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[1日休日]
6月30日(土)11:40pm


今日は映画「ブラックホール」の撮影があると思っていたのだけど、電話連絡が来なかった。
一体どうなっているのだろうか・・・。

想定される理由は以下の2つ


1:見捨てられた

2:土曜は土曜でも、今週の土曜じゃなかった。


「1」だったらショックです。
「2」だったら嬉しいです。


だから、今日1日、丸々予定が開いてしまったのです。

休日ということですね!


今日は、
「歩いて30分のところにある郵便局」へ、切手を購入しに行き、
「中国系のスーパーマーケット」に安い野菜を買いに行き、
「近くのガソリンスタンド」で、1.90$の水中眼鏡を購入し、
「自宅のプール」で、午後5時〜8時まで泳ぎまくりました。

7月1日から、郵便に掛かる料金が変わるらしく、
今まで「55¢」で良かった封筒が「57¢」に値上りするらしいんだ。

俺は、55¢の切手50枚と、1¢の切手100枚を購入した。

まだ「57¢の切手」は登場してないんだ。


++++++


明日は映画「ザ・エッジ」のオーディションがある。
午後3時からだ。やるだけ頑張って来ようと思う。

・・・今回は辞書を持って行こう・・・


明日はオーディションを完全リポートします! 乞うご期待!!


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[がびーん]
6月29日(金)02:55pm


今日は、SSN(ソーシャルセキュリティナンバー)を取るのに挑戦するんだ。

俺は「学校からのSSN発行許可証」がないので、
SSNは取れないものかと思っていたら、そうでもないらしい。

俺が持って行くべきものは、

「パスポート」
「I−20」
「電話料金の請求書


そして、SSNが欲しい理由を聞かれたら、このように答えれば良いらしいのだ。

「僕は、今、夏休みの為にL.A.に来ています。
 ここでは、NYとは違って移動に車が欠かせません。
 だから、運転免許を取るのに、SSNがどうしても必要なのです。」


これがもしも本当に可能なら、かなり最高の事ですよ!

俺の現時点での最大の弱点「SSN」が埋まるばかりか、
「運転免許の資格」も手に入るかもしれないのです!


とにかく、一刻も早く行って見よう!


まず、インターネットで一番近い、SSO(ソーシャル セキュリティ オフィス)というのを検索する。


・・・ここか。 バスで20分圏内のところに一つ見つかった。

よし。善は急げだ!  (?)
オフィスの始まる時間が「午前9時」だから、それよりも早く現地に到着して、
一番に審査を受ける事にしよう。


そう思って、俺は8時に家を出た。

バスに乗って、北へ。
ほどなくオフィスの近くへ到着した。

ソーシャル セキュリティ オフィスは黒い立派な建物だった。
3階に上がってエレベーターを降りると、まだ9時前なのに結構な数の人達がいた。

記入用紙に必要事項を記入する。

このような欄があった。

=========================================
1、
 名前:
 生まれた時の名前:(もしも上記の名前と別の名前がある場合)
 他に使用している名前:
 
2、
 現住所 
  
3、
 市民権 (該当項にチェック)
 □:アメリカ市民 □:労働を許可された外国人 □:労働を許可されていない外国人 □:その他
  
4、
 性別
  
5、
 人種 (記入は強制しない)

6、
 生年月日
  
7、
 生まれた場所

8、
 母親の姓名:
 母親のSSN:

9、
 父親の姓名:
 父親のSSN:

10、
 過去にSSNを持った事がありますか?
 □:はい(11-13の質問に答えなさい) □:いいえ(14へ) □:解りません(14へ)

11〜13(省略)

14、
 今日の日付

15、
 電話番号

16、
 署名

17、
 SSNを受領する人との関係
 □:本人  □:両親  □:保護者  □:その他______
 
=========================================

必要事項を記入し、列に並んだ。

列の向こうの受付窓では、審査官が一人一人、審査をしている。
いよいよ俺の番だ。

受付窓へ歩いて行き、記入用紙を手渡した。

 受付「初めてですね」
 俺 「そうです。これがパスポート。これがI−20です」

 受付「はい。少々お待ち下さい。」

受付の女性は。しばらく入念に俺のパスポートとI−20を確認していた。

 受付「で、どのような理由でSSNが欲しいのですか?」

来た!ここが重要なのだ!
 
 俺 「僕は、今、夏休みの為にL.A.に来ています。
    ここでは、NYとは違って移動に車が欠かせません。
    だから、運転免許を取るのに、SSNがどうしても必要なのです。」

さて・・・どうなるのだろうか・・・
受付の人は、しばらく書類を眺め回していた。
そして顔をあげるとこう言った。

 受付「そうですか。この書類からでは、あなたは労働は認められていません。
    運転免許だけならSSNは必要ありませんよね。
    運転免許を申請する時はこの制限書類を提出して下さい。
    これを持っていけば運転免許の発行はできるハズです。
    では、頑張って下さいね」

な・・・(絶句)


話が違う!! なんと手馴れた対応だろう。。

SSNは? 

あれ??????


・・・なんと、俺の対応にあたった女性は、そのオフィスの局長だったのだ・・・
どうりで対応が素早いと思ったよ・・・グスン。。

なんにしても。。運転免許を入手する「資格」はこれで揃ったわけだ。。。テストの勉強をしなきゃ。。

それにしても残念だ。
余裕があれば、他のオフィスにも挑戦してみよう、、。


++++++


明日は、映画「ブラック・ホール」の学校のシーンがあるはずだ。
まだ、集合場所などの連絡はない。だからどこに集合するのかわからない。

明後日は、映画「エッジ」の現地集合のオーディションに行くんだ!

忙しくなるぞ!!


[ダンス・ダンス・ダンス!]
6月27日(水)11:59pm


今日、俺がエキストラをする事になった映画、「ブラックホール」の為に家を出たのは、「午後4時」だった。
集合時間は「午後8時」だから、ナント「4時間」も余裕があるわけだ。

でも、俺は車を持っていないので、ぶらぶらしてる余裕はない!
送れないように、一刻も早く現地へ向かうのだ!

早速バスを求めてバス停で向かった!!

ようし! 気合を入れろ! 一気に目的地へ向かうぞッ!!!!!!



       バスを乗り逃した。



ああ・・・  目の前を無常にも通りすぎて行くバス。

ダメよ! 私を置いて行かないで!!

 あと5分。あと5分早ければバスに間に合ったのに・・・



しょうがないので、対策を考える。次のバスが来るのは「40分後」だ。 
それまで待つか・・・それとも・・・・?


考えるか早いか、俺の右手は親指をつきたてて、空高く上がっていた。


そうだ! こうなったら『ヒッチハイク』だ!!
ははははは!!今日の俺のハイテンションをこれぐらいの事で止めようなんざ、許されない!

車よ止まれ!! 俺を乗せろ!!


