2007年01月04日  オーディション

仰角45度

2007年、あけましておめでとうございます!


今年の目標は「成長」だ。
英語を勉強し、次のステップへ進もうと思う。


今日は「カリフォルニア宝くじ」のCMのオーディションへ行って来た。

オーディションは3人一組になって即興で雑談するだけ。
実に楽だった。


皆々様々方々、今年もどーぞ宜しくお願いします!

投稿者 ユウキ : 23:27 | コメント (7)

2006年12月01日  オーディション

ミュージック、スタート!

携帯電話の「T-Mobile」のCMのオーディションへ行って来た。

記名リストに名前を書き、置いてあった台本に目を通す。


配達員「こんにちは。スーザンさんに『歌電報』が届いてますよ。」

スーザン「私がスーザンよ。」

配達員「(歌う)ハッピーバレンタインデ~♪ハッピーバレンタインデ~♪
     ボーイフレンドからのメッセージが届いてま~す♪
     『お前が友達リストに入ってな~いから、無駄に金が掛かりま~くり♪
      お前と今すぐ別れた~い♪
      お前と今すぐ別れた~い♪』 」


スーザン「・・・。」
配達員「・・・。」

スーザン「・・・あなたは今夜、空いてるかしら?」

配達員「・・・友達リストに入ってない人とはデートしないんだ。」


・・・おお、歌うオーディションか!何とも珍しい。

さっそく歌詞を頭の中で何度か繰り返し、
即興で自分なりにメロディーを作った。


オーディション室には2人一組で入った。

カメラに向かって名前を言って、
パートナーの女の子とシーンを演じた。

俺はメリハリを付けて、ミュージカル調に歌い上げた。

 「うん。良いわね。
  じゃあ、もう一回やってみて。
  今度は何か違う事を試してみて。」

2度目は少し恥ずかしそうにやった。


最近は「日本人以外の役」のオーディションが多くなったように思う。

VISAカードのCM以降、日本人の役じゃなくてもキャストされると判断したらしく、
人種に関係無くオーディションへ送られている。

 これは非常に大きな事だ。

所属エージェントの「シーバ」から期待されている証拠か。
・・・その期待に応えなければ。気を抜くな!

投稿者 ユウキ : 23:05 | コメント (5)

2006年02月23日  CM

肉弾戦!

VISAのCMで新しいバージョンが流れてるとの情報を頂いた。

なんとそのCMは・・・俺しか映ってないらしいのだ!

そんな・・・まさか・・・!?


そこで、勇気を出してVISAのサイトで確認してみると・・・


           ・・・・ぬぁんじゃ、こりゃぁあぁあああ!!!

http://www.usa.visa.com/personal/visa_brings_you/advertising/index.html
↑の"DETERMINATION BURGER(:15)"参照

見方が分からない方はこちらを参照して下さい。


こいつは強烈だ!!果たして生き残れるのだろうか!?

投稿者 ユウキ : 19:20 | コメント (5) | トラックバック

2006年02月07日  CM

死ぬ気で食え!

俺が「巨大ハンバーガーを食う男」の役で出演したVISAのCMが完成したようだ!

現在はVISAのサイトで見る事が出来る。

2006-02-07-001.jpg
http://www.usa.visa.com/personal/visa_brings_you/advertising/index.html
↑の"LIFE TAKES(:60)"参照


良かった!カットされて無かった!!

出演時間は3秒ちょっと。予想とほぼ同じだ。

・・・よーし、また頑張って取るぞー!


※続報はこちら

投稿者 ユウキ : 23:04 | コメント (15) | トラックバック

2006年01月11日  CM

異次元フードバトル!

VISAカードのCM撮影は、オリンピック通りのとあるカフェで始まった。

今回俺が演じるのは

 「ハンバーガーを食べる男」。

・・・なんでも
「テキサス州で一番大きいチリハンバーガー」
とかいう物を食べるらしいのだ。


 一体・・・どれくらいの大きさなんだろう・・・?


ロケ地では早速「フード・スクワッド」と呼ばれる
撮影用食品作製の専門部隊がテントを張って、
その「巨大バーガー」を作成していた。


彼等が一心不乱に作っていたのは・・・
通常のハンバーガーの2倍の直径をした特大バーガー
厚さも1.5倍程度あった。

2006-01-11-001.jpg


うわ・・・デカいな!


その大きさは俺の手の平とほぼ同じくらい。

・・・朝から何も食べてなくて本当に良かった。


監督のジェフとプロデューサーのロビン、
そしてクライアントの男性に挨拶をし、衣装の最終チェックをする。

今回の俺の衣装は、俺がオーディションに着て行った衣装と全く同じだ。

一応「衣装合わせ」はあったんだけど、監督のジェフが
 「彼がオーディションで着ていた格好が一番良かった。」
と言ったのでそのままの格好で出演する事になった。

顔はモジャモジャのヒゲ面だ。

これもジェフのアイディアで、彼が2次選考の時に
 「撮影まで絶対にヒゲを剃らないで」
と俺に告げたんだ。

なんでも彼が言うにそのワイルド感、ボサボサ感が
「ハンバーガー食いチャンピオン」にピッタリなんだそうな。


エキストラとして出演する9人も衣装に着替えてメイクを済ませ、
俺達はカフェ内の定位置に着いた。


照明をセットアップし、カメラの位置を決め、さぁ、いよいよ始まるか!

・・・・・と思ってたんだけど、
    どういうワケか、いつまで経っても始まらない。

日は傾き、カフェ内の照明が狂い始めた。


どうやら、ハンバーガーのサイズで問題が発生しているようだ。


クライアント側が言うには

  「ハンバーガーが小さすぎる」

との事。


2006-01-11-001.jpg


・・・ええ~~~  ・・・うそ~ん

 十分なサイズのような・・・


俺の手が普通の人よりかなりデカかった事も影響しているらしい。


とにかくクライアント側の言う事は「絶対」なので、
「更に巨大なハンバーガー」を作るべく、
急遽、材料の買出しにPA(アシスタント)を向かわせているそうだ。

・・・漏れ聞こえる会話に耳をそばだてると、
今以上に大きなバンズ(パンの部分)が中々見つからないそうな。


日が傾き、室内の照明が完全に変わってしまったので
撮影クルーは「夜間」の照明に切り替える作業を始めた。


更に待つ事30分。


  ・・・とうとう、その「更に巨大なハンバーガー」が完成した。


.


