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[コールバック決定!]
7月31日(火)00:51am


朝、起きてみると留守電が入っていた。
どうやら寝ている間に電話が掛かって来たようだ。

窓のブラインドの隙間から漏れる光に目をかばいながら、赤く点滅する再生ボタンを気だるそうに押す。

   【・・・一件です】

日本から持ってきた留守電が感情のこもっていない機械音で応える。
俺はやる気の無い表情で椅子に腰を下ろし、溜息をついた。

程なく、最近聞いた事のある女性の声が留守電から流れてきた

 「こんにちわユウキさん。先日は映画【レッドへリング】のオーディションに
  来て頂き、誠にありがとうございました。つきましては、今週の木曜日の午後5時より、
  コールバックにあなたをご招待させて頂きたく思い、お電話させて頂いております。」


俺はそれを聞くと、また一つ大きな溜息を・・・・


        ・・・・あれ? 今、電話で【コールバック】と言いましたか?


マジで? マジですか? 【コールバック】ですか?


   (※【コールバック】とはオーディションの最終選考みたいなもんです)

おおおおお!! コールバックですか! いやぁ、久しぶりだなぁ

コールバックといえば、映画【ブラックニンジャ】でコールバックがあって以来ですよ。
これは燃えるぞ!!

俺は真剣に電話に耳を傾け、情報を収集する。

  「コールバックの場所は、前回オーディションがあった場所と同じ場所です。
   もしも何か質問がありましたら、(×××)×××-××××までお電話下さい。
   それでは木曜日にお会いしましょう。」

ふむ。ウィルシャー通り添いにある「テイクワン・キャスティング」という
前回オーディションが催されたのと同じ場所であるらしい。



・・・冷静に考えるとこのオーディション、ちょっと不安だ。
前回の統率の取れてない主催者側の対応を知っているからね・・・
あれは酷かった。。

今度のコールバックはしっかりとした物になるんだろうか?
ま、自分の目で確かめましょか。


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[時間の無駄だった?]
7月28日(土)03:52am


昨日のオーディションは『会場に集合して履歴書を係りの人に提出するだけ』という 、
何とも味気の無い内容だった。

ハリウッドにあるオーディション会場のビルの四階まで上がると、
そこにいたおじさんが参加者から履歴書を回収してすぐに帰らせたんだ。

こんなの「オーディション」じゃないと思うのだけど・・・?


+++


俺が期待をしていた200枚の履歴書(写真側)の印刷の出来も、全然良くなかった。
写真屋さんのジョンによると、【解像度】が低かったんだってさ。

だけど、今まで使ってたやつよりかはマシなので、しばらくはこれで頑張ってみるか!


俺は履歴書(写真側)を受取ると
「ジャック・イン・ザ・ボックス」というファーストフード店内に入り、
1.19$のジュースを注文して、席に腰を下ろした。

別に外食をしてくつろぐ為に入ったワケじゃない。
灼熱の太陽の下で脱水症状になるのを防ぐ為、「不可抗力」でクーラーの効いた店内に逃げ込んだのです!
とにかく、作業に取り掛かろう。


早速、俺はトランクから昨日の夜に印刷しておいた履歴書(文字側)とホッチキスを取りだし、
写真側と文章側を1枚づつ丁寧に貼り合わせていった。

指紋がつかないように、汚くならないように・・・

その2枚を貼り合わせて、完全な「履歴書」が30枚完成した。

昨日の夜から宛名書きをしておいた「20通の封筒」にそれぞれ履歴書を入れ、(※図1)
満身創痍(まんしんそうい)で青いポストに投函するのでした。

嗚呼、映画の神様!! どうか・・・・どーかいい仕事の依頼が来ますように!!

●図1

[徹夜明け]
7月27日(金)06:57am


今まで徹夜で封筒に宛名書きをしていました。 (20通ぐらい)
それというのも、本日、『新しい履歴書』が完成するからなのです!

もう「A4」サイズで安っぽい印刷の履歴書ではありません。
「8インチ×10インチ」の俳優専用の履歴書なのです!

 (※今までは安っぽいプリント紙を使用しておりました)


はっはっは。これで今から入れ食い状態にオーディションの招待が来るのだ! (と願う)



ああ・・・徹夜したので眠い。。

だけど、寝るわけにはイカンのです!
今日は、映画【C.P.A】の公開オーディションへ行ってくるのです!

 <公開オーディションとは?>
  事前に連絡しなくても誰でも参加する事が可能なオーディション。
  現地集合で、そのままオーディションに参加できる。

映画【C.P.A】にはアジア人の募集はないけど、エキストラで入れるかもしれない。
ま、とにかく参加してくるよ。


じゃ、今からシャワー浴びて目を覚まして、スーツを着こんで出発だ!


頑張って参ります。


[不手際オンパレード!]
7月25日(水)10:33pm


今日は映画【レッド・ヘアリング】のオーディションだ! 集合時間は『午前9時半〜午前12時半』。


俺が着いたのは『午前10時』。
すでに会場にはかなりの人がごった返していた。 ・・・ざっと30人ぐらいかな?

自分の名前を「受け付け用紙」に記入し、廊下のところでポロライド写真を係りの人に撮って貰った。
それを「受け付け用紙」の所定の位置にホッチキスでとめる。

うむ。なかなか良い写真が撮れましたぞ!

なんだか今回は調子がいい。というのも、今回の俺の格好は、
 「スーツ」
 「サングラス」
 「ネクタイ」
 「オールバック」
という、完全なハイパーミラクルスーパーウルトラヤクザな格好だったのである!! (スーツがダサい)

これはかなり着ているのと着ていないのとでは大違いだ。
それなりの格好に身を包むと、気も引き締まってやる気が沸いてくる。

  いいぞいいぞ〜


椅子に腰掛け、映画【レッド・ヘアリング】の公式ホームページから自分で印刷した台本に目を通す。
今回俺に与えられたセリフは1行のみ。

・・・1行だから簡単なようで、非常に難しいシーン。

何度も何度も練習する。
昨夜から、1000度は連呼した成果もあって、だいぶ「俺の言葉」になってきた。

うむ。いい感じだぞ!


+++++++


待ち始めてから、20分ぐらいが経過しただろうか?
オーディションは「のろのろ」と進行されている。

集合時間の9時半に来た人達が待ちぼうけを食らっている。

  女性「この中に、汚れ6人衆の役の人達は居ますか?」

主催者側の女性が呼びに来た。
汚れ6人衆・・・。俺が今から演ずる「ヒロシ」の属する、最強ボディーガードチームだ。

  「はい、ここに居ます。」

俺は返事をして、その女性のところへ行った。他にも3人が集まって来た。
どうやら、まだ4人しか「汚れ6人衆」に応募した人達は来ていないようだ。

 ・・・もしや競争率が低い? うしし


俺達、「インスタント汚れ4人衆」は、会場の奥の一室に通された。
6畳ぐらいの大きさのその部屋に、15個ぐらいの椅子が「コの字型」に並んでいる。

部屋には誰も居ない。

・・・女性が話し始めた。

 女性「貴方達、4人には、今からこの部屋でリハーサルをしてもらいます。
     まずは、この紙を見て下さい。」

そう言って、女性は1枚の紙を手渡した。
そこには、こう書かれてあった・・・
 
        【 法の力の元で生きる臆病者には 死を!
          力の法の元で生きる真の者は  明日もこの世を生きるだろう! 】



・・・なんだコレは? 何かの宗教か??

