。

いやホント、冗談抜きに、これくらいだ。

夏は、うだるような暑さの中、侵略して来るアリ共と戦った。
冬は、凍えるような寒さの中、懸命にすきま風を塞いだ。

風が吹けば、室内のものがヒラヒラと揺れ、
雨が降れば、天井から雨水がポタポタと滴った。

母屋の風呂場が使用禁止になってからしばらくの間は、
庭のホースが俺のシャワー室であり、台所だった。

俺はそこで水を浴び、そこで米をといだ。



・・・金が無かったのだ。選択肢は無かった。


でも、こんな所に5年間も住んでみて、分かった事もあった。
それは・・・


 どう考えても、ここは勉強に適した環境ではないッ!!!


という事だ。


・・・だけど、それもとうとう終わりだ。
俺は、渡米してから10年目にして、


 「普通の人間が住む所」へ、引っ越すのだ!!!


・・・やったっ!遂に来た!
長かった!・・・ここまで実に長かった!


俺は新しい生活への期待へ胸おどらせながら
衣装や辞書類を箱に詰め込み、棚をどんどん空にした。



5年ぶりに古畳を剥がすと、
アスファルトのデコボコを埋める為に敷いていた
古いカーペットや電話帳なんかが出てきた。



うーむ、とても人が住む所には見えん。


・・・よし。全ての荷物が片付いた。


 車庫よ・・・、さらば!


 そして、こんにちは・・・、人間が住むところ!



さあ、イケアで買って来た本棚とデスクを組み上げて、
今度こそ快適な「勉強部屋」を作るんだ。



・・・うむ。

まだ完成度は低いけど、それは少しずつ改良すればいい。


家賃の蓄えは、残り3か月分。
その間に、何とかして仕事を取らなければ!

おっしゃ、勉強して仕事取るぞ!!

投稿者 ユウキ : 2011年02月11日 23:19

コメント

私も宮崎出身(都城)です。

結婚して鹿児島市で暮らしています。

同郷の方がアメリカで頑張っていると主人から教えてもらいました。

大作の「パイレーツ・・・」に出演とはすごいですね。

一時は家賃は大丈夫なのではないですか?

今年まで車庫に住んでたんですね。

どうかお仕事が続きますように日本で影ながら

応援しています。

↑投稿者 ヘムヘム : 2011年05月05日 04:41

はじめまして。「めざましテレビ」 で松崎さんのことを知りこちらにおじゃましてみました。ゲラゲラ笑いながらブログを拝見いたしましたが、その明るさに元気づけられる思いです。また、テレビでは松崎さんの台詞を覚えるうえでの努力をされている様子が紹介されていましたが、私も外資系で英語を使って仕事をする身。上手く表現できずにへこむことも多いのですが、松崎さんを見習ってもっともっと頑張ろうと心から思いました。これからも応援しています!!

↑投稿者 メタルのお姐さん。 : 2011年05月05日 13:09

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