2006-01-11-002.jpg


うおおおおおぉおおぉぉおぉおおお!!!

  デケえエエエエエエエエエェエエエエッッ!!!!


なんだこのハンバーガーの怪物はっ!!!


直径30cm!パテに使われてる肉の量3kg!!


これはもはや「食い物」では無い。・・・「敵」だ!


.


・・・役者は揃った。


クライアントは化物バーガーのその圧倒的サイズに満足し、
いよいよCM撮影がスタートした。


まずコックが巨大なパテ(3kg)を鉄板の上から
2つに割ったドーム型フランスパンの上に移し、
その上チーズ(6枚)を乗せる。

そこに鍋からすくったチリソースをぶっかけ、
レタスを乗せ、バンズで蓋をして「化物バーガー」が完成!

皿の上にそびえ立つその巨大な物体を
ウェイター役の青年が俺に差し出す。


・・・一連の様子を、カメラはドキュメンタリー風に捉えていった。


俺はそれを受け取り、
両手でむんずと掴み、
狙いを定めて・・・・・・・・・、カブりついた!!


・・・一口、二口と、まるで海底トンネルを掘るかのように
巨大ハンバーガーに穴を開けていく。

一応「大食い」であって「早食い」ではないので、
そこまでペースをあげる必要は無い。


 5口くらい食べた所でとりあえず一度カット。


カメラのアングルを変えて、上に書いた工程をもう一度全て繰り返す。

・・・俺は予備の巨大ハンバーガーにもう一度かぶりつく。


 7、8口食べた所でカット。


ここで、ハンバーガーを半分に切り、
フォークを使って上手く歯型を作り、
俺が「半分まで食べた」という設定で撮影が再開した。


 7、8口くらい食べた所でまたカット。


ハンバーガーが酷く崩れたので、
またも予備の巨大ハンバーガーが登場した。

今度はそれを4分の1のサイズに切り、撮影スタート。


・・・そこからは・・・最後まで。

俺が「巨大ハンバーガー」を食い終え、
いつの間には観客と化していたカフェのお客の声援に応える所まで。


・・・ここで一度シーンを巻き戻し、
アングルを変えて、
俺が最後の一口を食べるシーンと
観客の声援に応えるシーンを撮り直した。


俺の腹の中はハンバーガーで一杯だ。
最低でも3分の1は実際に食ってる。

だけど俺の食いっぷりに撮影スタッフは大喜び。

クライアントの男性が俺に言った。

 「今日の撮影は、君無しでは絶対に成立しなかった。
  パーフェクトなキャスティング、
  パーフェクトな衣装、
  パーフェクトな振る舞いだった。
  本当にありがとう!」


放映は2月。

60秒のCMで、全部20シーンくらいあるうちの一つらしい。

CMではシーン自体がカットされる事も良くあるらしいので、
過剰な期待はしないようにしよう。

3秒間くらい残ってれば嬉しいんだけどね。


うん。さい先いいぞ!今年は良い一年になりそうだ!

投稿者 ユウキ : 23:26 | コメント (0) | トラックバック

位置について

現在午後1時。

なんと俺はCM撮影現場のキャスト用トレーラーの中で
ノートパソコンを使って日記を書いている。

なんか・・・凄く・・・・・・特別な気分だ!!


俺の撮影は1時半から。
まだしばらく猶予がある。


俺がキャストされたCMは、「VISA」だ。

マスターカードと並ぶクレジットカード界の双璧だ。

一体・・・何をやらされるんだろう?


この期待と不安の入り混じった気分が味わえるのはあと少し。
大きく息を吸い込んで、その瞬間に備えよう!

投稿者 ユウキ : 13:03 | コメント (0) | トラックバック

2006年01月05日  CM

果てしない一歩

10分ほど前、エージェントの「マイク」から電話があり、
俺が「とあるCM」に出演する事が決まった旨が伝えられた。

このCM、まだ撮影前なので名前は伏せておくが、かなりデカい。

それも米国全土で放送される特大級のCMだ。


俺はこのCMのオーディションに2度参加した。


1度目のオーディションは、
パートナーの女の子と一緒に喋りながら
中サイズのハンバーガー半分を食べるという物だった。

俺は特に意識せず、そのハンバーガー半分を2口で食べた。

2度目のコールバック(2次選考)では、
パートナーの女の子と一緒に
大サイズのハンバーガーを食べるという物だった。

俺はそのハンバーガーを3口で食べた。


その時、キャスティング側の一人が俺に告げた。

 「次に連絡するまで一切ヒゲを剃らないでね。」


・・・だから俺は2週間近くヒゲを剃らないで頑張ってたんだ。


出演が決まったので数日中にSAG(俳優組合)に入らなくてはいけない。
これに入ると、以後SAGの仕事しか出来なくなる。


・・・そう。とうとう階段を上る時がやって来たんだ。
俺は胸を張って、一歩一歩踏みしめようと思う。


うひょぉおぉおおぉお~っ!

投稿者 ユウキ : 15:14 | コメント (2) | トラックバック

2005年09月28日  CM

笑顔が回る!回る!回る!

さぁ「平和パチンコ」CM撮影の2日目だ。

集合時間は昨日と同じく11時だったんだけど、
朝早く電話が掛かって来て、集合場所の変更を言い渡された。

新しい集合場所は118番のフリーウェイを
一つ手前の出口で降りた所にあるモール。

 ・・・どうしてモールが集合場所なんだろう?