〜〜〜〜〜20分経過〜〜〜〜〜


全身から汗が噴き出してきた。・・・暑い。
  でも、車は止まってくれない。

うーむ。どうした事か。印象を良くする為に「笑顔の表情」にしてたのがマズイのだろうか。。
「困った顔」じゃないと、乗せてあげようって気にならないのかなぁ・・・

さっそく「困った顔」にしてから、ヒッチハイクを続行する。

誰かぁ・・・乗せて下さいよ・・・


〜〜〜〜〜10分経過〜〜〜〜〜


ダメだ・・・全然止まってくれない。
そうこうしているうちに、次のバスが来た。

ちぇ、結局40分無駄にしただけかよ。。

バスに乗り込んで、「乗換え地点」へ向かう。


  
     今度は通り過ぎてしまった



おおぉぉ! ツイてない!! 「乗り換え地点」を通り過ぎるとは知らなかった!!
急いでバスを飛び降り、ダッシュで「乗り換え地点」へ戻る。その距離、ざっと「500m」


ハァ・・ハァ・・・ハァ。。   ここだ。


バスを待つこと、10分。目的のバスがやってきた。


目的の場所まで、バスに乗って行く。


・・・着いた! 現在時刻は、午後5時30分。

ここからが問題なんだ。 
から、の地点まで行かなきゃいけない。


「徒歩」で!


俺は黙々と「登り」始めた。
ここは、「ローレル・キャニオン」呼ばれるように、高低差がある道がずっと続く。
(※:キャニオンとは、渓谷の意)


 ・・・ひたすら歩く。歩く。歩く。

     疲れた・・・。


    だけど、歩く。歩く。歩く・・・。




〜〜〜〜〜俺は、1時間半歩いた。 いや、登ったと言うべきか、


はぁ・・・はぁ、はぁ。。

   着いた!!

「7時10分」に、無事に目的地に到着した!

集合時間は「8時」だったから、当然誰もまだ来ていない。


ヤッター! 一番乗りだよ♪

と、何か特典があるのだろうか??


考えながら、家の玄関をくぐった。

 「すいませーん・・・」

誰も気付かない。

 「すいませーん!」

おじさんがこっちに気付いたようだ。

「はいはいはい。」
「あのー、今日のエキストラので来たのですが・・・」
「ええ!?まだ7時ちょいだよね!?? すごく早く来たね!

「はぁ。ずっとこの山を歩いて登って来たので、、ちょっと早めに出ました。」
「ええええええ!? ここを歩いて登って来たのかい!?!? ホントかい!?」

俺が出発した地点は、遥か遠くに霞んで見える・・・。 思えば良く登って来たもんだ。

「じゃ、ちょっと待ってね。エキストラの人は、みんなそっちに集合するから」

家の横から「裏庭」に抜ける道のところに、何個かの椅子と、テーブルが1個置いてある。

その「裏庭」から一人の黒人青年がやってきた。
手には書類の束を持っている。

「やぁ、僕はAJっていうんだ。君は今日はエキストラに来たんだよね」
「そうだよ。」
「じゃ、この書類に必要事項を記入してね。」

その書類には、次の欄があった。

「日付」
「名前」
「住所」
「電話番号」
「年齢」
「今日の労働時間」
「SSN(ソーシャルセキュリティナンバー)」
「サイン」

「SSN(ソーシャルセキュリティナンバー)」以外は全て記入した。
「SSN」は持ってないので記入しようがない。

その黒人青年のAJに尋ねた。

「SSNがなくても大丈夫かな」
「ちょっと待ってね。聞いて来るよ」

ほどなくAJは帰って来た。

「大丈夫だって。」

良かった。 これさえクリアすれば大丈夫。


AJとしばらく話していた。

俺 「AJ、君はどこに住んでるの?」
AJ「えっと、フィラデルフィアだよ」

俺 「大学とか行ってるの?」
AJ「そうだね。ペン・ステイション大学へ行ってるんだよ」


・・・ペン・ステイション?? どこかで聞いた名前だ・・・

あれは・・・まさか・・・・・・


俺 「・・・AJ、 ブラック・ニンジャっていう映画を知ってるかい?」
AJ「ああ、もちろん知ってるよ。僕の大学内で撮影してたデカイ映画だろ?
   でも、どうしてそんな事を知ってるんだい?」

俺 「・・実はね、俺、その映画で一番の悪役を演じてたんだ」

AJ「・・・!!」

AJ「ええーー!!本当かい!?」

俺 「これが何とも、本当なんだよ」

俺はできたての履歴書を見せた。

そこには、「映画ブラックニンジャ」と「ハギワラ」の文字が光っている!!
絶句するAJ、

この、凄まじい偶然で、俺とAJは意気統合した。
他のエキストラが来るまで、ずっと色々話してた。


8時を過ぎた。 色々、個性的な人達が集まってきた。

ドレスアップした女の子、着飾った青年。


++++++


あ、そうそう。
今のうちに、今日、どのようなシーンを撮るのかを説明しておかなきゃね。

今日、これから撮るシーンは、「18歳以下の高校生が、パーティーをするシーン」と聞いている。

19歳の俺が、とうとう18歳以下を演じる時が来たのだ!
なんという喜びだろう!感激だろう!


着飾った人達が集まるにつれ、俺は自分の格好が何となくヤバイような気がしてきた・・・


 シースルーのドレスや、黒のドレスに着飾った人もいるのに、
 俺はジーパン・Tシャツ・サンダル。

これじゃ、「クラブに遊びに行く人」と、「銭湯に行く人」ぐらいの差がある。
しかし、AJは、

「あ、気にしなくていいよ」

と、言っている。  うーん。。。
ま、ここまで来て、気にするのは止めよう。


++++++++


8時半になった。

辺りは闇に包まれ、たくさんの人が集まって来た。
その数、約40人。

俺は待っている間、色々な人と友達になった。


中国人・韓国人の混血で、アメリカ生まれ、サンディエゴ育ちの「ジーン」
とてもスタイリッシュで、ヒップホップをこよなく愛する「エリック」

他にもたくさんだ!

人数が集まったので、俺を含めたエキストラは裏庭へ案内された。

この映画「ブラックホール」の監督が現れ、この映画の説明を始めた・・・。


 「この映画で、君達にやってもらいたい事は、金持ちでボンボンの高校生です。
  彼等はコカイン・ヘロイン漬けになっています。
  今日は、そんな彼等がこの家でヤク漬けパーティーを開きます。
  そのシーンをやってもらいたいのです。」


な・・・何ぃ?? コカイン・ヘロイン漬けの高校生を演じるのか!!
なんか凄い事になってきたなぁ・・・・。

監督は続ける。

 「では、ちょっと今から服装チェックをするので、そこに一列に並んで下さい
  そうそう。そんな感じです。
  さっきも言った通り、このパーティーに集まるのは、金持ちのボンボンです。
  だから、皆さんには良い身なりをしてもらいたい。」

現在の俺の格好、「ジーパン」「Tシャツ」「サンダル」


監督は、衣装係りと一緒に、エキストラの衣装を一人一人確認していく。
もうすぐ俺のところだ・・・何か言われるだろうか・・・。

・・・俺の前に来た! なんと言われるのか・・・!?


「彼は・・・いいね。OK。」


アレ?OKだって。なーんだ。


しかし、衣装係りの目が光る。 ギク・・・・


「彼には、そうね。そのTシャツの上からちょっとしたものを羽織ってもらうわ。」


お、何かを俺に貸し出すようだ。
衣装係りのその人は、衣装ケースから、銀色のスリックシャツ(前開き・ボタン着き)を持ってきた。

これを着てみて頂戴。

さっそく着てみる。

・・・ちょっと小さいけど、さっきよりかはマシになった気がする。

「いいわ!OK。彼はOK!」

・・・OKらしいです。


それからセッティングに待つこと一時間。・・・いよいよ撮影が始まる!!