係りの女性は説明する。

 女性「今渡した紙に書かれた言葉は、汚れ6人衆のスローガンです。
    彼等はあらゆる分野に精通していて、世界最強の6人衆だと言っても過言ではありません。
    チームで行動をしているだけでなく、一人一人が個性があります。

    あなた達には、今からこのスローガンを6人衆が叫ぶシーンを練習してもらいます。
    現時点では4人しか居ませんが・・・ま、今は4人で大丈夫でしょう。

    とにかく、気をつけて欲しいのは、ただこのスローガンを喋るのではなくて、
    叫んで下さい。吠えて下さい。  いいえ、吼えて下さい。
    これが彼等の中のルールなのです。意思の統一を行っているのです。」


説明を受ける 俺も含めた4人衆。 みんな真剣に説明を聞いている。
女性は、一通り説明を終えて、部屋から出ていった。

そこに集まった4人は、↑のスローガンの練習を始める。
最初、配られた紙を見ながらみんなで斉唱してみたけど、全然タイミングが合わない。

各自で言葉の補充をする。そして合わせる。吼える。吼える(ほえる)


待つ事・・・・・30分(!!)


何と、俺達4人は30分も1文のスローガンを練習させられたんだ。
流石にみんな、もう覚えている。
でも、まだ俺達は呼ばれない。

・・・なんで?


それから更に、10分経過。 やっと、【本番会場】へ呼ばれた。
ドアが開き、室内へと招き入れられる。


監督と思われる人が指示を出し、俺達4人はカメラに向かって一列に並ばされた。


そこで、監督から「もう一度」、シーンの説明を受ける。

    (監督!!さっき向こうの部屋でもう聞きましたよ! 時間の無駄ですよ!)

・・・・と言いたかったけど、黙っていた・・・
脚立の上に設置されたハンディカメラに、俺達は自己紹介をする。

 俺 「こんにちわ ユウキです。 今日はヒロシの役をします。」


そして、やっとこさ、最後の最後で、待ちに待った 本番だ!


 監督「拳(こぶし)を前に突き出して、それで円陣を組んで下さい。」

 ・・・言われた通りに従う。

 監督「では、1.2.3. どうぞ」


汚れ6人衆(4人だけど) 【 法の力の元で生きる臆病者には 死を!
                力の法の元で生きる真の者は  明日もこの世を生きるだろう! 】


よし、どうだ!

 監督「はい、お疲れ様。じゃ、そっちの部屋で20分待ってね」

言われた通り、さっきの「リハーサル室」へ向かう4人。



・・・ それから、3時間が経過します ・・・



3時間が経過し、現在は「午後1時」。 俺は、まだ待っています。
監督は、「20分待ってね」と言ったものの、3時間経っても何も言ってきません・・・

他の3人は怒って帰ってしまった。


このオーディションには「午前の部」と「午後の部」があるんだ。

 ●午前の部 : 午前 9時半 〜 午前12時半
 ●午後の部 : 午後 1時半 〜 午後 6時まで

現在、ホールの中には100人近い人で大混雑している。
主催者側もさっぱり把握していないようだ。

オーディション参加者達の不満は凄い

 参加者1「一体いつまで待たせる気なんです?」
 主催者側「私は知りません。」
 参加者2「知らないって事はないでしょ・・・あなたも主催者側なんだから。」

 主催者側「監督が、今日になって急遽オーディション方法を変えた事で予定よりかなり遅れています。
        多分、午後6時ぐらいまでには。」

参加者3「午後6時・・・ 私は午前9時から待ってるのよ。
     一体何の為にサインアップをしたの? 順番を決める為じゃないの?」

主催者側「私は、監督から呼ばれた役柄の人を誘導しているだけです。
      それ以上の権限はありませんし、それ以上の事は知りません。」

参加者4「いい加減だなぁ・・・。 もう時間が迫っているので帰らなきゃいけないのですが・・・」

主催者側「私も混乱しているので、事態の収拾がつきません。
     もしも帰られる時はこの紙に名前と電話番号を書いて帰って下さい。
     多分、ご連絡を差し上げます。 
     多分、改めてもう一度オーディションを開くと思います。」

それを聞くと、みんなサインをしてゾロゾロと帰っていった。
大きな声では言わないが、みんな不満と不信感で一杯だ。

俺もその集団に紛れて会場を後にした。

さて、どーなるのやら・・・   



ところで、俺は何の為に昨日からセリフを練習を練習してたんだ? 


[次なる試練の為に]
7月23日(月)01:10am


今週の水曜日に映画【レッド・ヘアリング】のオーディションがある。

 赤い髪飾り・・・??

題名からはサッパリ内容が解らない。ラブストーリーだろうか?

このオーディション。いつもとは方法がチョット違うみたい。
俺がこのオーディションの事で連絡を受けた時、向こうの人からこんな風に言われた。

  【以下のアドレスのサイトへ行って、オーディションで使う台本をダウンロードして下さい】

以下のアドレス?? と疑問に思っていると、何やらURLを言い出したので急いでメモった。

   教えて貰ったアドレスは 
ここ ←クリック

ふぅむ、ナルホド。そういう方法もあるのか。
当日台本を練習する手間を省く為に、インターネット上に台本を公開するわけだね。

アレ・・・もしや、この映画の題名は 【レッド・へリング】  ではないか?
いや、やっぱ【レッド・ヘアリング】でいいのかもしれない・・・

ええい、この際発音なんてどうでもいい! 
一体どんな意味なのだ!?

  【 赤いニシン 】 

     herring :名詞【魚】ニシン:その魚肉

・・・・?? 
ますます映画の内容が解らなくなった。

 本当のストーリを知りたい人は 
ここ ←クリック

少々、向こうのサイトを熟読する必要がありそうだ。
 俺が今回受ける役は・・・・あった。これだ。  

 「タケナカ・ヒロシ」23歳。
 属性は・・・「ヤクザ」らしい。

俺の台本部分を読んでみる・・・・

 ・・・・。

 ・・・セリフが一行しかない。

ヒロシとはその程度の役柄なのだろうか。
そういえば、俺は電話でこうも言われた。

   【オーディションにはスーツを着用してきて下さいね】

 出た! 「ヤクザ」=「スーツ」だ。
 俺はスーツを持ってないのです。
 中古品で買うか、もしくは大売出しの時に買うかしなきゃいけない。
 どちらにしても 水曜日に間に合うかなぁ・・・

と、考えていると、大家の「ジャッキー」が助け船を出してくれた。
何と、彼の持っていたスーツが、俺にピッタリだったのだ!!
俺が尋ねると、ジャッキーは快く俺にそれを借してくれた。

その「スーツ」と「サングラス」をかけて・・・なんちゃってヤクザの一丁出来上がり!
これは結構イイんじゃありませんか?
洋服の着こなし方は、北野武監督の映画【ソナチネ】を参照にしました。

今回のオーディションは逃しませんぜ。


[仮免許!]
7月21日(土)03:45am


今日の朝、運転免許の筆記試験を受けてきた。
あらかじめ予約をしておいたので手続きは思ったよりも簡単で、容易に試験を受ける事ができた。

運転免許に必要な料金は、たったの「12$」!
日本とはエライ違いだね。

そして、肝心の試験の内容だけど、俺は日本語で試験を受けたんだ。
そしたら・・・

    なんと、 昨日勉強した問題集と、一字一句、全く変わらない問題ではないか!!!

こ・・・こんなのでいいのか?

ちょっと戸惑いつつ、約5分で試験を終了。 採点したら、36問中 1問 間違い。

   「おめでとう。君は合格です。」

・・・よっしゃ!! 受かった!!