不思議に思いながら集合場所へと向かった。


・・・集合場所のカフェでスタッフに聞いた話では、
撮影場所の近くで大規模な山火事があったらしい。

それで消防局の許可が下りるまで誰も山に上る事が出来ないとの事。

 「・・・エキストラの皆さん、
  どうやら撮影許可が下りたようなので、ロケ地へ向かって下さい。」

言われるまま車に乗ってフリーウェイを一区間走らせた。

フリーウェイを下りると、そこは数十台の車でごった返していた。

撮影用のトレーラーから撮影スタッフまで、
みーんな警察の足止めを喰らっている。

ノロノロと山道を上り、撮影場所に着いたのは・・・午後1時だった。


・・・さぁ、やっと着いた。

俺は昨日と同じ黒い甲冑に身を包んで、撮影が始まるのを待った。


今日参加しているエキストラは9人。
昨日の約半分だ。

今日は日本から来ている主役級の方々のアップのシーンを撮影するそうなので、
昨日ほどのエキストラは必要無いんだろう。

・・・昨日はコーヒーカップで嫌というほど回された俺だが、
今日はコーヒーカップのすぐ後ろに位置する木馬があてがわれた。
俺の代わりにコーヒーカップに乗るのは日本から来た主役級の方だ。


木馬の乗り心地は・・・固かった。

5~10分ならいいかもしれないけど、
1~2時間となると結構キツい。

どうやらケツが痛むのは俺だけじゃないらしく、
みんな少しづつ微妙に位置をズラして痛みを誤魔化しているようだ。


後は・・・昨日と同じく大騒ぎ!馬鹿騒ぎ!

目の前でグルグル回るコーヒーカップを見ながら、
口を大きく開け、ネジがぶっ飛んだ人形のように笑い転げた。

 ハーッハッハッハ!さっすがは大将!やりますなぁー!
 ハーッハッハッハッハッハッハッハッハ!ハーハッハッハー!
 ウハーッハッハッハー!ヒャー!


撮影が終わったのは午後7時半。

・・・流石に疲れた。ノドもケツもジンジンする。

これだけ頑張って、完成品に映って無かったら虚しい。
やっぱ主役級が取れるように頑張らなきゃな。

投稿者 ユウキ : 20:19 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月27日  CM

ハッハッハ、ヒャーッハー!

今日はいよいよ例の「サムライのCM」の撮影日だ!
集合時間が午前11時。

家から車を走らせる事40分。

118フリーウェイを降りて、ヘビのようにくねった山道を上る。
やがて撮影場所へと続く私道への入口ゲートが現れた。


ゲートを越えて私道に入ると、急に路面が悪くなった。
何年も舗装されて無いであろうアスファルトは穴だらけでボコボコだ。

しまった・・・

車の右前輪のタイヤが痛んでいるのをすっかり忘れていた。
金が勿体無くて、交換してないんだった・・・

こんな車1台分しか路幅が無いような山道でパンクでもしたら逃げ場が無い。
俺は右前輪の負担が極力軽くなるよう
細心の注意を払って穴ボコ山道を上った。


撮影場所はだだっ広い荒野のど真ん中だった。

ススキのような金色の枯れた草原の真っ只中に
移動式のメリーゴーランドがどっかと腰を据えている。不思議な光景だ。


日本人のエキストラは全部で20人。
日本から来ている主役級の方々は8人。

エキストラはそれぞれA、Bの2つに分類されていて、
Aが主要エキストラという位置付けになっているようだった。

ちなみに俺の所には「A穴」と書かれていた。
これは「矢が刺さってるA」という意味らしい。


衣装の人に言われるまま、黒い甲冑に身を包む。

甲冑には赤と黒の2種類があって、固い樹脂で出来ていた。
見た目からは樹脂だと全く分からない。素晴らしい完成度だ。

聞けば、映画「ラストサムライ」で使われた甲冑を
ワーナーブロススタジオから借りて来た物らしい。

・・・なるほど。道理で本格的なわけだ。

スタッフやエキストラにも、ラストサムライに携わった人が大勢居た。

だが、何よりも俺を驚かせたのは・・・


ユウキ「・・・・!!
     F・・・・、Fさんじゃないですか!!」


なんと、そこに居たのは、
「ラストサムライ」で主役級を演じた「F」さんだったのだ!


Fさん「おお、あん時の!」


Fさんとは「ラストサムライ」の撮影で出会った。

彼は俺と同じ大のアイスクリーム好きで、
2人で撮影所のアイスクリームについて熱く語りあったんだ。

・・・なるほど。
日本から来る大物俳優とは・・・Fさんの事だったんだ!