+++++++


撮影は、裏庭の屋根の下で行われた。

場面設定は、コカイン・ヘロインを常用した学生達が、トリップして踊り狂っているシーンだ。

まず、説明がある。


「今から、ノリの良い音楽をかけます。それにノッてとにかく踊って狂って下さい。
 一つだけ注意してもらいたいのは、絶対にカメラの方を見ない事。
 それだけを守って下さい。


みんな散らばって、いざ、音楽スタートだ!!!

狂宴が始まった! 音楽に合わせてビートを刻む。

ドラッグ常用者という設定なので、ちょっと酔った感じで、目が据わっている。でもハイテンション!
しかし・・・やはり異常だ、はっきり言って狂っている。無茶苦茶だ。

・・・しかし、この俺の狂った演技がイヤに監督に受けたらしい。


次のシーンは、男女パートナーになって、「ロマンティック」に踊ってくれ、と言われた。


そのシーン。なんとカメラは俺のすぐ横で、俺とペアになった子だけを写し始めたのだ!!
俺とペアになった女の子は 黒いドレスに身を包んだ、ちょっと大きめの女の子だ。


うおお!!!
どうするユウキ!? これは神が俺にくれたチャンスか!?! どーーするユウキ!?!!??


もうやるしかない! 恥を捨てろ! これはチャンスだ。 楽しもう!!










・・・やっちゃいました。


・・・もう、「凄まじい」です。


・・・この映画を見た人は、多分俺を変人だと思うでしょう。


・・・多分、俺を見て鳥肌が立つでしょう。


・・・あーあ、アタシってビジュアル系だったのにぃ。。これじゃ更にイメージ無茶苦茶じゃない。。。



俺とその女の子「だけ」をカメラが追いまわす事、約2分。
長く感じた。しかし、楽しかった!
この映画では、多分78%ぐらいの確立で、きっと「このシーン」が使われるでしょう。


絶対に見てくれ! 俺の醜態を見て笑うがいい! 映画の名前は「ブラックホール」です。


だけど、、、、、、、、どうか、この映画を見て、俺を見捨てないでくれ・・・・・ 
演技しなきゃいけなかったので、しょーーがなかったんですよ!!

不可抗力ですって。 私の意思とは無関係ですよ



(あ、でも、演技してる間、ハンパじゃなく楽しかったですよ)



撮影が終わった。撮影班の人達は、帰り際に俺を見付けて、こう言った。
 
  「ギャハハハ!! アンタ最高だよ!! もう完全に狂ってたね。本当に良かったよ」

・・・なんか複雑な気分だったけど、162%の笑顔で

  「ありがとう!嬉しいよ!」  

と、答えます。


がはっはは!!  いいさ! 壊れ系俳優、松崎ユウキ。 いいじゃないか!!


しかし、 「殺人犯(ハギワラ)」の次は、「ドラッグ常用者」か。


次はなんだ? 何でも来い! どんな役でもこなすぞ!!


++++++


エキストラの人々は、土曜日にもう一度、可能な人だけ「高校のシーン」を撮影するらしい。

俺は土曜日に参加できる?って聞かれたから、「もちろん!」と答えた。


よし! これで気に入って貰えれば、新しい道が開けるかもしれないぞ!!


今日の撮影が終わった時刻を確認すると、深夜12時だった。

友達になった、「ジーン」に送ってもらい、無事帰宅した。






よーーーーーーし! これで映画出演本数は、「3本」だ!!

この映画は、今公開されてる新作映画、「ザ・ファースト・アンド・フィュリアス」に主演してる人も出演してるんだ。

彼はアジア人で、俺は30分ぐらい彼と話してた。
名前は・・・確か、「デイジー」だったっけ??

ま、今度の土曜にでも確かめるかね。


あーーーー疲れた! お疲れさん!


[仕事だ!!]
6月26日11:28pm


電話が鳴った。受話器を取った。


「もしもし?」

「こんちにわ。私は映画、「ブラック・ホール」のキャスティングディレクターの○○(←忘れた)
 と言います。あなたの送ってくれた履歴書を見て、是非とも明日の撮影に参加してもらいたく
 思い、電話しています。」

「ホントですか!?」

「ええ、本当です。明日の午後8時に撮影に参加できますか?」

「もちろんですとも!」

「場面設定は、ナイトクラブで、若い男女がいるシーンです。
 監督はとてもクールな方で、このシーンに力を注いでいます。
 明日の撮影には、クラブに参加するような格好、(TシャツとジーンズでOK)
 で、来て下さい。アドレスは、ローレルパス通りの2715番地です。
 もしよければ、お友達を連れてきてもOKです。
 踊りのラインを揃えるために、たくさんの人が必要なのです。」

「わっかりました!絶対に行きますよ!」

「ありがとうございます。では明日会いましょう!」

「はい!」


ガチャ。



おおおおおおおおおおぅし!!!!! 来たぞ!! 仕事だ!!

この映画に応募したのは先々週だった。
結構時間が掛かるもんなんだね。


早速、インターネットで地図を確認した。


のトコです。



残念な事に、バスは近くの通りまでしか来てない。
そこからは歩きになるだろう。


帰り道は、同居人の「ビニー」に迎えに来てもらうか、撮影現場にいる人に送ってもらうつもり。
なんてたって、夜8時から撮影開始だから、深夜まで撮影になるかもしれないしね。

おぅし!!やっと仕事だ!頑張りますよ!



明日の撮影の様子を完全に実況しますので乞うご期待!!



[電話と水中眼鏡]
6月25日(月)05:08pm
  
  
今の所、オーディションに応募したところからの連絡はない。。。(30通ぐらい?)


ああ。連絡早く来ないかなぁ。。 ヒマでしょうがないよ


ヒマに時間は、プールで身体を鍛えるようにしてる。

この家のプールは「ポンプ」もついてて、夜間に泳ぐ為の「ライト」もついてて、
ちゃんと定期的に「塩素」も入れてる付いてる本格派だ!

一番深いところで、約3メートル。下まで潜ったら、耳が痛くなるぐらい深いんだ。


でも、俺は水中眼鏡を持ってない。。。それがちょっと問題。。
さすがに水中眼鏡無しで、水中で目を開けたまま泳いでいるのは辛いんだ。

ゴーグル(水中眼鏡)があれば、もっと本格的に泳げるのになぁ・・・




・・・・と、『ユウキ君』は倉庫の中をあさり始めましたよ?

一体、何をしているのかな? お姉さんと一緒に彼の生態を観察してみようね! 




  ・・・。 これは・・・違うな・・。 これは・・・なんだ??ゴミ??


  これは・・・。。ン?? これは・・・!! 




  おお!!これはぁあああ!!

  水中眼鏡があるじゃないかぁぁぁッッ!!!!


 なんと、床に古びた水中眼鏡が落ちているのを見付けたんだ!!
 かなり長い間放置されていたようで、ほこりが層をつくってた。

 いくら汚れていても、水中眼鏡は水中眼鏡だ。
 洗えばなんとでもなる。

 よし! これでもっと本格的に泳げるぞ!!