これで俺は「仮免許」を手に入れたんだ!
あとは、免許を持ってる人と運転の練習をして、実技試験を受ければ免許が手に入る。

凄い簡単なんだね。免許試験って。


++++


本日7月21日。俺が日本を離れ、アメリカに来てから丁度1年が経過した。


この1年。良くぞ日記を書き続けたもんだ
過去の人生19年間、 俺は日記を3日以上書いた事すらも無かった。

小論文・論文なんて、完全に専門外だし、どのように書くのかすらも知らなかった。
その俺が1年も日記を書いてるのである!!!

 いやぁ、これは自分でもびっくりですよ ホントに。

1年前の日記を久しぶりに読み返してみる。

 稚拙(ちせつ)で、ちょっと読みにくかもしれないけど、ああいう勢いのある文章もまたいいもんだね。

書き始めた時は18歳。→ そして19歳。 → もうすぐ20歳だ!!

いやぁ、文章もちょっとは成長するもんですなぁ。
人間的には、全く成長してないんだけどね(笑)

少なくとも、この日記を書いている事が無駄にはならない事を祈ろう。


  ようし、2年目だ!  頑張るぞ!! 時間が縦に積み重なるように。

まあワタクシの座右の銘が「死ななきゃど〜にかなるさ」だから大丈夫でしょう!


[難易度・オーディション報告]
7月18日(水)00:45am


今日は、映画【ゴタビザ・シューズ】のオーディションがハリウッドの西、「ウエストウッド」である。

このオーディションの『集合時間』は午後5時。
だけど前回は遅刻して受けさせてもらえなかったので、、午後4時に会場に行ったんだ。


会場に到着した。
そこは「フェアークラブ」という完全会員制の高級クラブみたいだ。
外観は「劇場」って感じなんだけどね。

  ・・・アレ、誰もいない? また間違えたかな?
    確かに1時間も早く集合場所に来たけど、俺以外の誰も待ってないって事があり得るの?

と、ちょっと心配になったけど、ドアに

        【オーディションは午後5時からです】

と書かれた紙が貼ってあるので、間違ったわけではなさそうだ。
良かった。 今日は頑張るぞ!

会場の外で、ブラブラしながら時間を待っていたら、少しづつオーディションに参加する人達が集まり始めた。
どうやら俺が会場に一番乗りした人間のようだ。 うひひ やったね。


そこに来た俳優の人達とおしゃべりをして過ごしていると時間はあっという間に午後5時。(開始時間)
いよいよ会場の中へ招き入れられた。

  うわ、なんかスゲぇな・・・おい  (絶句)

入口を入るとそこは2階までの吹き抜けホールとなっていて、壁には高級そうな絵が飾ってある。
参加者達は、係りの人に招かれて1列で、俺を先頭に階段を2階へと上がって行った。

2階もまた凄い。
パーティー会場みたいに豪華な装飾を施された巨大な部屋には椅子とテーブルが100と設置され、
全ての物が光り輝いていた。


俺は、トイレに行きたくなり、場所を聞いて駆け込んだのだが、そこも凄かった。
トイレの鏡の前には、
 【香水各種(30本ぐらい)】
 【ヘアスプレー(10本ぐらい)】
 【髭剃りクリーム】
 【スキンケアローション】
など、まるで一流ホテルのような光景が広がっているのだ!


慣れない光景に少々圧倒されたのは内緒である。

豪華なトイレで豪華に用を済ませ、豪華なドアを開けて豪華な会場に戻り、
その豪華な会場の豪華な小さな机で、豪華に指定された紙に豪華な自分の名前を豪華にサインした。

受け付けの女性が、俺に聞く

   「じゃ、どの役を演じますか?」

げ、マズイ。
そこまで考えが行って無かった

  「・・・じゃ、悪役を」

苦し紛れにこう答えたのだが、何と配役の中に【悪役1】【悪役2】というのが実際にあったのだ

  「悪役ですね。はいどうぞ」

さも当然のように、受け付けの女性が俺に台本を手渡した。

  (俺って運がいいな)

そう思いつつ、紙に印刷された内容に目を通す。
そのオーディション用の台本は、こんな内容だった。

=================================
  2人の殺し屋が、お互いにとって殺人とはどういう物か、語っている。

  【悪役1】はこう言う
     「俺にとって殺人は、初恋だった」
  【悪役2】はこう言う
     「俺にとって殺人は、スポーツだった」
=================================

無茶苦茶な内容の会話が3ページ続いている・・・

  ・・・ま、内容はこの際気にしないで、覚える事にしよう。

気を取り直して、練習を開始した。


++++++


20分ぐらい経過しただろうか、いよいよオーディションが始まるらしい。
もちろん先頭バッターは俺だ。

他のみんなはまだ会場のそこかしこで、それぞれの椅子に腰掛けでセリフを覚えている。


向こうの垂れ幕の中から、俺を呼ぶ声がした。
 ・・・「垂れ幕」?

良く見たら、その高級クラブには小舞台があったのだ。
垂れ幕が下がっていたので、その存在に気付かなかった。

垂れ幕をくぐった。

フム。 この垂れ幕の内側の、小舞台の上でオーディションを行うようだ。

そこには、やはりいつものように
●【脚立の上にハンディカメラ】
が設置してあった。

書類の並んだ机に一人のおじさんが腰を下ろしている。 多分 監督だろう。

俺は挨拶をして、向かいの椅子に腰を下ろした。


いよいよ台本読みだ。
俺は一生懸命読んだけど、何度かつまづいてしまった。

やはり練習不足だ。もうちょっと読んでいたかった。


終わったあとに監督に挨拶をしながら、
 
  「あ、こりゃ落ちたな」

と思った。次回は頑張ろう!

 


[返上・オーディション報告!]
7月15日(日)10:47pm


今日は映画【二世・ファーマー】のオーディションが、USC(南部カルフォルニア大学)である。
家主の「ジャッキー」に送ってもらって、3時15分に会場に到着した。

俺の約束の時間が4時15分だったから、1時間前に会場入りしたんだね。

今回は前回と違い、入口のドアに

   【 ニセイ・ファーマー は2階 207号室です 】

という紙が貼ってある。うむ。今回はちゃんとオーディションが催されるようだ。
エレベーターに乗って2階へ向かいます。

207号室のドアの前には長机が置かれていて、その上に何枚かのプリントが置かれている。
これが今回のオーディションで使われる台本だろうか?

その時、207号室のドアが開き、一人のアジア人と見られる青年が落ち着いた表情で出てきた。
俺は挨拶する。
   
  「こんにちわ。ディーン山田さんですね」

もちろん英語で、ね。
すると、向こうも答える。

  「こんにちは。あなたがユウキさんですね。」

握手。
ディーン監督は、見た目はアジア人。
顔を例えるならば【優しい唐沢寿明さん】と言えるんじゃないだろうか?

彼から説明を受け、今回のオーディションで使われる台本を受け取った。


+++++


今回のオーディションで使われる台本は全部で4ページ。
俺が読む役は、「ウィル」という役だ。

数えてみたら、『4ページ』の中に『42行』もセリフがあった!!

  洒落になってねぇ・・・

愚痴っているヒマがない。俺の本番まであと『1時間』!


どうやら、そのシーンは映画【グッド・ウィル・ハンティング】の台本から抜粋されたシーンのようだ。

ベッドルームで、『ウィル』と『スカイラー』が口喧嘩をするシーンなんだけど、、解りますか?
残念ながら、実は『グッド・ウィル・ハンティング』を見た事がない。

  うぐぐ。見とけば良かった。。

悔やんでもしょうがない。俺の本番まであと『50分』!