Fさんに再会し、俄然やる気が出て来た。
この撮影に参加出来て本当に良かった。


俺は甲冑に身を包むとメイクを済ませ、
・・・後はひたすら撮影が始まるのを待った。


~~~~


撮影が始まったのは、日が暮れる1時間前の午後5時頃だった。

俺達エキストラ20人はゾロゾロとメリーゴーランドへ歩いて行った。


スタッフの指示に従って、それぞれ受け持ちの木馬に座る。
俺には・・・コーヒーカップがあてがわれた。

メリーゴーランドにコーヒーカップ・・・!?初めて見た。

コーヒーカップで俺の反対側に座るのは日本からいらっしゃったIさんだ。


 「えー皆さん、日が地平線に近づいたら撮影を始めまーす!
  撮影では・・・馬鹿騒ぎをして下さい!
  とにかくオーバーに!とにかく楽しそうに!
  ハイタッチしてもいいですし、抱き合ってもいいです!
  ヒャッホーって叫んでもOKです!
  メリーゴーランドを子供に戻ったかのように限界まで楽しんで下さい!

  では、リハーサルを始めまーす!
  メリーゴーランドを回してくださーい!」


メリーゴーランドが回りだした。

総勢28人のサムライ達は
まるで天地が引っくり返ったかのようなどんちゃん騒ぎを演じた。

ガッハッハと笑うのは当然として、
万歳をしたり、ハイタッチしたり、
木馬から立ち上がって踊ってる人もいる。

俺も負けじとコーヒーカップのIさんと大騒ぎ。

右手→左手→両手の順番でハイタッチをし、
とにかくオーバーに笑い転げた。


 「はーい、オッケーでーす!
  メリーゴーランド止めてくださーい!」


メリーゴーランドが止まった。


・・・そういえばこのCMって、一体何のCMなんだろう?
「サムライのCM」としか聞いてないから、詳細が分からない。

他の人に聞いたところ、「パチンコ平和」のCMだと分かった。

 ・・・ああ、なるほど!

俺は膝を叩いた。

「戦(いくさ)よりも「平和」に行こう」 ってコンセプトなのか・・・!多分。

道理でメリーゴーランドの前に合戦場が広がってるわけだ。


 「リハーサル、もう一度行きまーす!
  メリーゴーランドを回してくださーい!」


メリーゴランドがまた回りだした。

サムライ達はまたも喧喧囂囂(けんけんごうごう)の馬鹿騒ぎ!


 「はーい、オッケーでーす!
  メリーゴーランド、止めてくださーい!」


メリーゴーランドが止まった。


・・・うぅ、これ、キツイぞ。

俺のコーヒーカップはメリーゴーランドが回ってる間も回っている。
当然俺とIさんの2人は2重に回される事になる。

三半規管は・・・もうグラグラだ。


 「はーい、もう一度行きまーす!
  メリーゴーランド回してくださーい!」


メリーゴーランドが三たび回りだした。


・・・うう、頑張ろう。笑顔だ!笑顔!


俺とIさんは撮影が終わる9時まで延々と笑顔で回り続けた。

ああ、まだ地面が回っている。

目を閉じると世界が回っている。


笑いすぎて筋肉痛になった表情筋を労わりながら、
明日の撮影に備えるため、俺は回転する世界で眠りについた。

投稿者 ユウキ : 23:41 | コメント (2) | トラックバック

2005年09月24日  CM

日々強くなる魂

今日は俺の24回目の誕生日だ!
・・・なんともう24歳!早いなー!


祝いたいのは山々だけど・・・仕事だ!


先週先送りにした「秘密のCM」の
テーマソングの再収録に参加しなければいけない。

前回は高音部分を大きな声で歌おうとして失敗した。
今回はその失敗を生かし「小さな声で、柔らかく」歌った。

するとどうだろう・・・!

前回あんなに苦労した高音部分が楽に歌えるじゃないか!


・・・うん、調子いいぞ!


多分、この24歳の1年間で俺の人生全てが決まる。

無駄にはするわけにはいかない!
全力で走ってみせる。見ていて欲しい!

投稿者 ユウキ : 23:38 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月21日  CM

心構え、面構え

「サムライのCM」の製作プロダクションから連絡があり、
来週の撮影まで髪とヒゲを伸ばしっ放しにするよう、念を押された。

俺はヒゲが伸びるのが結構早いので、1週間あればかなりの無精ヒゲになる。

・・・仕事の為だ。喜んで伸ばそうじゃないか!


撮影は来週の火曜と水曜らしい。

日本の撮影風景を知る絶好のチャンスだ。少し楽しみになって来た・・・

投稿者 ユウキ : 23:37 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月18日  CM

割れたガラスの声

今日は「秘密のCM」の歌のレコーディングに参加した。

スタッフの家のリビングルームにマイクを設置して仮設の収録スタジオを作り、
歌詞の書かれた紙を柱に貼り付け、それを目で追いながら歌った。


俺が歌う曲は3曲

・テーマソング
・ガソリンの歌
・炭酸飲料の歌

一応、キャラ上では「歌手」なもんで・・・


俺なりに頑張ってはみたけれど、「テーマソング」がどうしても歌えない。

実はこの「テーマソング」には元々日本語版があり、
それを歌ってるのは日本でも超有名なプロシンガーの方なんだ。

彼のガラスのように透き通った高音を俺が出すのは・・・無理だ。


頑張りすぎて喉を痛め、ますます高音が出なくなった。こりゃ駄目だ・・・

とりあえずテーマソングの収録はまた今度という事に。
なんとも情けない・・・

投稿者 ユウキ : 23:31 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月15日  CM

心構えっ!

嬉しいニュースだ!

8月27日にオーディションに参加した「サムライのCM」を・・・取った!


エージェントの「マイク」から電話があった時は飛び上がってしまった。

俺は「その他大勢」の侍かもしれないけど、
日本で放映されるらしいので、頑張りたいと思う。

撮影日は27日。よーし今からヒゲを伸ばそう!

投稿者 ユウキ : 23:11 | コメント (2) | トラックバック

2005年09月11日  CM

緑の中で微笑む

「秘密のCM」の撮影はまだ終わらない。
今日は「グリーンスクリーン(緑のスクリーン)」を使った合成映像の撮影だ。