と、ユウキ君は喜び勇んで「紐」を頭に巻きましたよ!!!!

すると・・・・




      ブチッ



              げ。



ゴムがちぎれました。 ユウキ君は期待を裏切られ、硬直しています。
ゴム(うしろの紐)が長年放置されたせいで劣化して、ちぎれやすくなっていたようです・・




   ガーーン。。。ショックだ。。
   $;$C$+$/$N%4!<%0%k$b!"%4%`$,$J$1$l$P!"$?$@$N4c6@!#!#


  ぐぬぬぬぬぬ!! ・・・これは困った。
  どうしたらいいんだろうか・・・




ユウキ君は考えます。水中眼鏡に合うゴムなんて、そうそう簡単に見つかるものではありません。


   ・・・ どうしたらいいんだろうか。。。。  


  「ガムテープ」で 今ちぎれた「うしろの紐」の部分を繋げたらどうかな??
  ものは試しだ。やってみよう。


  よし。とりあえずできた。・・・いざ、実験だ!!



       ブチッ


さっきとは違う部分が、いとも簡単にちぎれました。


  こりゃダメだ。もうこのゴムは再利用すらできないよ。
  あーあ。やっぱり諦めるしかないのかなぁ・・・・


  ・・・・。


  ・・・まてよ。「アレ」を使えないかな・・・



ユウキ君は、凄い勢いで家の中に駆け込みます。
一体何を思いついたんでしょうか?? ユウキ君の指す、「アレ」とは何の事なのでしょうか・・・??

家の中に飛び込むと、何かをゴソゴソと探し始めました。


   あった、あった。これだ!!


嬉しそうに取り出した、「アレ」とは・・・・・・

ええ!? 「電話線」です!
なんと、彼は水中眼鏡の紐に「古い電話線」を使う気のようです!! 頭は大丈夫でしょうか!?


早速ユウキ君は、「電話線」をハサミで適度な大きさに切り始めました。

そして、電話線の中にある、赤・緑・黄・黒の細い配線をもぎり取ります。


まさか・・・この細い配線を「水中眼鏡の紐」に使う気でしょうか??


いいえ、違いました。その4本の配線は必要ないようです。
今、彼がこっちを向いて、「違いますよ」って言ったので多分間違いないです。


ああ、・・・ナルホド!!!
中身の細い配線を取り除いた電話線は、まるでゴムのように伸び縮みしてるじゃありませんか!!

解りました!この「電話線の外側のゴムの部分」を、水中眼鏡の紐に使う気なんですね!!


・・・彼は答えてくれませんが、多分そうでしょう。


今、その外側のゴムのを水中眼鏡の紐を通す穴の部分に差し込みました。



   よし。見た目はちょっとカッコ悪いけど、これで一応 水中眼鏡の役割は果たせるハズだ!

   さっそくプールで実験してみる。水が入って来なければいいけど・・・


恐る恐る、顔を水につけてみます・・・




水は入って来ない。



  よし、第1段階はクリアだ。

  しかし、ここからが本番。
  激しい動きに耐えられなければ意味がない。

  どうだ!「クイックターン」ッ!!




水は入って来ない。





おお!!やった!! 遂にやった!! 立派な「電話線ゴーグル」の誕生だ!!

これで今まで以上にガンガン泳げるぞ!!




泳げるのは嬉しいんだけど、誰か早いところオーディションに呼んでくれないかなぁ・・・


[80通の封筒]
6月22日(金)01:31


夜中の1時半。

相も変わらず乱れた生活パターンになってるんだけど、
今日、「キンコス」という印刷屋さんへ行って来た。


『レジュメ』を印刷する為だ。


受け付けの人に、使用方法を聞いて、フロッピーをパソコンに入れる。
そしてプリントアウトするんだ。

レジュメを作成する為には、「写真」1枚と「履歴書」1枚を貼り合わせないといけないんだけど、

まずは写真の方を印刷する事にした。
大きさ、色合いを調節しながら、慎重に設定する・・・


・・・フム。何枚印刷しようか。


考えた結果、80枚にした。


プリンターが刷っている間に、今度は「履歴書」の方を印刷する。

ちょっと固めの紙があって、そっちの方が上質に見えた為、そっちにする事にした。


・・・1枚30¢。ちょっと高めだけど、しょうがない。

そっちはプロに頼んで、80枚、印刷した。


全部で160枚。


この「写真の方」と「履歴書」をホッチキスで貼り合わせて、「レジュメ」を作成するんだ。



印刷が終わった。
一体いくら掛かったんだろう?

実はこれが一番気になる事かも・・・?(笑



『えーと、おいくらですか?』
「全部で、・・・24$になります」



おおおお!! 安いぢゃないのッッ!!!!! 





・・・・。




・・・これって、安いのかな???




良く解らないけど、得した気分で帰途に着きます。


今から、80枚の封筒に宛名を書き、投函します。
一体何時に寝るのでしょーか!?



++++++++


なんか、ジッと閉じこもっているのにも飽きてまいりました。




         物足りないのよ!!!  面白くないのよ!!



よーぅし。  今度・・・・



和はハハハはハッはハッハはハッ母は母はJlsdh:n




以上。松崎記者が、中継で現在の心境をお伝えしました!!


[ 物足りないなぁ ]
6月18日(月)02:05am


現在、夜中の2時。
日曜日が終わって、月曜日になろうとしております。

しかし、私には、曜日など関係ないです。

いつものように1日が始まり、いつものように終わっていきます。

いつものようにプールで泳ぎまくり、いつものように腹筋・背筋などをして身体を鍛えます。

いつものように、1$で食べ、いつものように、酒もタバコも一切しません。



・・・・・。



あー   ヒマだ!! ヒマだ ヒマだ ヒマだ 暇なのよん




うーむ。困った。「何か」が物足りない。

ストリートはしていないのだが、映画のオーディションが来るわけじゃなし。
泳ぎまくるのは、かなり最高に気持ちいいんだけど、それだけしてても始まらないし。

要するに、どうすれば「前進」できるのか、解らん状況なのですよ。

とりあえず、オーディション派遣会社に登録したのはいいけど、まだ仕事は一つも来ない。
オーディションに30通応募しようと思ったら、写真が足りなくて、9通しか出せなかった。


くそ。うまくいかないもんだなぁ。
L.A.に来てから、まだ一度もオーディションを直に受けてないんだよなぁ。


と、焦る気持ちを抑えつつ、私はプールに飛び込んで、ムシャクシャを吹き飛ばします。

気持ちいい。


1日3時間とか、4時間泳ぐもので、肩の筋肉が戻り始めました。
身体が訛り、苦しんでたNYとは、エライ違う生活です。




 「うーむ。どうしよか。」
 私は 水に語りかけます。


しかし、水は黙って微笑むだけです。




 「どうしたら、オーディションに一刻も早く参加できるだろう。。」

 私は、水に尋ねます。


しかし、水は、黙って優しく身体を包むのみです。



この1週間、とにかく泳ぎまくりました。


クロール
 平泳ぎ
  バタフライ
   背泳ぎ
    潜水
     パドリング
      犬かき
       横泳ぎ
        立ち泳ぎ
         バタ足
          プル


ありとあらゆる泳ぎ方で、何時間も。


泳いでいる間、ホント幸せです。
もう、どうしようもないぐらい気持ちが落ち着きます。


ちょっと異常ですって? お黙りなさい。

==================

さて、明日は何をしよう・・・。

・・・・。

何もないから、・・・泳ぐか。

==================


この繰り返しだぁ。 イカン。 こりゃ、イカン。


いや、別に泳ぐのがイカンというわけじゃないけど、
暮らしがマンネリ化、日常化してるじゃありませんか!

