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[3つの試練]
4月某日


3つのミュージカルのオーディションを受けた。
その事をここに記しておきたいと思う。



まず始めに受けたオーディションは「王様と私」

これは全米ツアーのオーディションで、規模も大きい。


オーディション会場は北ハリウッドにある、
リハーサル専用施設のような所だった。


俺が今回のオーディション歌うのは、
「We Kiss In A Shadow」という曲。

ミュージカルの先生と練習し、準備はできているつもりだった。

ただ、一つ問題だったのは、


   ・・・このオーディションは、「ダンサー」のオーディションだったという事だ
      (そして俺はその事を知らなかった)


いつの間にか、50人近くの人が集まっていて、
そのみんなが動ける格好にさせられて、板張りの稽古場に通された。


そこに振り付けの人がやって来て、オーディションが始まった。

俺はダンスを振付けて貰った事なんて無かった。
当然、大いに大混乱を引き起こし、振り付けが頭に入らなかった。


だが、数回のリハーサルの後、何と4人づつのグループに分けて踊らされた。


俺は・・・、 当然、 思い切り失敗。


そのあまりの情けなさにガックリしていると、何と「俺だけ」再テスト。
どうやら主催者側が俺を哀れんで、最後のチャンスを与えてくれたんだろう。

だが、頭に入って無い物を何度やってもできるわけがなく・・・、
 
 当然、またも大失敗


2次選考(歌)に残る人はその場で発表されたわけだが、
もちろん俺は落ちた。

だが、この失敗から

 「ミュージカルをやるには、歌だけでは駄目」

という事を、身をもって学んだのだった。




次に受けたオーディションは、日本のミュージカル「撫子」


8月に、ハリウッドの中心にある「アイバー劇場(290人収容)」で
公演が予定されている日本のミュージカルだ。


日本のミュージカルを日本語で、英語字幕付きでやるというコンセプトに惹かれ、
俺はそのオーディションを受ける事にした。

そこまでは良かったが、ここからが大変だった。

主催者の「メイコ」さんと連絡を取って、オーディションで歌う曲の楽譜を送って貰ったのだが、
その楽譜は  ・・・何と32ページ!

そしてオーディションまでは1週間!

これは・・・間に合うのか?


だが、間に合わせなきゃいけない。
そこで俺が取った方法は、「自分専用のCDを作る事」だった。

コンピューターに32ページの楽譜の全ての音符を打ち込み、自動演奏して貰い、
それをCDに収録し、それを聞きながら練習する。

32ページの楽譜を打ち込むのには12時間近く掛かったが、効果は抜群だった。

耳から学ぶ方が数百倍簡単な事に気が付いたんだ。


歌詞を楽譜から書き出し、意味を理解し、そして「言葉」に「意味」を乗せて歌う。

ミュージカルの先生の個人授業を取り、練習を重ね、いよいよオーディションの日はやって来た。


会場は、ミュージカルの会場でもあるアイバー劇場。
と言っても、劇場ホール内ではなく、楽屋裏にある稽古場だった。


俺は日本のミュージカルのオーディションがどんな感じなのかは知らないけど、
少なくともそこで俺が体験したオーディションは、
俺が今まで体験したどの方式とも全く違っていた。


オーディション会場に全ての人が常にいる・・・
つまり、他の参加者の目の前で歌う事になるわけだ。

もっとも、俺は緊張しないので、普通に歌う事ができた。


そして、コールバック(2次選考)に呼ばれたのだった。


コールバックで俺に課せられたのは、「洋ちゃん、元気な便りを見て」という歌だった。
ページ数は31ページ。期間は1週間。

・・・。

やるしかない。やろう。


しかし、問題がいくつかある。


まずは、音程が高い事。
俺の限界点を超えた音がいくつかある。

そして、これが難しかったわけだが、「メイコさんからの要望」だった。

どうやら、メイコさんの専攻していた歌い方と俺が習っている歌い方が違うらしく、
「習った事を全てを忘れて歌ってみて下さい」という要望が来ていたんだ。


これは苦しかった。

曲自体が長い(20分弱)、音が高い、そして練習の仕方が分からない。


四苦八苦しつつも、何とか曲を頭に叩き込み、コールバックに参加した。

コールバックではメイコさんと1対1だったわけだが、
そこで色々と話した結果、俺の持っていた疑問は一気に解ける事となった。


 「なぜ歌い方が違うのか。」


俺がこっちで習った歌い方は、「声を無理やり出さない」という前提の元、
喉に力を入れないように歌う方法だった。

だが、メイコさんの師匠は、これとは違う歌唱方法で歌う人だったんだ。

彼は「最初は無理にでも出せば、声帯が発達して楽に出せるようになる」
という理論で声を出して行くらしい。


これは大きな違いだ。俺が混乱したのも当然だろう。

だが、もっとも、この「メイコさんの求める歌い方」は、
実は俺がNYのストリートで歌っていたやり方だった。

その歌い方だと、限界を超えて高い声が出る事を俺は知っている。


そこでその歌い方で歌ってみると、メイコさんは
「そっちの方が良いと思う。」と言ってくれた。


なるほど。これは面白い。
もしもコールバックに受からなかったらしょうがないけど、
もしも受かれば、俺は2つの違う歌い方を身に付ける事ができるかもしれない。

結果が楽しみだ。


ちなみに、この2つ目のオーディションで学んだのは、

 「ミュージカルとは、一つではない」

という事だ。




さて、最後に受けたミュージカルのオーディションは「ミス・サイゴン」だ。

俺は全く受けるつもりが無かったのだが、
一緒にミュージカルをやっている友人が受けると言ったので、俺も受ける事にした。

・・・と言っても、オーディションまであと2日。

どう考えても今から歌を覚えれるとは思えない。


そこで、俺は最初の21小節だけ完璧に覚える事にした。
「どうせオーディションでは最後まで歌わないだろう」と踏んだのだ。

最初の21小節だけでも完璧にする為に、俺は頑張った。

そして、そこだけは、結構良く歌えるようになった。



いよいよオーディション当日。
会場は・・・なんと「王様と私」のオーディション会場と同じだった。

まずは「歌のオーディション」である事を確認し、一安心。

だが、問題は・・・

主催者「最初から最後まで歌いたい人は、歌って下さい。」


え・・・、そんな・・・・


俺の順番が回ってくると、俺は楽譜を伴奏者の人に渡し、
最初の21小節を、心を込めて歌った。

中々感情が入っていて良かった。

・・・ただ、マズったのは、

 「テンポをミスってピアノと完全にずれた」のと、「歌詞を思い切り忘れた」

って事か・・・。

当然、致命的なミスなので、落ちた。
だけど、主催者の人はこう言ってくれた。

主催者「ユウキ、君は素晴らしい
     これからも頑張ってくれ」


このオーディオションで学んだ事は、

 「オーディションにはしっかりと準備して行きましょう」

という事か。

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