「放浪」のシーンは実写版と合成版を作っておいて、
編集の出来具合によってより良い方を選ぶ事になってるんだ。

手作り撮影なので、グリーンスクリーンもスタッフが作る。

ホームセンターで購入したプラスチックパイプの枠の中に、
緑の蛍光色の毛布をシワができないように張っていく。

小1時間のうちに、立派な「グリーンスクリーン」が完成した。

あとはその前で俺が歩くだけなのだが・・・、これが問題だ。

移動できるスペースがもの凄く限られてるので「その場足踏み」しかできない。

俺の「放浪中」の表情は常に「輝く笑顔」なんだけど、
撮影で2時間ずっと笑ってたら顔の筋肉がつった。


・・・心配だ。映像として「嘘っぽく」なってなければいいけど・・・

投稿者 ユウキ : 23:59 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月05日  CM

「一発OK」、プロの響き!

「秘密のCM」撮影の3日目だ。
今日の集合時間は午前6時なので、比較的ゆっくり寝る事ができた。

まずはコリアンタウンの近くにあるビル街で「放浪」のシーンを撮影した。
朝一番の撮影だったので少し眠かったが全力を尽くした。

そこでの撮影が済むと、一度スタッフの家に戻って昼食を取った。


午後からの撮影はLACC(ロサンゼルス市立大学)で行われた。

特殊効果の撮影をする為のセットアップに手間取り、
撮影が始まったのは午後3時を過ぎた頃だった。

・・・太陽が建物の後ろに身を隠す前に、どうしても撮り終えなければいけない!

・・・時間との戦いだ。
俺は、とにかくNGを出さないように頑張った。

そして・・・なんとかギリギリで必要なシーンを撮り終えた。

・・・危なかった。あと10分遅れてたらヤバかった。

まだ来週の日曜日にグリーンスクリーン(ブルースクリーン)を使った
特殊撮影が残っているけど、とりあえずメインのシーンの撮影は終わりだ。

スタッフの家に集合すると、ピザを取り寄せて打ち上げをした。


さあ・・・、明日からは学校だっ!  ・・・・・あぁ。

投稿者 ユウキ : 23:57 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月04日  CM

濃密な24時間

「秘密のCM」撮影の2日目
俺は早朝3時半に目を覚ました。

寝付いてから2時間ちょっとしか経ってないので寝足りない。
でも集合時間が4時なので、もう家を出なきゃ。


4時に俺の家の近くに住むスタッフの所に集合し、
そこからそのスタッフに今日の撮影現場へと送って貰った。

撮影場所に到着しスタッフが機材をセットアップするまでの数時間、
俺は車の後部座席で持参した毛布に包まって熟睡していた。

起きたらやっとさっぱりした。これで今日も思い切り演技ができる!


今日の撮影場所はラグナビーチ。
海岸で「俺の役の誕生シーン」と「俺の役の消滅シーン」を撮る予定だ。

日曜日という事もあって、
現場にはシュノーケルを装備したスキューバー達が大勢いた。

彼等の好奇の眼差しの中、俺は思い切り演じた。

監督はかなりの省エネ家で、ほぼ2テイクで撮る。
なので時に見ている俺がヒヤヒヤさせられる事もある。

・・・それ、後で編集で繋がらないんじゃない?

実は撮影スタッフよりも俺の方が現場を数多く踏んでたりする。

彼等はプロダクションとしてはこれが初めての撮影だし、
いつもは会社員なので、撮影のプロでは無い。
自分達の未熟な部分を認めた上で、
これから多くの経験を積んで色々な事を学んでいくんだ。


お昼を少し過ぎたところで海岸のシーンの撮影は終わり、
撮影スタッフは車に乗り込んで次の撮影場所へと向かった。

次はロングビーチにある工場だ。

到着&機材セットアップまでの間、
俺はまた車の後部座席で寝ていた。


ここでは、俺が放浪しているシーンを撮影した。

ここ以外にも多くの場所で放浪しているシーンを撮影し、
それらをお互いにモーフィング(フェードイン)する事によって
一つの大きなシーンを作る予定なんだ。
テーマソングもここで流れるので、とても重要なシーンだ。

初めての事なのでセットアップに手間取り、
工場を後にしたのは午後4時だった。


次の撮影場所はレドンドビーチにある遊歩道だ。

ここでも放浪のシーンを撮る予定なのだが・・・大きな問題が。

地面が舗装されていないので、
台車代わり使っていた車椅子が滑らかに動いてくれない。
・・・同時にカメラも揺れて、映像は酷い事になってしまう。

急遽スタッフ一同が木切れを組み合わせてレールを作る事になった。
俺も率先して働いた。急がないと、陽が沈む・・・!

なんとかレールは完成したけど、太陽はもうすっかり傾いてしまった。
しかも運悪く、モロに逆光だ。

とりあえずシーンを撮影した。
上手く撮れてるといいけど・・・


今日の撮影はここまで。

スタッフの一人の家に集合し、
今日と昨日の撮影で撮った未編集のフィルムを鑑賞した。

・・・中々良い感じだ!

ただ、最後の遊歩道のシーンは逆光で酷い事になっていた。
これはどう考えても使えない。
再撮影、もしくは代わりのシーンを撮影する事になると思う。


明日の集合時間は朝の6時。
よっしゃ!今日はそれなりに眠れるぞ!

明日も全力で行こう!

投稿者 ユウキ : 23:41 | コメント (0) | トラックバック

2005年09月03日  CM

二度縫い

今日は「秘密のCM」の撮影初日だ。

俺の集合時間は朝の4時半。
3時半に起きて準備に取り掛かった。

外はまだ夜の闇。
明け方なので空気も冷え冷えとしていて重かった。


集合場所に着くとそこで別の撮影スタッフと合流して
3人で撮影場所へと車を走らせた。

撮影場所に集まったスタッフは全部で6人。
この6人と出演者が今回のCMを作り上げていく事になる。

スタッフが打ち合わせをしている間、俺は車の中で震えていた。

・・・上着を持ってくれば良かった・・・
 ・・・まさかこんなに寒いとは・・・


このCM3は3部構成になっている。

俺の役の誕生が描かれた「第1話」
俺の役の活躍が描かれた「第2話」
俺の役の凋落が描かれた「最終話」

本当は「1話と2話」、「2話と最終話」の間には
多くのエピソードがあるらしいのだが、