うぐぐ。 困った。 どうしよう。


というのも、ここは交通の便が非常に悪い。
バスは40分に1本だし、他に移動手段がないし。


まさに「地上の孤島」。


外にあまり出る事ができない → しょうがないので泳ぐ → スタートへ戻る


よぅし、こうなったら、何か見えるまで、泳ぎ続けてやる!! 
とにかく泳いでれば、何か見えてくるハズだ!



「オーディションに積極的に応募する」
「開いた時間は、とにかく泳いで身体を鍛える」

これを両立しておけば、必ず道は開けるさ!

やった! 引き篭り ばんざーい!! (?)


[しらみつぶし]
6月15日(金)09:19am


昨日は家の大掃除。

それは、俺の部屋のルームメイトの「ビニー」がブルガリアから帰って来るからなんだ。
俺は台所をクレンザーを使って床・台・流し台を磨き、キレイに掃除した。


ジャッキーがいなかった間、この家の事は殆ど俺がしてた。
だから、あんまり外出もできなかったし、行動が制限されてたんだ。

でも、この家に4年住んでるビニーが帰ってきたので、一安心。

これで俺一人で色々な事をしなくて良くなったぞ!! よっしゃ!!


最後の仕事は「ジャッキー(家主)」のお母さんの家に「ドッグフード」を取りに行く事です・・・



++++++


今週号の「BACK STAGE(俳優新聞)」を手に入れた。
今日はこれから忙しくなる。

なんてたって、とにかく少しでもチャンスのありそうなオーディションというオーディションに、
とにかく履歴書をばらまくんだ!!

隅から隅まで、目を皿のようにして新聞を見つめる。


少しでもチャンスがあるかな、って思ったら、住所を書いて、履歴書送信!
たったそれだけの作業。
でも細心の注意を払って住所を記入するので、以外と神経を削る。


今日はもっと履歴書のコピーを用意しよう。

・・・今回は30通。きっとどっかは引っ掛かってくれるハズだ。


[L.A.←→NY]
6月13日(水)11:57pm


NYにいた時に撮った映画「ブラック・ニンジャ」の監督、「クレイトン」に電話をした。

「もしもし?クレイトン」
「はい、そうだよ」
「久しぶりクレイトン。俺、ユウキだよ」
「おおーユウキ、久しぶり! 元気にしてたかい?」
「まーね。そっちは?」
「もちろん元気さ」

「クレイトン、フランスはどうだった?」
「・・・ああ、フランスね(苦笑)」


いきなり 「核心」へ
カンヌ映画祭のカンヌ映画市場の所で「ブラック・ニンジャ」が見当たらなかった事を俺は気にしている。


「・・・どうかしたの?」



『実は、パスポートの問題で、行けなかったんだ』



「あらまーー(笑)」


やっぱりそんな事か・・・!! どーりで探してもないハズだよ・・
で、映画の方は無事に売れたのだろうか。・・・売れていないっぽい。。
聞き方に気を付けよう。。



「・・・という事は。まだ、映画の試写会をしてないんだね」
「そうだね。実は、あと1シーン追加する事にしたんだ」
「え? どこのシーンを?」

「カルラ(女優)が、2人の暴漢に道で襲われて、
  そこに僕(ニンジャ)が助けに来るシーンがあるだろ?」

「あるね。」

「あのシーンを、もう一度撮り直す事にしたんだ。
  だけど、カルラ(女優)は 今L.A.にいるから、使えない。いや、もし使えても使わない(笑)
  だから、もう一度2人の新たな代役を用意して、そのシーンを撮り直すんだ。」

「いつ撮るの?」
「2週間後だよ」

「という事は、まだ映画の為に時間を割いて頑張っているんだね」
「・・・時間と、凄いお金を使ってね」
「ホント!? そんなにすげー金を使ったッッ!?」
「ホント。 すっげーッッ 金が吹っ飛んだよッッ」

「そう・・・(笑)。 ホント、最終的にうまく行く事を祈るばかりだよ」
「そうだね」
「この予定では、いつ試写会をする事になっているの」
「今の予定では、10月にデカイ試写会を開く事になってるんだ。プレミア試写会という奴だね。」
「・・・10月。ホント!?」

「ああ、ホントだよ。・・・そこでユウキに相談なんだ。」
「ん?どうしたの?」
「その試写会の時、ユウキにはどーーーーーーしてもNYに来て欲しいんだ。」
「ええ!? ホントに? どーーーーーしても??」
「うん。プロモーションの為にもね。色々撮りたい写真もあるんだ。
  そして、君はスターになるーーーーー!!!    ・・・・もしかして用事がある?」

「いや、多分大丈夫だけど、俺はそれまでに 労働ビザが取れてるといいな。」
「そうだね」
「俺もクレイトンに相談があるんだけど、映画のコマーシャル用のプレビューって、いつできるの?」
「・・・3週間後かな。でも、僕は実はユウキのプロモーション用のビデオを作ってるんだ。」
「ええ!?ホントに!?」
「ああ。。ホントに。。」
「それって、いつごろできるの?」
「それも3週間後かな。だから、3週間経ったら、君に送るよ。」
「嬉しいな。じゃ、Eメールで住所を送っておくよ」
「うん、そうしてよ。君と話せて、ホントに良かったよ。」
「僕もだよ。映画の事が毎日心配だったんだ、」
「長電話させてごめんね。長距離電話で」
「いや、大丈夫だよ」
「それじゃ、お互い身体に気を付けて頑張ろうね」
「そっちもね。良い事が起こるように祈ってるよ」
「ありがとう。」
「それじゃね」
「うん。それじゃね」

ガチャ ツー ツー ツー


[締め出し]
6月11日(月)12:57pm


今日は、あの「セントラル・キャスティング」という「エキストラ派遣会社」へ行く日だ。

朝、7時に起きた。

今回は、前回 事務所にすら辿り付けなかった教訓を生かして、1本早いバスで行く事にしたんだ。
「40分に1本」しかバスが通ってないもので・・・

着替えて、用意は完了。
俺は、台所を通って、外に出ようとした。

・・・すると、



台所で「カレー」を作ったあとがある。

はてな?

俺は作った覚えがない。
もう一人の住人、「ハルさん」はカレー粉を持ってない。

鍋の中、一杯にカレーが入っていた。


嫌な予感が・・・する。


俺は戸棚を開けて、置いておいた業務用のカレー粉を取り出す。

・・・軽い。   まさか!?

箱を空けてみてビックリ!  なんと半分ない!! 