とりあえず一度、最初から最後まで読み、意味を調べ、俺のセリフをブツブツとその場で練習した。
だけど何となく「しっくり」こなかったから、トイレへ行って、そこでリハーサルをした。

  ・・・よし。これはイケるんじゃないか?

そう思ったら自身が沸いてきた。俺の本番まであと『5分』!


ドアが開き、ディーン(監督)が俺を呼んだ。
俺は部屋の中に入った。

椅子に腰掛け、ディーンと軽く会話を交す。
いつものオーディションみたいに、脚立の上にはハンディカメラがセットされている。

  『じゃ、始めようか』

というディーンの言葉で、1対1のオーディションが始まった。


  〜〜〜〜〜(台本を読んでいる)〜〜〜〜〜


俺はトイレで一度リハーサルをしているので、あんまり緊張しない。
感情を開放して、一度にぶつけた!  

最後まで読み終わった。

  『凄いいいよ。本当に。感情が表に出る演技をするのが上手いね』

ディーンが俺を誉める。
でも、どのオーディションの監督も誉めるから、あんまりアテにならない。。。 (俺も疑り深くなったもんだ)

  『ありがとう』

とりあえずお礼を言う。

  『じゃ、ちょっともう一度やってもらいたいシーンがあるんだ。
    僕の注釈に添ってやってみてくれないかな』

・・・俺は試されているゾ! ここでいい所を見せなければ!!

  『お易いご用でございます。』

平然と答える俺。

  『じゃ、このシーンから、もっと彼女(スカイラー)を責めたてて
    彼女の非を問うように、もっと酷くやってみてくれないかな』

そう言いつつ、監督は台本の一部分を指差した。
俺は言われた通り、そのシーンを読み直す事にする。


   〜〜〜〜 読んでいます 〜〜〜〜


  『素晴らしい。完璧だね!』

お世辞?? しかし悪い気はしない。

  『ありがとう。』

次に、監督はこのような質問をしてきた。

  『8月の20日から、28日、、は、完全に開いているの?』

俺は8月21日から美和子ちゃん(俺の母親)が俺の家に来るのを知っていたけど、
即答してしまった。

     『もちろんです。 完全に開いています。』


監督はホッとして、次の質問に入る。

   『君の演技は素晴らしいよ。えっと、この映画の中では30代前半の役柄
     が開いているんだ。 君は、19歳から45歳まで演じれるんだよね。
     もしもこの30代の男とするとしても、大丈夫?
     その髪の毛が役に合うかどうかというのが、ちょっと気になる点だけど。。』

お? 
これは良い予感がします。
なにやら良い予感がします!!

   『大丈夫です。前回の映画では38歳を演じました。
     何歳でも大丈夫だと思います。老けてますので。
     あと、髪の毛は、役柄に添って、どのような髪型にして頂いても結構です。
     切っても構いません。どんな髪型にも対応できるように伸ばしてるんです。
     だから大丈夫です。』

監督はそれを聞いて安心したのかちょっと笑みを浮かべた。
そして言った。

   『来週中に多分あなたに電話します。来週中には役柄の答えを出したいので。』

俺はこれを聞いて、半分もう役を頂いたものだと思った。
しかし、今まで期待しすぎて何度も苦い経験をしてるので、期待はしない。 

   『そうですか。お待ちしています。』





・・・俺、受かったんじゃないか? ねぇ、受かったんじゃない!?

いや、待てユウキ、今までお前が「受かった!」と言って実際に受かった試しは一度しかない。(ブラック・ニンジャ)
ここは過剰な期待をするのは止めそう。。。

    ・・・しかし、、久しぶりにオーディションで「やるだけやった」という感触があるのも確かなので。



さて、真相はどうなのか!? 来週に期待しよう!!


こうして、映画【ニセイ・ファーマー】のオーディションは終わった。


++++++++


運転免許証の試験を明日受けるつもりだったのだけど、予約に失敗したので明日は受けられない事が判明。


[満員御礼]
7月13日(金)11:57pm


今日は映画【ゴタビザ・シューズ】のオーディションが、西ハリウッドであるハズだった。

オーディションの受け付け時間は
    【午前 9時 〜 午前11時まで】
    【午後 3時 〜 午後 6時まで】
となっていた。

俺が会場に着いたのは、家を出てから1時間30分後の、【午後4時】。
午後6時まで受付けだから余裕で間に合うだろうと思っていたのが・・・・


・・・・甘かった。



会場のビルの扉には 1枚の張り紙が、


      今日のオーディションの受付けは 定員になりしたので終了しました

      火曜日にもう一度ありますので、その時に来て下さい。


 何ぃ!? 定員があったのか!?

油断をしてた。
まさか、午後のオーディション開始から一時間で締め切るぐらい大盛況だとは思ってなかった。

そこに居た一人の青年が教えてくれた。

   「3時の受付開始の時には、 もう凄い数の人が列をなして 収集のつかない状態だったんだ。
    それで主催者側が全員を見るのは無理と判断し、受付けを締め切った。
    だから、 もしも本気でこのオーディションを受けたいのなら
    火曜日のオーディションには出きるだけ早く来た方がいいだろうね。」

結局、何も収穫がないまま来た道をトボトボと戻ります。



帰り道、バスを待っていると、一人の黒人の青年が話しかけて来た。

 彼の名前は「ロバート」

彼は日本の米軍基地に5年間いたらしく、
流暢(りゅうちょう)な日本語を話す 面白い人だった。

俺等はしばらく話して居たんだけど、
俺の職業が「映画俳優」だと自己紹介したら、彼はこんなことを言ってきた。


  「映画俳優? ホントかい?  いいねぇ。
   そうそう、映画といえば、俺は日本で映画かドラマかしらないけど、出演した事があるよ。
 
   え・・・と、あの俳優の名前は何だったっけなぁ、、そう。 【吉田栄作】だ。思い出した。
   確かあの番組の名前は、【ダンス・ダンス・ダンス】とかいう番組だったなぁ。」


と懐かしそうに話す彼。 俺はその番組を知らないので適当にあいづちを打ってた。

  【吉田栄作】さんと共演した人間と、まさかアメリカのロスの、
   小さなバス乗り場でこんな偶然な出会いがあるんだから
   なんと世界は広くて、狭いもんなんだなぁ。

と、哲学的に、感傷的になるわけでも無く、ただ普通に【吉田栄作】さんの名前を聞いただけで

  「マジで!?栄作さんと!? スゲーよそれ!」

とミーハーな対応をしてしまうのでした。


==================
これからの予定。

明日  (土曜日):運転試験勉強(筆記) 
明後日 (日曜日):映画【二世・ファーマー】の再オーディション。 午後4時
明々後日(月曜日):運転試験(筆記)を受ける
17日 (火曜日):映画【ゴタビザ・シューズ】のオーデション  午後4時


[USC・オーディション報告!]
7月12日(木)


今日は、映画【二世・ファーマー】のオーディションが、
USC(カルフォルニア南部大学)内の「ジョージルーカスビル」で午後4時45分からある。


まずは、インターネットで目的地の住所を探す。

  一時間後、なんとか発見した。

俺はその住所をメモし、今度は場所と移動方法をインターネットで探す。

、よし。、見つけた!

では出発だ!!


+++++


ユウキ君は喜び勇んでバスに飛び乗り、約一時間後に「UCS」に到着しました!!
  