今回は「実験撮影」という事もあって、それらのエピソードはカットするらしい。

今日撮影するのは第1話の後半部分。

撮影場所の「荒野」で、俺はギターを掻き鳴らして頑張った。
・・・いや、実際には弾けないので「掻き鳴らすふり」か・・・

後から音楽と歌を別々に収録して映像に被せる予定だ。


さて、俺がとあるシーンで岩場を歩いていた時、
地面に落ちていた木切れを踏んだら違和感があった。

・・・ん?と思って足を持ち上げると、木切れが靴にくっついている。

ゆっくり木切れを靴から離すと、・・・・・・さびた釘が姿を現した。
釘は靴底を貫通し、俺の足裏にまで達していた。


・・・やっべぇぇえ!

スタッフも事態を理解し、慌てている。

俺 「・・・とりあえず、このシーンの撮影を先に終わらせよう。」

俺はそう言って自分のスタート位置に着いた。
それを見たスタッフも急いで受け持ちの場所へ戻った。


シーンの撮影が終了と同時に靴を脱いで患部を確認する。
幸い傷は浅かった。出血も殆ど無い。

・・・だが、ここで心配すべきは「破傷風(はしょうふ)」だ。
早期に発症すると高確率で死に至る恐ろしい感染症だ。
俺が最後に予防接種を受けたのはいつだったか、・・・思い出せない。

とりあえず今は消毒・洗浄などの応急処置を済ませ、
後で夜間病院に連れて行って貰う事になった。


・・・撮影初日の最後のシーンの撮影が終わった時、
太陽はもうその姿を地平線に隠そうとしていた。

俺と撮影スタッフは現場を後にして、監督の家に一度集合した。

それから、2人のスタッフが俺を夜間病院に連れて行ってくれた。

病院で俺はゆうに4センチはあろうかという注射針を腕にぶっ射された。
これから1週間の間は、自分の身体の状態に最大限の注意を払わねば。
口が開け難くなったりしたら要注意だ。


夜間病院を後にして、監督の家へと戻った。
そこで明日の撮影の打ち合わせだ。

明日の集合時間は朝の4時。
今が真夜中なので・・・あと3時間くらいしか寝れないのか。

・・・頑張るぞ!

投稿者 ユウキ : 23:55 | コメント (3) | トラックバック

2005年08月31日  CM

歌う謎の人

夜の8時半から「秘密のCM撮影」のリハーサルだ。

このプロジェクトは、「CM撮影の予行練習」の意味合いが強い。
とある会社の広報部が自分達の宣伝能力を会社側に
知って貰う為に製作するので、もしかしたら世に出ないかもしれない。

・・・でも、俺は頑張る。

会社側を唸らせてやる!笑わせてやる!


俺の役は、とりあえず「歌手」と言っておこうか。

とりあえず今問題なのは・・・
撮影開始まであと3日なのに肝心の歌が完成してない事か・・・

色々とドタバタがあって俺は主役になった。
その余波が歌の制作に影響しているらしい。

明日の夜に歌のミーティングをして、多分そこで覚える事になるだろう。

撮影に困難は付き物!これくらいで臆しはしない!

投稿者 ユウキ : 23:42 | コメント (3) | トラックバック

2005年08月28日  CM

秘密の会合

さて、今日はとあるCMの打ち合わせとリハーサルに参加する。

残念ながらこれは極秘のCM撮影なので、
プロジェクトの詳細をまだ書く事ができない。

言えるのは「日本でも良く知られたメーカー」のCMって事くらいか・・・

俺の演じる役は元々は脇役だったんだけど
主役を演じる人がドタキャンしてしまったので、
急遽、俺が彼の代わりに主役を演じる事になった。

撮影は来週の土・日・月を予定している。

プロダクション側の期待に添えるよう、頑張りたいと思う。

投稿者 ユウキ : 23:51 | コメント (2) | トラックバック

2005年08月04日  オーディション

憔悴ウサギ

ゲームのCMのコールバック(二次選考)で、
俺のアポイントは12時半だった。

例の「うさみみ」を装着すると、一次選考の時と全く同じ格好で会場入りした。


サインイン用のリストには40人くらいの名前があった。
そこで順番を待ってる人はまたも俺以外全員白人だが、もう気にしない。

 「ユウキ、こんにちわ!」

キャスティング・ディレクターが声を掛けてくれた。

俺は彼女に名前を覚えられてる!!
・・・これだけ目立つ格好をすれば当然か。


サインインして待つ事1時間。俺の順番がやって来た。

オーディション室の中には4人居た。

CMの監督
カメラマン
よく分からない人
キャスティングディレクター

挨拶を済ませ、カメラに向かって簡単な自己紹介。
その後、監督からシーンの説明を受けた。

 「いいか。このウサギはよく居るニコニコ顔のウサギではない。
  全ての事に疲れ、心身共にボロボロのウサギだ。
  ここから・・・ここまで歩き、
  私が指を鳴らしたら、周りを警戒するんだ。
  そして私の「ネット」の合図で君は捕獲される。
  捕獲されたら暴れてくれ。
  「この○×#$野郎!!」と叫んでもいいぞ。」


・・・なるほど。一次オーディションの時とは違うようだ。


まずは1度やってみて、監督の指示を聞いてからもう一度。

青色のスクリーンの前でやらされたのは、
きっと後で背景を合成してCMをシミュレーションする為だろう。


自分ではベストを尽くしたつもりだが、コールバックでも競争倍率40倍とは。
・・・厳しい世界だ。だけど俺は怯まない。

投稿者 ユウキ : 23:45 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月29日  オーディション

人造ウサギ

朝10時。電話が鳴った。

マイク「おはようユウキ!
    早速だが、今日オーディションに行って欲しい。
    プレイステーションのCMで、12時までに行って欲しい。
    コメディで、君の役はイースター・バニーだ。
    できれば「うさみみ」を着けて行ってくれ。頼んだよ!」


う・・・、うさみみぃー!?
そんなの持ってるわけが無い!


さて、どうしようか・・・


・・・無ければ作るまでさ!


材料
 くつした
 ボール紙
 紙
 蛍光ペン
 割り箸
 髪留め


完成


01.jpg


パーフェクト!これで準備万端だ!


俺は車を停めた場所からこの「うさみみ」を装着し、
胸を張って堂々とオーディション会場に入った。


  この「うさみみ」を見よ!