1kgの業務用カレーの半分(25皿分)がないのだ!!
俺が、命よりも大切に(?)使ってきたカレー粉がないのだ!!
わざわざ、友達の母親に日本から持ってきてもらった、業務用のカレー粉だ・・・


ちょ・・・ちょっと、これは一体・・・・どういう事だ

ショックで言葉が出ない。

そんな・・・まさか?
いや、どいうことだ・・・
「ハルさん(同居人)」は一昨日、確かにカレーを食べたがっていた・・・
しかし、自分がカレー食べたいから、人のカレー粉を無断使用するか・・・??


おまけにこのカレーの中に入っているタマネギ、・・・彼はタマネギ持ってなかったハズだ。


そんなハズはない。いや、何かの勘違いに決まってる。


ハルさんの部屋の方へ向かう。

「ハルさん、入るよ」
「・・・ーん」

ドアの向こうから、寝ぼけた声が帰ってきた。
彼はまだ寝ていた。

「ハルさん、俺のカレー粉使った?」
「・・・んー」
「昨日俺のカレー粉使った?」
「・・・あー、・・・うーん。 ・・・昨日の夜、食いたくなったから使ってしもた・・・」

(おいおい、なんだそりゃ!? 人のカレー粉25皿分も使っておいて、悪びれもなしかよ!)


ハルさんは、今までも何度か「問題」を引き起こしてきた。


俺の部屋は2つのベッドがある、2人部屋だけど、
そのうちのもう一つのベッドに彼が泊まっていた時期があった。
夜中、俺が寝てて、電気も消えた部屋に「ハルさん」が帰って来て、
隣りのベッドの上に横になり、、ずーーーーーーっと何かを呟いている



 「・・・・・・・・・・・・」
  「・・・・・・・・・・けど」
   「・・・・・・・んですけど」
    「・・・・・うなんですけど」
     「・・キレそうなんですけど」
      「・・・キレそうなんですけど」
       「・・・・キレそうなんですけど」
        「・・・・・キレそうなんですけど」
         「・・・・・キレそうなんですけど」
          「・・・・・・キレそうなんですけど」
           「・・・・・・・キレそうなんですけど」
            「・・・・・・・キレそうなんですけど」
             「・・・・・・・キレそうなんですけど」
              「・・・・・・・キレそうなんですけど」

 それが続く事1時間。 その間、彼は立ったり座ったりを繰り返している。
 俺はそれがうるさくて、彼に聞いた。

  「どうしたハルさん、何にキレそうなの?」

 すると、彼は、こう答えた

  「え? 何が? 俺、何か言った? ハハハ
              多分寝言じゃないかなぁ 俺 良く寝言 言うんだ ハハハ」

 いや、絶対に寝言じゃなかったと思うんですけど・・・


こんな調子だ。


もちろん、こういう行動は普段の仕事のストレスから来ているのかもしれない。
でも、やられる側からすれば、たまったもんじゃない。


ジャッキー(家主)も俺達だけを置いて日本に1ヶ月も旅行するのを心配していた。

彼は何か厄介な重大事件が起こった時のために、俺に「緊急連絡先」を教えていた。

それは「彼の弟」の電話番号だった。

ジャッキーは言った。

「もしも、何かトンでもない問題が起こったら、僕の弟を呼んで下さい。
 だけど、僕の弟は刑務所に16年間入っていた札付きの悪人です。
 彼を読んだら最後。誰かが必ずケガをします。
 できたら、呼ばないで欲しい。 
 でも、身が危険に晒されるようだったら、迷わず呼んで欲しい。」


ジャッキーが心配するのも、当然だろう。


・・・そんなこんなだけど、もう時間がない。

もうさっきのバスは逃してしまった。。
次のバスが来るのは40分後だ。

俺はショックを隠しきれないまま、バス停へ向かおうと 台所を通り過ぎ、玄関まで来た。




あれ?


 「草履」が片方しかない。


NYを出る時に出したばかりの新しい草履が、片方しかない。


え? うそ。 どこにある??
昨日の夜は確かにあったぞ


嫌な予感がする・・。


ハルさんに聞くと、

「・・・分からない」

との事だった。




まさか・・・



と思いながら 俺は「犬小屋」へ向かった。



そこには・・・




俺の片方の草履の無残な姿があった。
鼻緒はちぎれ、穴が開いていた。

昨日の夜までは新品同様だったのに・・・





落胆。 



へこんだ。






一度に2つの大事な物が無くなってしまった。

「カレー粉」は、ハルさんに「リトル東京」で買い直してもらう事にした。

「草履」は・・・また手に入るんだろうか・・・


ただ落胆。


・・・でも・・・エキストラ派遣会社へ行かなきゃ。


+++++



俺はへこみつつも、バスに乗り込み、派遣会社へ向かった。

1時間10分後、バスは到着した。

それから30分。俺は地図を見ながら、探した。  

そして・・・あった!  「セントラル・キャスティング」を見つけた!


中に入ると、たくさんの人が列を作って、登録手続きを待っていた。
その数、約60人。

俺もその列に並んだ。

ほどなく順番が回ってくる。


受け付けのおばさんにパスポートを渡した。

おばさんはパスポートをパラパラめくっていたが、俺の方を向いて、こう言った。

  『労働許可書は?』


え" ?

       (脳内パニック発生。とっさに嘘をつく)




『労働許可書』ですか・・・家を忘れてきました。




       (ああー! 混乱して英語が変になってしまった!!)



  『じゃ、登録できないわ。ごめんなさい。
   アメリカ合衆国で労働する事が認められていないとダメなのよ。』


なんと門前払いである!!



ショーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーック!!!!


もちろん、労働許可書は持ってない。





1週間頑張ってこの派遣会社を探して、
そのオチが 「労働許可証がないので登録できませんでした」 ってか・・・・。。



落胆。。

肩の力が ガクっと抜けた


くそーーーー!!! 国境の壁が厚いぞ!!


+++++++++



郵便局へ行き、ヘッドショット(俳優用証明写真)を送るために必要な『55¢』の切手を30枚購入。

これで30個のオーディションに一気に応募しよう。   (切手:16.50¢)
ひとつぐらい当たるハズだ。

次回は100通のヘッドショットを送ってやる!      (切手:55$)

それでもダメなら300通送ってやる!         (切手:165$)


こうなりゃヤケだ! 絶対に何か映画をゲットしてやる!!!


モウ怒ったぞ    オーディションというオーディションを総当りだ!    


[下手な鉄砲]
6月9日(土)11:00pm


いつの間にやら今週号の「BACK STAGE(俳優新聞)」を手に入れていたので、
オーディション情報を確認する。


フム。いくつか俺でもやれそうなのがある。

よし、ガンガン応募するぞ!!
応募しまくれば、どれか1個ぐらい引っ掛かるさ


応募に必要な物を紹介します。

「履歴書」
「証明写真」
「切手」
「封筒」

の4点。


「履歴書」と「証明写真」は、パソコンで作成し、フロッピーディスクに入れ、
それを印刷所へ持っていって、印刷します。
その2枚をホッチキスでとめます。

それが、俺の「名刺」みたいなもんですね。
「履歴書」 → 「レジュメ」
「証明写真」→ 「ヘッドショット」


結構大きなサイズのそれらの入る、大きな茶封筒を用意します
送り先の住所、俺の住所を記入し、切手を貼りつけます。


その中に「履歴書」・「証明写真」を貼りつけた物を入れ、発送!