 バスから降りたところは、キャンパスからはちょっと離れた位置にあり、
 そこから5分ぐらい歩いて、キャンパスに向かっていった。

キャンパスは小高い丘の向こうに見える。
木々が生い茂り、車が頻繁に出入りしているのが見えた。

いよいよキャンパス内に入る。

そこには大きな看板があり、このように書かれてあった。


   【  カルフォルニア州立大学へようこそ!  】


へぇ、UCSってカルフォルニア州立大だったのかぁ。
俺はキャンパス内へ入っていった。

キャンパスはとってもデカイから、車での移動が普通のようだ。
その為か、とてつもなく大きな駐車場がたくさんあった。

そこに、黒のライトバンが停まっていて、中におじさんが居た。

俺は持参したキャンパス内の地図を持っていき、そのおじさんに尋ねた。

 「すいません、ジョージルーカスビルってどこだか分かりますか?」

おじさんは、ちょっと考えて答えた。

 「うーん。。ちょっと分からないなぁ。ごめんね」

いえいえ、ありがとうございます。


目的地の建物がどこか分からないので、キャンパス内をズンズン奥へ進んだ。

  時間は・・・4時だ。あと45分ある。大丈夫だ。

キャンパスの駐車場の横に作られた道路の脇道を、10分ぐらい歩いただろうか。
ふいに開けた場所に出た。
そこには、「駐在所・インフォメーションセンター」という建物が見える。

 ・・・そうだ。あそこで尋ねる事にしよう。

俺は入っていった。
中では、黒人の駐在員のおじさんが新聞を読んでいた。

  「すいません、ちょっとお聞きして宜しいですか?」
 
おじさんは新聞を置くと、腰をあげて

  「はいはい、どうしました?」

と丁寧に聞いてきた。

  「キャンパス内の、ジョージルーカスビルに行きたいんですが、
    どこにあるのかお分かりになりますか?」

と聞くと、おじさんはちょっと首を傾げ

  「ジョージルーカルビル・・・・  分からないなぁ。。」

と答えた。
俺はコピーしておいたキャンパス内の地図を取りだし、

  「この地図のどのあたりなのか、お分かりになりませんか?」

と聞いた。
おじさんは、パッとその地図に目を通すと、俺の方を見て、驚くべき事を言ったんだ!


      「ああ、これはUCS(南部カルフォルニア大学)だね。
       ここは、カルフォルニア州立大 だよ。
       大学が違うみたいだね。」


・・・ 

・・・。

       なにっぃいいいいいいいいいいいいいいいッッ!?!?!!?


頭の中は一瞬パニクる。 



エ?どういう事だ?? 『カルフォルニア州立大』 と 『カルフォルニア南部州立大』・・・





・・・状況が掴めてきた。

俺は、自分ではUSC(カルフォルニア南部大)の住所を手に入れてたつもりだったが、
実際はカルフォルニア州立大の住所、つまり全く違う場所の住所を持っていたワケだ!!

これは困った! 時間は・・・4時25分。

うわぁぁぁ、約束の時間まであと20分しかねぇよ! どうするよおい!


駐在員のおじさんに尋ねる。

  「ここから、一番近い電話ボックスはどこですか?」

俺の慌てた様子を見て、おじさんは大体の事態を把握したらしく、

  「ああ、そこの角を曲がったところにあるよ」

と、即答してくれた。
俺はお礼を言って、すぐに電話へ向かった。


・・・多分、4時45分には間に合わない。100%遅刻するだろう。
だから、遅れる前に、主催者側の「レラーニ」に遅れるって事を伝えておくんだ!

 
      ☆松崎先生の 〜ワンポイントアドバイス〜 ☆
      このように、遅れる時に電話で知らせる律儀さが、なんとも日本人らしいですね♪


うぁあぁ。、。電話が繋がらない。留守電だ。
しょうがないので、留守電に録音しておく。


  「どうも、ユウキです。 レラーニ、申し訳無い事に約束の時間に間に合いそうに
   ありません。 それというのも、今、、えっと、カルフォルニア州立大の中に
   いるんです。 え〜と、こうなったのも、、、、、、えー
   そもそも、USCへ行こうとしたんだけど、そしてインターネットで検索して、
   住所を手に入れたハズだったんだけど、いやね。
   その住所が間違ってて、その間違った場所、というか大学へ行っちゃってね。
   それが、カルフォルニア州立大だったわけで。
   とにかく、今から大至急USCへ向かうけど、もしも君達が
   俺が着くよりも早くオーディション会場を去って、コンタクト取れない状態だったら、
   本当に申し訳無い。俺の不注意が生んだ責任です。ごめんね。
   じゃ、今から大至急で会場へ向かいます。それでは」


ガチャン!

あれで意味が伝わったのかは分からんけど、今はそんな事よりも会場へ向かわなければ!

・・・今4時30分。 本来の集合時間まであと15分か。

なんとしても、なんとしても6時までには会場に着きたい! ・・・できるだろうか。。


俺は、20分掛けて登って来た道を、5分で駆け降り、今来たバスの反対路線に飛び乗った!


30分後、バスはL.A.のダウンタウンに止まる。

俺は飛び降りる。


時間は!? 5時30分だ。 あと30分・・・バスを待ってる時間は無い。


 タクシー!!  タクシー!!!


1台のタクシーが止まる。飛び乗る。

  「USCのキャンパス内へお願いします」

タクシーの運転手が答える。

  「お、USCかぁ、懐かしいなぁ、俺、昔ねそこの近くに住んでたんだ。
    いやぁね。住んでたって言ってもアパートなんだけど、
    だから結構その近辺には詳しいんだよね。
    お、兄ちゃん学生かい?」
  
(早く出発しろよ!!時間が無いんじゃ!)
と言いたいのを我慢し、聞いた

  「USCまで、何分掛かる?」

運転手が答える
  
  「10分ぐらいかな。」

よし、今何時だ? 5時40分。 良かった。6時前には着きそうだ。
でも・・・タクシーって高いんじゃないのか・・・?

  「USCまでいくら掛かる?」

運転手はちょっと考えて、答えた。
 
  「12$ぐらいかな」

12$!? もうちょっと低くならないかなぁ
よし、値切るか。

  「12$かぁ、、、、ちょっと高くない?」
  
運転手が答える
  
  「そうかな?」
  
俺は、(お、イケるんじゃない?)
と、思い、たたみ掛ける。

  「いやぁね。この前は10$だったからさ。」
 
運転手はそれを聞くと、アラ、怪訝な顔で答えた。
  
  「あ、そうだったの。じゃ、10$でいいよ」

よし! 2$浮いた。


とタクシーを走らせ、今度こそ目的地の「USC」を目指すのでした。


++++++


USCの中に入ると、地図でジョージルーカスビルを確認し、そこでタクシーを降りる。
運転手に約束通り10$支払い、俺はビルの中に駆け込んだ。

普通、こういうビルのオーディションでは、1階に会場の案内が書いてあるのだが、それが見当たらない。
  
・・・しまった! 間に合わなかったか!?

エレベーターで2階の会場へ。


エレベーターを降りて、会場の205号室へ向かうと、扉には張り紙がしてある。


   これは何だ??

その張り紙には、何人かの名前が連ねてあった。
俺がその張り紙を眺めていると、その場に居た女性が後ろから俺に話しかけた。

  「彼等が来なかったのよ」

ん?どういう事だ??俺は聞き返す。
  
  「彼等って?」
 
女性は答える。
  
  「主催者側の人間が現れなかったのよ。
   何人かはもう帰ったわ。そこに名前が書いてある人達はもう帰ったの。
   でも、まだ何人かは部屋の中で待っているハズよ。」

え・・・どういう事でしょう?
俺はドアのノブに手を掛けて、ゆっくり回した。
部屋の中には、たくさんの椅子があり、何人かの人々が腰を下ろしていた。
みんなアジア人みたいだ。

俺は挨拶して、今の状況を聞いた。
そのうちの一人が答えてくれる。

  「私達もずっと待ってるんだけどね、主催者の人が来なかったのよ。
   オーディションに招いといて、どういうつもりなのかしら」

少々ご立腹のようだ。
俺はなんだか脱力した。せっかくタクシーまで使って、大急ぎで来たのに、
まさか主催者側が来てないなんて・・・

みんなは、こんな事は始めてらしくびっくりしているようだ。

一体何が起こったのだろうか?主催者側に何かトラブルが発生したのか?