会場には8人くらい居た。
サインイン用のリストを見た所、40人程度の名前が見受けられた。

・・・ただ一つ気になるのは、会場に居た俺以外が全員白人だったのと、
サインイン用のリストにアジア人っぽい名前が無い事だ。

まさか「白人」と指定してあったオーディションに呼ばれた・・・?


・・・まぁ、いい。

20分ほど待って、俺の番が回ってきた。


室内に入り、キャスティングディレクターの女性に挨拶した。
彼女は俺の「耳」とヘッドショット(顔写真)を見て大ウケ。

・・・良い感じだ。


 「シーンを始める前に一つだけ注意して。
  このCMの監督はオーバーアクションを嫌うの。
  だから全ての動作は繊細に行ってちょうだい。
  くれぐれも大きくならないように」

彼女の指示に従い、カメラの前でオーディションはスタートした。


まずは自分のインプローブ(即興演技)を交えて一度。

それから、キャスティングディレクターの指示を聞きながらもう一度。


 「・・・うん!いいわね!」


・・・好感触だ。


 「・・・素晴らしかったわ。その耳も含めて。
  しかし凄いわね。自分で作ったのね!尊敬するわ。

  ・・・この耳、ちゃんと保管しておいてね。」


彼女の最後の1行が何を意味するのかは、まだ分からない。

投稿者 ユウキ : 23:09 | コメント (4) | トラックバック

2005年07月27日  演技全般

3倍希釈

今日はミュージカルの授業の発表会だった。

俺は3曲歌ったんだけど、この2ヶ月の間に自分の歌唱法が上達したのが分かって嬉しかった。

その後、友人のラファエロの協力でデモテープに使う為の映像を撮影した。
22日に撮影した映像は逆効果なので使わない事にしたんだ。


ちょっとおかしく聞こえるかもしれないが、
「俳優のデモテープ」で演技力はあんまし関係が無い。

ここで重要なのは「いかにプロっぽく見えるか」。


キャスティングの人達はデモテープを見る時、
 「この人に役を任せて大丈夫だろうか・・・」
と不安になりながら見てるわけだから、
 「僕はプロですよ!ほら!」
と彼等を安心させてやらなければいけないんだ。

22日に撮影したカフェのシーンは明らかにアマチュアに見えてしまうので、もしも俺がこれを使ったら、彼等の反応は「なんだ。素人か」で終わってしまう。


それでは駄目だ。

プロっぽく見せなければ・・・!


という事で良いカメラを使ってモノローグ(一人芝居)を撮影した。
セットは照明1機だけ。他は何も無い。

照明1機を使って、新たな世界を作り出す。


撮影終了後、エージェントのマイクから留守電が入っていた。


マイク「ユウキ、このメッセージを聞いたら電話をして欲しい。
    新しいヘッドショットの写真の撮影は、ちょっと待って欲しい」

・・・???


ユウキ「マイク、留守電聞いたけど、どういう事?」

マイク「ユウキ、君も知っての通り、僕はCM専門のエージェントなんだが、
    君にインパクト・タレント・グループの映画専門エージェントの
    面接を受けて欲しい。だから、ヘッドショットの撮影は少し待ってくれ。
    詳しい事は明日教えるよ。」


へぇー、マイクはCM専門エージェントだったのか!
今まで知らなかった俺って・・・


家に帰ると、なんかご大層な封筒が届いていた。

差出人は「Screen Actors Guild」。

・・・え?SAG?
俳優組合が俺に何の用だ・・・?

封筒の中には両面印刷された一枚の文書が入っていた。


Dear Yuki:

Screen Actors Guildは、2005年7月15日に"Ask the Dust"で声優を担当されたあなたが、世界最高峰の本組合に入会する資格を有した事をここにお知らせします。


・・・なにぃいいいいいいいい!?

俺がSAGに入る資格を得ただと!?

本当か!?信じられない!

SAGはハリウッドで俳優を目指す人が常に夢見る組合だ。
ここに属さなければ成功する事は不可能なんだ。

誰でも入れるわけじゃない。
SAG映画に3本出演するか、大きな役を取らなきゃ駄目だと聞いてたのに・・・。


・・・待てよ?


ブラック・ニンジャ(SAG映画)
ラスト・サムライ(SAG映画)
Ask the Dust(SAG映画)


・・・ああ、なるほど・・・。
俺は気付かないうちに3本のSAG映画に出演してたのか。


今、どうやら俺は大きな流れの中にいる。

でも、流れに身を任せる事はしない。
流れに沿って全力で泳いで加速を付ける!

投稿者 ユウキ : 23:42 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月25日  オーディション

プロローグ

今日は映画「アクター」のエキストラをやっていた。
別にお金が貰えるわけじゃないけど、特に忙しいわけでも無かったからだ。

朝の10時から中華街にあるサイゴンセンターで撮影は行われた。

眩しい太陽が照り付ける中、
商店街のアーケード通りを指示に従って行ったり来たり。


そんな時、俺のプリペイド携帯電話が鳴った。(振動した。)


マイク「やあユウキ、この前は面接に来てくれてありがとう。
    エージェントのウィリアム・マイケルだけど。」


・・・!!


ユウキ「やぁマイク!どうしたの?」


マイク「ユウキ、君をクライアントとして迎えたいんだ。」


・・・?


 ・・・うおおおおおおおおおおおっっ
    きたあああああああああぁあああ!!


ユウキ「そ、・・・それはグッドニュースだ!」


マイク「ユウキ今までにエージェントに属した事はあるかい?」
ユウキ「いや、無いよ。」

マイク「エージェントがどういう物か分かるかい?」

ユウキ「・・・思うに、エージェントと俳優はお互いを支え合うパートナーだと思う。」

マイク「うん。僕達はまず君を3ヶ月サポートして、
    君がどれだけの能力を持っているか試したいんだけど、いいかい?」
ユウキ「望むところさ!」
マイク「オッケー。契約の詳しい内容について話そう。」


マイク「まずは映画だけど、組合に属している大型映画の場合、
    僕達エージェンシーは君の取り分の10%を頂く。
    独立映画などの場合は20%。いいかい?」
ユウキ「分かった。」