以上が応募の仕方でございます。


++++++


テレビを見ていたら、『料理の鉄人』が放映されてた。      →(英語字幕)
違うチャンネルでは、『ブラック・レイン』が放映されてた。
なんと大河ドラマの、『徳川慶喜』まで放映されてた。      →(英語字幕)

ニュースでは、『イチロー』のニュースを伝えてた。

まるで日本にいるみたいだった(笑


[どこだ!?]
6月8日(金)02:00pm


昨日は、ジャッキー(家主)が日本へ行っている間に、借り住まいをする人に鍵を渡さなければいけなかったので、家に居た。
その後、買い物に行く事にした。

というのも、家の近くには「ラルプス」というスーパーマーケットがあるんだけど、値段が異常に高い。

こんなところで買い物はできない、
だから、車で送ってもらって、LA郊外まで出掛けていった。

すると・・・・安い安い! 恐ろしく安い!
「1ヶ月分の肉・野菜」などを買い込んだ。

24$。


++++++


今日は、「セントラル・キャスティング」というエキストラ派遣会社に行く日だ。

朝、7時に起きた。

受け付け時間が午前10時半からなので、午前9時に家を出れば、十分間に合うだろう。
シャワーを浴びて、ヒゲを剃った。


よし、行くか!


という事でバス停へ。 程なくバスが到着し、乗り込んだ。


〜〜〜〜45分後〜〜〜〜


バスを降りた。

電話で聞いた話では、その会社は
「サウス・フラワー通り」の 「アラマド通り」と「アレン通り」の間にあるらしい。
確かに電話の応答機械はそう言っていた。

俺がバスから降りた場所は、「アラマド通り」と「アレン通り」の間だけど、
「サウス・フラワー通り」じゃない。

近くのコンビニに、聞きに行く事にした。

・・・あと、時間まで30分ある。間に合うさ。


 『すんません』
 『はい、』
 『サウス・フラワー通りって、どこか知ってますか?』
 『サウス・フラワー?? 聞いた事ないなぁ』

・・・え、

 『「サン・フェルナド」通りなら、隣りの大通りだよ』


「サン・フェルナド」と「サウス・フラワー」・・・・。
確かに似てなくもない。

俺が聞き間違えたんだろうか・・・。

しかし、「聞いた事もない名前」と言われてしまったからには、俺が間違ってたんだろう・・・。


よし。


500M歩いて、隣りの大通り「サン・フェルナド通り」へ向かった。


この通り沿いのどこかに、「セントラル・キャスティング」があるハズだ。

よし、探すぞ!!


とりあえず、向こうまで行ってみる事にした。 その距離「約600M」。
周りを見回しつつ、歩いていった。



・・・ない。



探し方がマズかったのかな? もう一度、今度はもっと慎重に探しながら行って見よう。








・・・ない。


どこだー!? どこにあるんだよ!!
はっ、今何時だ!?

・・・午後11時02分




ああああああああああ!!!
あと28分しかないじゃないかー!!!



なぜないんだ! やはり「サウス・フラワー通り」だったのだろうか!?


よし、「セントラル・キャスティング」に電話して、住所を確かめよう!
そうだ。最初からそうすれば良かったんだ。 もー 悠ちゃんったらバカななだから♪ てへ

================================
「はい、セントラルキャスティングです」
「あの、すいません、そこの住所を教えて欲しいんですが」
「・・・・。」

♪チャチャチャ〜♪  ♪ チャチャンチャ〜♪

「待ち受け」用の音楽が流れはじめた。

♪チャチャチャ〜♪  ♪ チャチャンチャ〜♪

  『本日は、セントラルキャスティングにお電話頂き、まことにありがとうございます。
     SAGに所属している方は「1」を、そうでない方は「2」を押して下さい』

ガチャ。

================================

これは「登録方法の説明アナウンス」だろうが!!
人の話を聞いてたんか!!

もう一度、掛け直す


================================
「はい、セントラルキャスティングです」
「あのー、今掛けた者ですが、住所のスペルを確認したいんですよ、教えてくれませんか?」
「・・・何がわからないんですか?」
「サウス・フラワー通りでしたよね?」
「・・・・はい」
「サン・フェルナド通りじゃないですよね?」
「・・・・はい」
「じゃぁ・・・・」

♪チャチャチャ〜♪  ♪ チャチャンチャ〜♪
♪チャチャチャ〜♪  ♪ チャチャンチャ〜♪

  『本日は、セントラルキャスティングにお電話頂き、まことにありがとうございます。
     SAGに所属している方は「1」を、そうでない方は「2」を押して下さい』

・・・・

==================================


くそがぁあああーーーーーーー!!!
人の話を中断して、また機械応答にしやがった!!!

なんだ、この無愛想で不親切な対応は??

くそー ムカつくなぁ。



そんなこんなで時間は11時40分になってしまった。。

もう今日の受け付けには間に合わない。
落胆のうちに帰途につく・・・・






バスを乗り間違えた・・・・。






同じバスに反対方向から乗り込み、もう一度戻る。
「泣きっ面に蜂」とは 正にこの事か・・・。

家に帰ってくると、3時半。。

全身がダルイよ。


インターネットで周辺地図を調べる。


あった・・・。「サウス・フラワー通り」だ。
こんな所にあったのか・・・。

俺の居たところから、3kmぐらい離れた位置に、それはあった。

今度のチャンスは月曜日かよ・・・。がっくし


[寝過ごしました]
6月6日(水)10:07pm


起きてみると、午前10時。
ああー 『また』 やってしまったー。。。

午前10:30〜午前11:30までが「セントラル・キャスティング」の受け付け時間だから、
それには間に合わなくなってしまった。


まだ、エキストラ派遣に登録前だから、こんな遅刻が許されるわけだ。

登録後、エキストラの仕事を受け付けて、
 「分かりました。指定された日にエキストラに行きます」
と了解した後に「遅刻・すっぽかし」をした日には、即解雇。

もしも行けないのなら、その時点で
 「その日に行く事はできません」
と言っておかなきゃいけないらしい。


[電話で聞き取り]
6月5日(火)01:24am


昨日聞いた「セントラル・キャスティング (エキストラ派遣会社)」へ電話をすると、機械による対応だった。
機械は淡々と重要な情報を喋っていくから、録音してから後で詳しく聞こうと思った。


「セントラル・キャスティング」は昨日行った「サンセット・キャスティング」よりも
遥かに近い所に位置しているから、今度の移動は楽そうだ。

しかし、受け付け時間の制限がとても厳しい。

受け付け時間が

> 月・水・金(曜日)
> 10:30am-11:30am

と、一時間しかないんだ。

俺にとってのチャンスは明日(水曜日)って事になるね。


登録料は『20$』。 

安い! やっぱ前回はボッタクられたか・・・!?

必要な物は、
『証明書』
『身体の、各測定値を調べておく事』
と言っていた。

身長・体重・足の大きさはもちろん、胸囲やウエスト、ヒップのサイズもだ。

今から測らなきゃダメ・・・かな?


+++


さて、今日も泳いで泳いで泳ぎまくるぞお!!