連絡を取ろうにも、監督のディーンにも、連絡をくれたレラーニにも電話が繋がらない。


みんなはそのまま30分ぐらい待っていたが、待ちくたびれて帰る事にした。

帰り際、ドアの張り紙に、到着した時間と名前・電話番号を記入しておいた。

俺は自分の欄に、こう書いておいた。


   午後5時に到着  松崎悠希  ○○○-○○○-○○○○  (本当は午後6時に到着した)



帰り道はその場に居た一人に家まで送ってもらった。


+++++


夜も更けた頃、レラーニから電話が掛かってきた。
それによると、監督の父親が急病で倒れたらしいのだ。
それで監督は病院へ。

しかし、レラーニはこのオーディション自体には参加せず、他の映画を撮影していた為、
監督の身に何が起こっていたのかを知らなかった。 
そして、撮影中は電話のスイッチを切る為、オーディション会場でどんな混乱が起こっていたのかも
全く知らなかったようだ。

そして、レラーニは今回の主催者側の非を俺に詫びていたので、俺は

  「いや全然気にしてないよ。 監督のお父さん、早く元気になるといいね」

と言った。



明日は、映画【ゴタビザ・シューズ】のオーディションです!
  
・・・免許の試験、いつ受けよっかなぁ。


[貧乏人・オーディション報告!]
7月11日(水)00:35am


映画【ミドリ】のオーディション会場に着いたのは午後2時半だった。
集合時間が3時半だったから、それよりも一時間も早く着いたわけだ。


オーディション会場は「宝石箱劇場」という、ハリウッドのとある劇場。
俺が着いた時、扉にはまだ鍵が掛かっていた。

・・・誰かいるのかな?

扉を叩くと、元気の良さそうなおじさんが出てきた。

  「オーディションに参加しに来たのですが・・・」
  「ああ、凄く早くきたね! できたら、少しだけ待ってて貰えるかな」
  「はい、分かりました」

という事で待つ事に。

今日の俺の格好は、短パンに黒Tシャツ。普段着だ。


・・10分ぐらいして、さっきのおじさんが出てきた。

  「待たせたね。僕はディークというんだ。よろしく」
  「ユウキといいます。」

この人は、この映画【ミドリ】の『プロデューサー』らしい。
俺が順番待ちの紙に名前をサインすると、彼は俺に2枚の紙を手渡した。

台本の一部分のようだ。ざっと目を通す。 
日本人のヤクザらしき人の名前が並んでいる・・・


その時、黒人のおじさんがやってきた。

  「やぁ、君がユウキだね。僕はヘンリー、この映画の監督なんだ」
  「どうも初めまして。ユウキといいます」

 俺 「監督、ひとつお聞きして宜しいですか?」
 監督「なんでも聞いておくれ」

 俺 「このミドリという映画は、ヤクザの話なんですか?」
 監督「そうだよ。主人公は僕が演じるんだ。」

 俺 「日本語で?」
 監督「そうだね、日本語もたくさん登場するよ」
 俺 「監督は日本語、大丈夫なんですか?」

 プロデューサー「彼は日本語ペラぺラなんだよ」

 俺 「それは凄い!、日本で勉強されたんですか?」
 監督「いや、6ヶ月間日本にいたんだ。」

なんと、日本語を交えてヤクザ映画を撮るようだ。

 監督「そうそう、君、日本人かい?」
 俺 「そうですよ。」

 監督「じゃ、この部分、今は英語で書かれてる部分を日本語で言えないかな」


そう言いながら、監督はまた1枚の紙を俺に渡した。
その紙も台本の一部分のようだ。俺はざっと目を通した。

登場人物(一枚の紙の方)
●テイラー(アメリカ人)
●増田(日本人)
●フジモラ


・・・?


この「フジモラ」という人も、日本人だろうか??


 俺 「このフジモラという人も、日本人ですか?」
 監督「日本人だよ、どうして?」

 俺 「いや、、あんまり聞いた事ないなぁ、と思って。」

 監督「そうかなぁ、聞いた事あるよ、フジモラ」

 プロデューサー「そう? いないっけ? フジモラ」

それって、「フジモリ」じゃないのかなぁ、と思いつつ、気にせず読む事にした。


++++++


このオーディション、どうやら「日本人」だけを募集しているようだ。
俺が待っている間にも、日本人らしき人達が何人か集まって来た。

・・・しかし、様子が何か違う。

みんな、スーツ(もしくはアロハ)を着て、髪はキレイにセットされ、いくつかのアクセサリーも物を身につけている。


気合入ってるなぁ・・・。


しかし、それだけじゃなかった。
その次に来たおじさんは、なんと「紋付袴(もんつきはかま)」を着て来たのだ!!


黒ずくめのスーツや、紋付袴に囲まれる。
彼等はこの衣装で、かなりの好印象が期待できるだろう。

・・・なのに、俺ときたら、「短パン」と「Tシャツ」である。
ヤクザには到底見えない。
そして、明かに俺だけ浮いている。


・・・なんとも言えない敗北感。。。

俺は、「役の設定」を甘く見ていたようだ。。
イメージ戦略の段階で完全に負けている。。

うぐぐ。。。買いたいけれど、お金に余裕がない。
「借りる」という方法しかないかなぁ、、やっぱ。




そういった人達の中に一人、全身を「黒のアルマーニ」で統一した人がいた。
中には紫のシャツを着て、髪はオールバック。
高級っぽい指輪や、首飾りもしている。


彼はハリウッドのアクターズスクールへ通っている日本人らしい。

ここでは、仮に名前を『シン』と呼ぼう。

『シン』は監督に「笑顔」で挨拶したけど、監督が居なくなった途端に無表情になり、タバコを吸い始めた。

俺は、
 「こんにちわ」
と『シン』に挨拶した。


すると・・・
       なんとヤツはそれを「完全に」無視し、横を素通りしやがったのである!!



ムカ

なんなんだ? この感じ悪いヤツは


今も煙草を吸いながら
 「ザコ共に用は無い」
という感じで、遠くからこっちの集団を細目で眺めている。


なんかムカつくが、これが『シン』のスタイルなのかもしれないのでコレ以上気にするのを止めよう。
それよりも、今は台本読みに集中しなければ。


++++++


俺の名前が呼ばれた。
返事をして、小劇場のホールへ入る。

小劇場の中には、100個ぐらいの椅子と小さな舞台があり、
「ハンディカメラ」が脚立の上に設置されていた。

監督とプロデューサーは最前列の椅子に座っている。

俺は、小舞台の上に置かれた椅子に腰を下ろした。


 監督「じゃ、まずは英語のシーンから行こうか」


そう言われて、オーディションが始まった。

==============================
●配役
カサハラ→俺
テイラー→監督


  カサハラ「私が誰だか、お分かりになるかな?」(英語で)

  テイラー「ああ、アンタが誰なのか、俺には良く分かるよ」(英語で)

(ここで、思わぬ事態が発生する、いきなり監督が日本語で喋りだしたのだ!)
(台本に書かれた文章は英文だけなので、俺は直感で訳すしかない)


  テイラー「アナタノ 好キナ 色ハ ナンデスカ?」(日本語で)
       (あんたの好きな色は?)