マイク「あとユウキ、君とはパートナーになるわけだから、正直に言おう。」

ユウキ「どうしたの?」
マイク「僕が考えるに、君はコマーシャル顔では無いと思う。」
ユウキ「そうかもね。」
マイク「あと、君のヘッドショット(顔写真)だが、何か足りないと思う。
    撮り直す予定はあるかい?」
ユウキ「もしも必要なら、撮り直すよ。」


マイク「ユウキはインターネットのオーディションサービスを使ってるかい?」

ユウキ「一応Actors Accessに登録してるけど、まだ年会費を払ってないなあ。」
マイク「では、できるだけ早く登録して欲しい。
    L.A. CastingBreakdown Services なんかもだね。」
ユウキ「分かった。」


マイク「とりあえず、明日オフィスに来てエージェンシーのロゴを受け取って欲しい。
    君は今からこれを自分の履歴書などで連絡先として使う事になるからね。」
ユウキ「そうだね。」

マイク「それじゃ、また明日!」
ユウキ「それじゃ!」


・・・エージェントが!

・・・とうとう俺にエージェントが!!


・・・渡米5年目にして、初めてのエージェントがっ!!


もうね、死ぬ気で頑張るよ。
これからの活躍に期待して欲しい!よっしゃ行くぞ!

投稿者 ユウキ : 22:22 | コメント (5) | トラックバック

2005年06月22日  声のお仕事

口腔内ファンタジー

ロサンゼルスの日本語放送局「UTB」で、CMの声の収録に参加した。

今回も前回(5月17日)と同じ「メガトロニクス」のCMだ。


さあ、今日読む台本も結構な長さだ。
これを60秒以内に読まなきゃいけないわけだが、大丈夫かな・・・?

俺は前回のような失敗を避ける為、最初から高い声色で喋る事にした。


収録がスタートした。


セリフの速さは丁度良い感じだったんだけど、
今度は俺のイントネーションの問題が露呈した。

例えば「音の静かな冷蔵庫」というセリフがあった時、
俺が喋ると「静かな」の「し」と「冷蔵庫」の「ぞう」にアクセントが来る。
でも、実際には「音の」の「と」、「静かな」の「し」に来なければいけないらしいのだ。

さて、どうしたもんかねぇ・・・。


後半部分収録中(ハマり中)
1分57秒 .wmvファイル 492kb


「今度日本に帰る時にNHKのアクセント読本を買ってきてあげようか?
 それなりの値段すると思うけど。」

と担当の方が言ってくれたので、今後の事を考えてお願いする事にした。


収録の方は録音と編集に使ってたマックが今回もフリーズしまくり、
全てが終わるのに2時間掛かってしまった。

流石に2時間喋り続けのたで口の筋肉がヘトヘトだ。
しかもここは暑いので、喉もカラカラ。


はぁ・・・やっぱ日本語は難しいなぁ・・・。

でも、次こそは頑張るぞ・・・!(もしあれば)

投稿者 ユウキ : 23:22 | コメント (4) | トラックバック

2005年05月17日  声のお仕事

格安家電のメガトロニクス!

ロサンゼルスにある日本語放送局UTBで、CMの声の収録に参加して来た。

電話口でのオーディションでは「ワクワクドキドキ家電」だったが、
実際に読んだ家電のお店の名前は「メガトロニクス」。

・・・中々良い線を行っているような・・・気がする。


まずは原稿を貰って、スタジオ内で練習。


大体20行の文章を1分以内に読むわけだけど、
頑張って速く読んでも10秒くらいオーバーしてしまう。

担当の方は「どこそこカットするから大丈夫」と言ってくれてはいるが、
どこか少し納得がいっていない御様子。


何度かのリハーサルののち、収録スタジオへ移動。

そこは電話ボックスくらいの大きさで、
周囲に黒い防音材が張り巡らされている狭い空間だった。

防音扉の向こうとの交信はヘッドフォンを通じて行うわけだが、
ヘッドフォンを装着すると自分の声が聞こえなくなって不安になった。


そこで担当の方と何度か録りながらリハーサルをしたが、
どうしてもトータルが1分9秒になってしまう。

うーむ・・・。


・・・とその時、機材のパソコンがフリーズし、今まで録ったデータが全て飛んだ。


「・・・ごめん。全部消えちゃったかも。」


大丈夫!何度でもやります!
・・・自分でもまだ納得いってないし。


今度は高い声でチャレンジ。


・・・するとどうだろう。
低い声ではどんなに頑張っても1分9秒だったのが、なんと55秒に!

素晴らしい!

担当の方も「これこれ!」と大喜び。

どうやら俺は高い声の方が舌が良く回るようだ。
低い声だと滑舌(かつぜつ)がどーしても曖昧になってしまう。


不慣れなもので、担当の方にはたくさん迷惑を掛けてしまった。
次回がもしもあったなら、今度こそ一発OKを勝ち取りたい。

投稿者 ユウキ : 23:29 | コメント (3) | トラックバック

2005年05月16日  オーディション

ドキドキワクワク電化にお任せ!

明日、声の仕事をやる事になった。それも日本語でだ。

家電のCMという事だが、
これのオーディションは留守電に録音する形で行われた。

オーディション
46秒 .wmvファイル 198kb


文章は適当に作った。

あれ?「安く」って「や」にアクセントがあるんだったっけか?
俺のは「く」にアクセントがあるな。訛ってるのかも。

・・・日本語って難しいねぇ。ホント。

明日は余計な迷惑を掛けないように気を付けよう。

投稿者 ユウキ : 23:48 | コメント (5) | トラックバック

2005年04月14日  オーディション

へい、まいど!

キャスティングディレクターのYumiさんに呼ばれ、
日産のCMのオーディションへ行って来た。

筋書きは、日産車に乗る「ビッグダディ」が道端で3人の寿司職人とすれ違い、
彼らを車に乗せて釣りへ行き、釣った魚をその場で捌いて貰うというもの。

オーディションは3人一組で行われた。

絵コンテを見たが、ほぼ同じ高さの3人が一緒に歩くシーンがあったので、、
背が突出して高い俺はまず選ばれないだろう。
だがオーディションを受ける事は、経験的にも精神的にも良い事だ。
少しでも進んでると実感できるから。

受かったら収入的にデカかったんだがなぁ・・・

投稿者 ユウキ : 22:15 | コメント (0) | トラックバック