(いやぁ、この家に引っ越してきてホントに良かったと思える瞬間です)


[エキストラ・エージェンシー]
6月3日(日)11:57pm


俺の家から、ECMスタジオっていうエキストラ派遣会社までは、
バスで30分、電車で30分の1時間で行けた。

「ECMスタジオ」という写真スタジオの中に、
「サンセット・キャスティング」という、エキストラの派遣会社が含まれているみたいなんだ。

俺が、ドアを入ると、向こうの受け付けの男の人が、こっちに近づいて来た。

「はい、何でしょう」
「えーっと、エキストラの登録に来たんですが。」
「ちょっと待って下さいね」

スタジオの中は写真撮影用のだだっ広い空間に、仕事机がひとつ。
向こうに化粧室が一つ、と、シンプルな造りになっていた。

小さな待合室みたいなところでソファに座りながら、まず、4枚の記入用紙に必要事項を記入した。
そして、説明を受けた。


電話では、彼はこう言った。

『登録料に50$掛かります』

だけど、今 話を聞いていると、「100$払え」って言ってるような気がする。

彼の話によると、登録料は50$。
そして、あと50$支払えば、良い事が起きる。って。

そのよい事とは↓
>サンセットキャスティングは、4社のエキストラ会社と提携している。
>もしもあと50$支払えば、その4社全てに、「無料」で登録できる。
>プラス、この5社内で使用されている、写真登録規定に添った写真を「タダ」で撮影してあげる。

・・・どうしよう。騙されているのか、それとも。。。

>そうすれば、もっと仕事を簡単に手に入れられること、請け合いです!


・・・なんか、言葉巧みに騙されてるような気がするけど。。

しょうがない。100$支払おうか。。
痛いなぁ。。。100$。。。。

という事で、100$支払った。


すぐに写真撮影だ。

まずは
「輝く笑顔」で1枚
それから
「凍てつく無表情」で1枚
「気取った顔」で1枚

次に、全身像の撮影。
「満面の笑み」で1枚
「悪魔の微笑み」で1枚
「風のようにクールな表情」で1枚

そして、次に、椅子に片足だけ掛けて、膝の上に右手を乗せた格好をさせられた。
顔は斜め45°

一体なんだこの気持ち悪い格好は・・・
と、思いつつ、撮影は続く。
「自分はカッコイイと勘違いした男」で1枚
「弾ける笑い顔」で1枚
「ハギワラの表情」で1枚

そして撮影は終了。
なんだか、これだけの写真に50$支払った感覚に襲われてなんか嫌な感じだ。
でも、他の4社の登録料が無料になるんだから、・・・・イイか。

写真は、1週間以内に発送されて家に届くらしいです。


最後にその係りの人と話していたら、その人が、『こう』俺に聞いた。

『君は・・・・SAGに入りたいのかい?』
即答
『うん。入りたい。』
『・・・じゃ、ここに電話を掛けて、行って、登録するんだ。
 ここもエキストラ派遣会社で、うちの会社とは提携していない。
 だから、別途に登録料が掛かるけど、ここは質がいい。
 SAGに入りたいなら、行って登録する事をお勧めするよ。
 ただし、彼等もまた写真を撮るだろうから、お金が掛かるよ』

その会社の名前は、「セントラル・キャスティング」
明日にでも話を聞いてみよう。


渡された紙の1枚を読んでいると、『ある文章』の記述を見つけた。
これは・・・・まさか・・・

===================================
※<SAG取引証明書>
 もし、組合に所属しないところでエキストラとして働き、SAG取引証明書
 を受領した場合、必ず給与証明の控えを保管しておくこと。
 控えが3枚以上ないと、SAGに入る資格がありません。
===================================

こ・・・これは!!!
今まで「謎」だった部分を解明する痛恨の一撃じゃないか!!

そうだったのか。

SAG以外の部分で、3回以上『SAG取引証明書』を貰わなきゃいけないのか。

ようし。そうと決まればエキストラでも何でもしたる!
おしゃー!!


++++++


また1時間掛けて帰宅。

明日は洗濯機の修理屋さんが来るらしいから、家に居なきゃいけない。
電話活動に専念しよう。


[そーだ!]
6月2日(土)10:00pm


ここ数日、とにかく泳いでたんだ。。
身体が訛ってしまっては嫌なので、泳いでた。

頭では、これからどうしたものか、と真剣に考えてた。
俺は一体どうしたらいいんだろう。って。


ちょっと頭が混乱してるので、整理してみる事にした。


そもそも、NYからLAに移動したのは、なぜだった?
   ↓
『NYでは、映画におけるアジア人の需要が少ないから』
   ↓
という理由があったから。
   ↓
ハリウッドでは、もっとアジア人の需要が多いハズなんだ。
   ↓
   ↓
だから、LAに来た。
   ↓
   ↓
しかし、まだアジア人の枠は見つかっていない。
   ↓
だから、サンタモニカにストリートに行こうと思った。
   ↓
するとスランプに陥った。
   ↓
サンタモニカに行きたくなくなった。
   ↓
何をしたらいいのか解らなくなった。


・・・。


うーむ。。何か大きな間違いを犯しているような・・・。

 

 

 

 

 

 

 


ああ、

俺は『ストリートをする為にLAに来たわけじゃない』じゃんか!!


・・・。


俺の目標は、『世界的な映画俳優になる事』。それ以上でも、それ以下でもない。

ストリートをする意義は、
『資金稼ぎ』と、『時間つぶし』、そして、『歌の練習』。

そうか。。
ストリートができなくても、落ち込む理由なんてないんだ。




  単純で単細胞な私は、これで全て納得してしまったのです




本筋はあくまで俳優活動

よーし。そうか。
そうと決まったら、さっそく行動開始だ。


++++


俺は、『ある電話番号』に電話を掛けた。

そこは、『ECMスタジオ』という『エキストラ派遣会社』なんだ。
俺は、そこに登録する事にしたんだ。

何もしないぐらいだったら、エキストラでもしてた方がマシだ。

そこで何か新たな関係を築く事ができるかもしれないしね。


電話『ECMスタジオです」
俺 『あの、すみません。登録をしたいんですが。』
電話『はい、お名前は?』
俺 『ユウキ・マツザキです。』
電話『ユウキさんですね』
俺 『そうです。』
電話『では、日曜日に登録料50$と、プロデュース用の写真を撮りますので、
   白などの無地のTシャツを着て来て下さいね』
俺 『わかりました』

ガチャン

よし、明日はそこまで『バス』で行かなきゃ。


というのも、今この家には、『俺』と『ハルさん(仮名)』という24歳の男の人しかいない。

家主の『ジャッキー』は、彼女と共に日本へ行ってしまった。
帰って来るのは1ヶ月後だ。。。

それまで、『俺』と『ハルさん』は、
●犬の散歩
●犬のエサやり
●犬の糞掃除
●プールの掃除
などを毎日しなきゃいけないばかりか、

車を誰も運転できない為、バスで移動するしか方法がないんだ。


だから、バスで行こうと思うんだけど・・・・・・・・・   どうやって行くの?。。。


自慢じゃないが、LAの事なんて全然知らない。
無事に『11:00〜14:45』までにスタジオに到着できるんだろうか。。


まだ時間はある。

よし、調べよう。


そうか・・・俺は映画俳優になる為にLAに来たんだったか。。。(苦笑)
任しとけ。絶対になる。


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