  カサハラ「何ぃ?」(日本語で)


  テイラー「アナタノ 好キナ 色ハ ナンスカ?」(日本語で)
       (あんたの好きな色は?)

  カサハラ「一体何が言いたい」(日本語で)

  テイラー「イイカラ 答エナサイヨー」(日本語で)
       (いいから答えろよ)

  カサハラ「・・・ミドリ。」(日本語で)

==============================


コラー!

「英語で」って始める前に言ってたのに、日本語で喋ってるじゃんか!

それも、監督、、日本語が・・・(自主規制)




この後、1文の日本語の文章を読んで、オーディションは終了した。
オーディションで読むべき文章がこんなに短かったのは始めてだね。


明日は「二世・ファーマー」のオーディションです!

・・・免許試験、いつ受けようかなぁ。。


[貧乏人(前編)]
7月10日(火)05:45am


夜中まで、免許試験の予習をしてて、寝床についた時には午前6時をまわっていた。

さすがに疲れて、深い眠りにつく・・・


すると、3時間後の午前9時、やかましい電話のベルの音で目が覚めた。

・・・誰だよ、こんな朝早くから

安眠を妨げられたので、多少ムッとしながら電話に出る。


「はい、もしもし」
「ユキ・マツザキさんですか?」
「そうです」

「私は映画【ミドリ】の監督なのですが、オーディションに来て頂けないでしょうか」

(何?オーディションだと・・・?)

「・・・・もちろんですとも! いつですか?」


「今日です」
「え?」
「今日の、午後3時半からなのですが、来る事ができますか?」
「・・・え、、ええ。多分。はい」

「良かった。では、午後3時にお会いしましょう。」


ガチャ



・・・今日の朝に電話があって、今日オーディション本番?
俺は寝ぼけているんだろうか?


・・・・。


・・ッ!! こうしてるヒマはない!
起きて、オーディションの準備を始めなきゃ!

バタバタと用意を済ませ、早めに家を出発して、俺は会場へ向かった・・・

いきなり入ったオーディション。映画【ミドリ】の為に。


+++++


・・・・ダメだ。ちょいと眠すぎです。。
続きは仮眠を取ってから書きます!


[これで本格的に]
7月8日(日)11:50pm


友達から免許試験問題集の日本語版を入手した。
やった、これで日本語で試験が受けられるぞ!


早速、勉強を開始する・・・なんだこの問題は?

【問題】
2.もしもあなたが怒ったり、感情的に高ぶっているならば、次の事をしなければならない。
□:問題を忘れる為に運転する
□:運転する前に" 頭を冷やす "
□:運転しながら気分を静める

うむ! これなら解ける!

しかし、何問か引っ掛け問題もあるし、難しい問題もある。
ちゃんと予習してから試験を受けようと思う。


試験は、あらかじめインターネットで予約ができる。
予約をしておかなければ、相当待たされるんだって。


さて、試験受けるぞ!


[日本語が・・・、、]
7月6日(金)11:27pm


映画「ニッセイ・ファーマー」からオーディションのお誘いがあった。

この「ニッセイ・ファーマー」、日本語にすると、「二世の農家」
アメリカで生まれた日本人二世のお話なんだ。

俺はこの情報を「BACK STAGE(俳優新聞)」で見つけた時、
どうしてもこの映画の1部分を俺に演じさせて欲しかった。
主役じゃなくてもいいから。

別にそこにはロマンとかがあるわけじゃなくて、
この映画がSAG(俳優組合)の元で撮られる映画だからなんですけどね

そして、向こうは日本人を求めてるんだ。これを逃すチャンスはない!
だから、俺は実は履歴書の応募に「2通」送ったんだ。それも別々に。

効果があったのか、無かったのか、オーディションに呼んでくれるみたい。


場所は「USC(南カルフォルにア大学)」の中。来週の水曜日だ。
頑張ろうと思う。



今週のGPM%?7J9$bH/Gd$5$l$?!#$6$C$H1~Jg$NMs$KL\$rDL$9$H!&!&!&$3$s$J$N$,$"$C$?!#


●日本のホラードキュメンタリー
  日本のホラードキュメンタリーを撮影します。
  デジタル撮影で、アメリカの心霊スポットを巡る旅です。
  撮影期間は1週間で、8月6日より撮影開始です。
  ビデオコピー:名誉:食事:移動費:宿泊施設 を保証します。

 →募集する役
 ○超能力者:男性、30〜50歳、本物っぽく、
       本物っぽい演技ができる事。
       英語を喋る事。


・・・なんだこりゃ!?

役者を使ったら「ドキュメンタリー」じゃないような気がするが・・・・、
これも「演出」のうちなのでしょう。


しかし、「本物っぽく、本物っぽい演技」って、本物の超能力者は居ないんかい!(笑)


お仕事、お疲れ様です。 >関係者様方


+++++++


免許試験を日本語で受ける為に、日本語の教本を手に入れようと、
「DMV」という、そういう乗り物関係のところへ電話した。


「はい、DMVオフィスです」
「あのぅ、日本語の教本って置いてますか?」
「えっと、、、ちょっと今見当たりません。。 在庫を見てきますので、しばらくお待ち下さい。」
「宜しくお願いします。」


日本語の教本さえあれば、あとは読んで試験を受けるだけだ。
案外簡単らしいし、一応日本で原付の免許も持ってるから、以外と簡単にわかるだろう。。


・・遅いな。


・・・。




「・・・お待たせしました。」
「ありましたか」
「いいえ、申し訳ございません、ありませんでした。」
「あ、そうですか。。いつなら入荷しますか?」

「もう入荷しません」



「へ?」



「もう日本語の教本は製造されていないのです。
 中国語・韓国語・ベトナム語ならありますよ」


なにぃーーーーーーーッッ!?
なんだと!? 日本語の教本が無いだと?! 
なんで? なんで???


「え、、どうして無くなったんですか?」
「それは私では解りかねます」
「えっと、それはそこのDMVでじゃなくて、カリフォルニア州で無くなったって事なんですか?」
「ええ、、、多分そうだと思います。」


なんてこった・・・。そんなぁ。。


「そ・・・そうですか、どうもありがとうございました」
「いえいえ、」


ガチャ。


げげげーーーん。マジですかぃ。ショーック。。
英語で試験受けろって事なのかなぁ。。


ビニー(同居人)にこの話をしたら、全く信じなかった。

「そんなハズはない。その人は見つからなかったから適当に言ってるだけだ。」

俺も実はそう思う。いや、そう思いたい。
・・・どうかそうでありますように、と、天の川に願ってみるか


[独立記念日の夜]
7月4日(水)11:58pm


今日は、アメリカ合衆国の独立記念日らしく、
ジャッキー(家主)がプールサイドで簡単なパーティーを開くと 二日ぐらい前から言っていた。


俺は、ゆっくり10時頃に起きた。


シャワーを浴びて、ベランダからプールサイドの方を眺めると、
もうパーティーの用意は始まっているようだ。


とりあえずコップ一杯の牛乳を飲み干して、俺も準備を手伝う事にした。


そのパーティーには、ジャッキーの知り合いの人や、日本人の友達なども招かれていて、
みんなは、泳いだり、食べたりと、楽しい時間を過ごした。

でも、それほどはしゃいだ様子もなく、ジャッキーの日本旅行の土産話や、
今の国際情勢などを熱心に語るような場面もあった。

・・・・ちなみに、今日のお客さんに俺が何歳ぐらいに見えるかを予想して頂いたところ・・・

「うーん。20代後半かな?」
「いや、30前半じゃない?
「そう?そういわれてみれば・・・
「でも話が老けてるから」
「でも顔は20代後半よね。」

「じゃ、28ぐらい!」
「うーん、俺は31だと思う。
「いや、そこまではないでしょう。27ぐらいでしょう」



・・・・。




俺はまだ10代後半だっての!(泣



+++++


・・・映画、【エッジ】の監督からの電話はまだ来ない。

こりゃ、落ちたか・・・?


[試験勉強のお時間です。]
7月3日02:58am


同居人の「ベニー」が、1999年版の免許取得の為のテキストブックを持っていたので、
それを教科書として勉強し始める事にした。

全部で100ページ。


英文だけの本を真剣に読むのは、映画「ブラックニンジャ」の台本を読んだ時 以来じゃないだろうか。

とりあえず、パラパラと飛び飛びに目を通す。

 ・・・意味が良く解らない。


ダメだ。ちょっと真剣に取り組もう。
明日から、辞書を片手に全ての文章の意味を理解しようと思う。

まずは、免許を取らないと始まらないからね。真剣に行こうと思う。


・・・それにしても、「試験勉強」なんてするのは、いつぶりだろうか


[オーディションのリポート!]
7月1日(日)09:30pm


今日は午後3時から映画「エッジ」のオーディションだ。

オーディション会場は、ハリウッドにある、とある3階建ての建物の2階。

俺がそこに着いたのは、午後2時半だった。
30分前に着いたにも関わらず、8人ぐらいの人が2階への階段に列を作って並んでいた。

俺もその列に並んだ。


・・・どうやらまだ映画の関係者は来てないみたい・・・。


その場に集まった人達と、雑談をしながら待っていた。
あと10分で3時になる。  ・・・集合時間だ。

階段にはたくさんの人が列をなし、外までその列は続いていた。
その数、ざっと数えて50人。


その時、2人の男の人が、機材を持って上がってきた


お、いよいよ来たか?


その2人は2階へ上がっていくと、前から「男3人」「女3人」を呼び、「薄い冊子」を手渡した。


 「じゃ、君達は今からこの冊子を読んで下さい。順番に名前を呼ばれたら、入って下さいね」


おお!来たぞ! 
これを限られた時間で読んで、理解しないといけないのですね!


ふむ。  多分、俺は5番目か、6番目に名前を呼ばれるのだろう。


・・・読む時間が何分あるのかは、解らない。 
 

++++++


その冊子は、やはり台本の一部のようだ。
全部で4ページ。


そのシーンでの登場人物は3人。

ジョニー(主人公)
チャン (アジア人?)
ジャック(元ボクサー)

俺がやるのは、多分「チャン」だろう。

今回は「辞書」を持参したので、以外とスムーズに読む事ができた。
解らない部分は、一緒にオーディションに参加した人が教えてくれた。



台本を読む限り、この「チャン」って人は悪そうな人じゃない。
うまくいけば、初めて「善人役」がまわって来るかも・・・!?


そんな野心を胸に秘め、俺は何度か読み返した。
モゴモゴと、その場でセリフを練習してた。


「ユキ・マツザキさん」


はいはい。 俺が呼ばれた。 俺の番だ!


よし・・・行くぞ。


++++++


部屋に入る前に、1枚のプリント用紙を配られた。

・・・?   あとでゆっくり見るとしよう。

部屋の中には、映画【ブラック・ニンジャ】の時にもあったように、
ハンディカメラが脚立の上に設置されていた。

部屋の中には、眼鏡を掛けたおじさんが一人。

 「こんにちわ」
 「ようこそ来てくれました。私がアレックスで、この映画の監督です」

 「どうも初めまして」

握手をした。

 「ヘッドショットか何か、持って来てますか?」
 「はい、ちょっと待って下さい」

俺は、トランクの中からヘッドショットを取り出し、手渡す。
監督はそれをしばらく眺めながら・・・

 「今までに、何か、格闘技をしてましたか?」
 「はい、してました」

 「あ、とりあえずカメラの前へどうぞ」

カメラの前に立たされた。

 「えっと、今からいくつか質問をするので、答えて下さいね」
 「はい」

 「空中回転蹴りはできますか?」

な・・・何ぃ!? いきなり何の質問だ??

 「いや、できないと思います。」

 「ハイキックできますか?」
 「はい、できます」

 「やってみて貰えますか?」

3度ばかり、ハイキックを見せた。

 「どうもありがとう。では次の質問です」
 「はい」

 「今までは、演技とかをしてたんですか?」
 「はい、日本で俳優をしてました」

 「ほぅ、日本で」


 「はい、日本です」




    
      「僕は、日本で一番の俳優学校で、一番の生徒だったのです」 
      (※:はったり No.1)



 「ほぅ、それは凄い!」




      「僕は、どんな役柄でも、 どんな場面設定でも、完全に演技する事ができます」

      (※:はったり No.2)



 「それは頼もしいなぁ」



      「僕に任せておけば 大丈夫です!」
    
      (※:はったり No.3)



・・・・・良くもこんな無茶苦茶な事が口から出るものだ。


 「では、そろそろ台本読みに入ろうか」

 「はい」

 「じゃ、どのキャラクターを読んでくれるのかな?」

 「チャンを読みます。チャンってアジア人ですよね?」

 「そうだよ」

 「この映画には、これ以外のアジア人が登場するのですか?

 「うん。するよ」

 「そうですか、それを聞いてちょっと安心しました(笑)
   
              僕は、この映画に 是非とも 出演したいので 。」

 「そうかい?嬉しいなぁ

   そうだ。まずはこの映画の概要を説明しよう。


=====================

この映画は、デジタル撮影の「短編映画」なんだ。

主な登場人物は14人。

特に重要なのは3人。

主人公の 「ジョニー」
その弟の 「スレイド」

そして、弟の友人の「チャン」。


主人公の弟の「スレイド」は、「エッジ」という地下格闘技の世界に入り込む。
そこで殺されてしまうんだ。

その事を知った主人公は激怒し、その「エッジ」という組織に復讐を企む。

その為に、自ら「エッジ」という地下格闘技の世界へ入っていくんだ。


一方、友人を失った「チャン」は、これ以上の犠牲を防ごうとする。
しかし、「ジョニー」の固い意思を止める事はできない。

そこで、「チャン」は「ジョニー」のセコンドとしてその格闘技の試合に立ち、
 主人公も、敵も死なないように頑張るんだ。

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ここまで説明された。


 「と、まぁ、君が今からするチャンという役柄はそんな感じだ」

 「なるほど。」

 「じゃ、始めよう。 僕がジョニーを読むからね」


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台本を読むのが終わった。

 「素晴らしい。とても良かった。」
 
 「どうも、ありがとうございます」

 「ところで、何か剣を使った武術はできるかい?」
  
 「はい、剣道ができます」


 「あと、さっき入口のところで配ったプリントがあるよね?」


・・・あ、「あれ」の事か。



 「そのプリントに撮影日程が書いてるんだ、
  予定としては、来週の日曜日にリハーサル。  
  そして次週の週末から撮影開始。
  撮影は、土日を利用して、全部で8日間。  全部に参加できる?」



 「・・・できると思います。」



 「それは良かった。じゃ、この2日間で、採用でも不採用でも、電話で知らせるからね。」

 「はい。わかりました。電話を待ちますね」

 「じゃ、またね。君に会う事ができて良かった。」

 「僕もです」

 (握手)


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以上、本日のオーディションの全容でございます。


おやすみ!

 


 

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